【成都(中国)2016年2月22日PR Newswire=共同通信JBN】11年前、トーマス・フリードマンの「The World is Flat(フラット化する世界)」は、新しい技術と多国籍資本が世界を従来の国境や境界が無意味になる状態に変えていく、と鮮明に予測した。これらの言葉は真実味がある。成都ハイテク産業開発区(Chengdu Hi-tech Zone=CDHT)は2015年に130キロ平方メートルの小さな区画の土地から始まり、6500社以上のテクノロジー企業を集めてきた。これらの企業は18000件以上の特許を申請している。これは始まりにすぎない。その願いは、CDHTを中国西部の「シリコンバレー」と「国際的なイノベーションおよびスタートアップのセンター」に変えることである。
CDHT開発計画局のディレクター、ション・ピン副局長は地図上の成都を指さし「世界的なイノベーションの領域では、われわれの場所はもはや孤立していない。それどころか、距離的にはわれわれの方が北京や上海、深セン、その他の中国東部の都市よりも欧州に近い。インターネットや80以上の国際便は、成都が迅速に世界的なイノベーション・チェーンに統合されるのに役立っている。トーマス・フリードマンの予測は現実になりつつある」と語る。
成都は20年以上かけて遅れを取り戻し、今は世界の主要経済大国と肩を並べている。CDHTの多くの技術製品や革新的サービスが欧州や米国の市場に入っている。The Martin Prosperity Instituteからこのほど出版された「Rise of the Global Startup City」は、成都が北京と上海を除く他の中国の都市よりも多くのベンチャーキャピタルを受け入れてきたことを示している。その数字は多くの欧州や米国の都市と似ている。
ション氏は、イノベーションはすでに中国の「基本的国家戦略」の1つになっていると説明する。CDHTは昨年6月、国務院により中国西部で初の国家自主創新示範区(National Innovation Demonstration Zone)となることが認可された。中国の李克強首相と韓国の朴槿恵大統領は昨年10月、成都にChina-South Korea Innovation & Entrepreneurship Parkを設立することを発表した。CDHTはまた、他の国々との創造性の協力強化に取り組んでいる。
CDHTは、500万平方メートルのイノベーション・インキュベーターの建設と総額50億人民元の協調的イノベーション・ファンドの設立を提案している。2020年に向けた目標には、総額1兆人民元の経済生産、1万社の技術系企業、1万人のイノベーションおよびスタートアップの人材、1万1000件以上の発明特許、1000件の国際・国家・産業規格が含まれている。
ソース:Chengdu High-tech Industrial Development Zone