ニヨン(スイス), 2021年8月19日 /PRNewswire/ --MedAllianceは勃起障害(ED)へのシロリムス薬剤溶出バルーン(DEB)適用の臨床試験で初の患者登録を発表した。イタリアのローマ・トルベルガタ大学で、試験の主任責任者である介入心臓血管病理学のGiuseppe Sangiorgi教授の監督下で行われた。
試験の目的は、EDおよび末梢内陰部と(または)ペニスの動脈狭窄症の患者に対するシロリムス溶出バルーンを使った血管形成術の実行可能性と安全性を従来の経皮的バルーン(POB)血管形成術と比較対照して評価すること。全体で10人の患者が登録され、結果が良ければ、約50人に対する拡大ED臨床試験が行われる。
Sangiorgi教授は「この試験の成果の可能性が非常に楽しみだ。かなりの比率のED患者は従来の薬物療法に十分反応せず、初期的試験では薬剤溶出バルーンが解決法になる可能性が示されている。この試験でのシロリムスを徐放するバルーンの使用は特に適切と思われる」と語った。
世界中で2020年に3億人の男性がEDにかかっていると推定され、2025年までに3億2200万人に増えると予測されている。この30%近くは40-70歳だった。EDの最も一般的な原因は血管障害である。EDの肉体的原因の70%はペニスへの血流減少による。PDE5阻害薬(バイアグラ、シアリスなど)はEDの薬物療法で最も一般的に利用されるが、その治療を受けた最大50%は不十分な結果しか経験しない。こうした患者に対して可能性があるのは、冠動脈ステント、または経皮的冠動脈形成術(PTCA)バルーンを使った経皮的アプローチによる外陰部と(または)ペニスの動脈の治療である。ペニスへの動脈不全につながる腸陰部陰茎動脈のアテローム性硬化症は、ED患者の最大75%がかかっていると報告されている。
MedAllianceのJeffrey B. Jump会長兼最高経営責任者(CEO)は「当社にとって非常に楽しみな試験だ。当社のシロリムスDEBが他の治療法に十分反応しない多くのED患者に役立つ潜在性を示すと考えられるからだ」と述べた。
MedAllianceのDEB技術は、抗再狭窄薬シロリムスを混合した生分解性ポリマー製の独自のマイクロリザーバー(MicroReservoirs)を含む。マイクロリザーバーは、最大90日間、薬剤を安定的に徐放する(注1)。ステントからのシロリムスの徐放は、冠状血管系と末梢血管系の両方で非常に効果的であることが実証されている。MedAlliance独自のCAT(TM)(Cell Adherent Technology、細胞粘着技術)により、マイクロリザーバーがバルーンにコーティングされ、血管形成バルーンを通じて送達されると、血管腔への付着を可能にする。
SELUTION SLR(TM)として知られるMedAllianceのシロリムスDEBは2020年2月に末梢動脈疾患(PAD)治療用に、同5月に冠状動脈疾患治療用に、それぞれ欧州連合基準適合(CE)マーク認可を取得した。欧州とすべてのCEマークが公認されている他の諸国で入手できる。SELUTION SLRは現在、ED治療用には認可されていない。
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MedAllianceは株式非公開の医療技術企業である。スイスのニヨンに本社があり、ドイツ、シンガポール、英国、米国に事務所がある。MedAllianceは、冠動脈疾患と末梢動脈疾患の治療用の画期的技術の開発と先進的な薬剤デバイス組み合わせ製品の商品化を専門としている。詳細はwww.medalliance.com を参照。
(注1)Drug concentration evident in MicroReservoirs and tissue – Data on file at M.A. Med Alliance SA
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