【ハイデルベルク(ドイツ)、ケンブリッジ(米マサチューセッツ州), 2021年8月10日 /PRNewswire/ -- 独自の無水技術EyeSol(R)をベースとするクラス初かつ最高の眼治療に重点的に取り組むバイオ医薬品企業Novaliqは10日、ドライアイ疾患(DED)の兆候、症状の治療薬CyclASol(R)を評価する2回の第3相(ESSENCE-2)試験の2回目が、計834人の参加者全員の登録を完了したと発表した。
最も一般的な眼表面障害の1つであるドライアイ疾患は、数多くの人々の生活の質に影響を与えている。多因子性の慢性疾患ではあるが、ドライアイの病態には炎症と免疫プロセスが重要な役割を果たしている。涙腺、マイボーム腺、結膜、角膜への免疫細胞の浸潤が、ドライアイ疾患の大きな特徴である。炎症の悪循環には、涙液膜の不安定性、涙液の高浸透圧、角膜/結膜細胞のアポトーシス、眼表面の炎症、眼損傷などがある。内因性および外因性の要因が眼の表面にストレスを引き起こし、それがサイクルを加速し、ひいてはドライアイを悪化させる(1)。
CyclASol(R)の第3相プログラムには、328人の患者を対象として完了した多施設・無作為化・二重遮蔽・基剤対照試験(ESSENCE-1)、202人の患者を対象として現在進行中の多施設・非盲検・単群の12カ月安全性延長試験(ESSENCE-2 OLE)も含まれている。ESSENCE-2の結果は2021年第4四半期に出る予定で、結果が良好であれば、2022年に米食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請(NDA)を行うことができる。
Novaliq前臨床・臨床開発担当副社長のSonja Krosser博士は「CyclASol(R)の第3相プログラムの進展には非常に満足しており、このプログラムに参加してくれた患者、研究施設、研究者に感謝している。ESSENCE-2試験の結果がESSENCE-1試験の結果と一致し、開発プログラムの初期段階で得られた有効性、安全性結果が確認されることを期待している」と語った。
CyclASol(R)は、DEDの治療用に開発されたEyeSol(R)に0.1%のシクロスポリンAを配合した、外用の抗炎症・免疫調節点眼薬である。このユニークな無水医薬品は、高度な眼内バイオアベイラビリティ技術EyeSol(R)をベースにしており、水や油ベースの製剤と比べてシクロスポリンAの角膜浸透が数倍高い(2)。これが、2週間以内という早期の有効性発現と忍容性の大幅な改善というCyclASol(R)の治療プロファイルの差別化につながった。
NovaliqのChristian Roesky最高経営責任者(CEO)は「CyclASol(R)が承認されれば、ドライアイ疾患の兆候や症状に対する早期の作用発現、高い有効性、良好な忍容性を備えた、初の抗炎症治療薬となる可能性がある。CyclASol(R)の米食品医薬品局への新薬承認申請を2022年に行えると考えている」と語った。
▽点眼薬CyclASol(R)について
CyclASol(R)は、ドライアイ疾患の治療用に開発されたEyeSol(R)に0.1%のシクロスポリンAを配合した、外用の抗炎症・免疫調節点眼薬である。独自の無水処方により、眼表面での残留時間を長くし、標的組織での高いバイオアベイラビリティを実現することで、シクロスポリンAの潜在力を最大限に引き出す。複数回投与可能で、防腐剤を含まず、小さく、より生理的な液滴サイズというプロファイルが、ユニークな臨床効果と優れた忍容性を提供する。とりわけ、最近の第2/3相臨床試験ESSENCE-1で示されたように、角膜の汚れの臨床的に有意な減少に伴う視覚機能の改善という点で、CyclASol(R)は既存の治療法と一線を画しており、これは角膜および外的疾患の専門誌Corneaに掲載された(3)。第3相プログラムに加え、CyclASol(R)を評価する非盲検の比較群(Restasis(TM)、Abbvie)を使った用量設定・基剤対照第2相臨床試験の結果も、Ophthalmology誌に掲載された(4)。
▽Novaliqについて
Novaliqは、世界初の無水点眼技術EyeSol(R)をベースとする、クラス初かつ最高の眼科治療薬の開発と商業化に注力しているバイオ医薬品企業である。Novaliqは、現在満たされていない数多くの眼疾患患者の医療ニーズに対応した業界をリードするポートフォリオを提供している。Novaliq GmbHはドイツのハイデルベルクに本社を置き、Novaliq Inc.は米マサチューセッツ州ケンブリッジにオフィスを構えている。安定株主は、ライフサイエンス、ヘルスサイエンス企業に積極的に投資しているdievini Hopp BioTech holding GmbH & Co. KGである。詳細については、www.novaliq.com を参照。
出典
(1)Yamaguchi T. Inflammatory Response in Dry Eye. Invest Ophthalmol Vis Sci (2018); 59(14):DES192-DES199; Bron AJ et al. TFOS DEWS II pathophysiology report. Ocul. Surf. 15 (2017) 438-510
(2)Agarwal P et al. Semifluorinated alkane based systems for enhanced corneal penetration ofpoorly soluble drugs. International Journal of Pharmaceutics 538 (2018) 119-129
(3)Sheppard JD et al. A Water-free 0.1% Cyclosporine A Solution for Treatment of Dry Eye Disease: Results of the Randomized Phase II/III ESSENCE Study. Cornea, January 2021, Publish Ahead of Print https://doi.org/10.1097/ICO.0000000000002633
(4)Wirta DL et al. A Clinical Phase II Study to Assess Efficacy, Safety, and Tolerability of Waterfree Cyclosporine Formulation for Treatment of Dry Eye Disease. Ophthalmology, Volume 126 (2019) 793-800
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