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Novaliqが初のドライアイ疾患治療薬CyclASol(R)の新薬承認申請書を提出

Novaliq GmbH
2022-08-10 05:16 4458

ハイデルベルク(ドイツ)、ケンブリッジ(米マサチューセッツ州, 2022年8月10日 /PRNewswire/ -- 独自の無水技術EyeSol(R)をベースとするクラス初かつ最高の眼治療に重点的に取り組むバイオ医薬品企業Novaliqは9日、ドライアイ疾患(DED)の兆候、症状の新規治療薬として提案しているCyclASol(R)(シクロスポリン点眼液)の承認を求めて米食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請書(NDA)を提出したと発表した。

CyclASol(R)は、2つの主試験で、適応症に対する迅速な治療効果の発現、眼表面損傷の臨床的に有意な改善、および優れた忍容性を実証した。12カ月の長期試験の結果、ほとんどの徴候、症状の評価項目で効果が維持され、より改善されていることが確認された。

Novaliq最高経営責任者(CEO)のChristian Roesky博士は「これは、EyeSol(R)を薬物担体として利用した無水・局所用治療薬という、新たな製品カテゴリーで初の申請となる。CyclASol(R)はこの種の初の治療薬で、ドライアイ疾患患者と彼らのアイケア専門家が治療の成功を広げられるようにするのが目標だ。FDAの承認が得られれば、CyclASol(R)は、高い投与快適性を兼ね備えた眼表面治癒作用により、満たされていないDEDの重要な医療ニーズに対応できる」と語った。

ドライアイは最も一般的な眼表面疾患の1つで、約1800万人の米国人がDEDと診断されている(注1、2)。本疾患の病変では、炎症と免疫作用が重要な役割を担っている。

DEDに伴う眼表面の損傷は、屈折矯正角膜手術や屈折矯正水晶体手術前の屈折率測定にも影響を与え、こうした手術後の期待視力転帰に悪影響を及ぼす可能性がある(注3、4)。DEDに伴う角膜表面の損傷が視覚機能に与える影響は、本疾患の過小評価されている側面である。複数のガイドラインが、眼科手術の前に角膜表面の損傷を治療するよう推奨している。使用や処方の際に説得力のある、治療効果が早期に発現する、より忍容性の高い医薬品に対する満たされていないニーズは依然として高い(注5、6)。

dieviniの取締役兼マネジングディレクターのMathias Hothum博士は「Novaliqの成長軌道における重要な転換点かつ節目となる製品が、また1つ迅速に市場投入されることを大変誇りに思う。現在、関係各所への働き掛けを含め、商品化戦略を検討中だ」と語った。

▽CyclASol(R)について

CyclASol(R)は、強力な抗炎症剤兼選択的免疫調節剤であるシクロスポリンを用いた、初の局所用治療薬である。シクロスポリンは水溶性ではないが、EyeSol(R)の添加剤のパーフルオロブチルペンタンに溶けるため、バイオアベイラビリティが向上し、標的組織への有効性が高まる。本製品は、油分や界面活性剤を含まず、新規担体を使用しているため防腐剤も不要である。これにより、忍容性の向上や視覚障害の減少など、患者にさらなる臨床的メリットがもたらされる。

本NDAは、第2相用量設定試験、第2b/3相試験ESSENCE-1、第3相試験ESSENCE-2およびその非盲検拡大試験で得られた、1000人を超えるDED患者を対象とした安全性、有効性結果を裏付けとしている(注7、8)。

CyclASol(R)は、2つの独立した適切かつ良好に管理された多施設共同試験(ESSENCE-1およびESSENCE-2)で、臨床的に有意義かつ統計的に有意な適応症の改善を実証した。

眼表面への影響としては、両試験において15日目と29日目に角膜フルオレセイン染色の総スコア(tCFS)が統計的に有意に低下、CyclASol(R)に有利な結果が示された。最大71.6%の患者が4週間以内に角膜染色の総スコアが3ランク以上改善するという、臨床的に有意義な反応を示した。反応を示した患者の割合は、両試験において、溶媒投与群と比較して有意に高かった。反応を示した患者は、29日目において、反応を示さなかった患者と比べ、さまざまな症状が統計的に有意な改善を示した。米白内障屈折矯正外科手術学会(ASCRS)のガイドラインは、上皮損傷と視覚障害の程度を示す角膜の染色を、DEDの唯一、最重要な臨床的徴候で、DEDは治療せずに放置すると慢性化し、治療がより困難になる可能性があると認めている(注3)。

涙液産生への影響:両試験において、投与終了時時点で溶媒投与群と比較したところ、投与85日目と29日目のシルマー涙液検査のスコアがベースラインから10mm以上増加した患者の割合がいずれも統計的に有意(p<0.05)に高く、有効成分シクロスポリンの既知の効果が確認された。この評価項目を2つの独立した試験で達成することは、それ自体で臨床的に意味があり、DEDの徴候および症状の治療に対する有効性を示すものと考えられる。

第2相試験で得られたレスタシス(TM)のデータとの直接比較で、CyclASol(R)には眼表面に対してより強力で迅速な治療効果があることが示唆された(注8)。

長期試験CYS-005から得られた効果維持結果では、CyclASol(R)の効果は52週間の治療期間中維持され、ほとんどの評価項目でさらに改善したことが確認された。

安全性と忍容性: CyclASol(R)の忍容性は、両試験において患者から高い点眼快適性評価を得たことで示された。最も多く観察された副作用は点滴部位反応で、全試験の患者の8.1%から報告があった。1例を除き、全て軽度だった。2%を超える患者から報告のあったその他の有害反応は、視力低下(2.7%)だけだった。

▽Novaliqについて

Novaliqは、世界初の無水点眼技術EyeSol(R)をベースとする、クラス初かつ最高の眼科治療薬の開発と商品化に注力しているバイオ医薬品企業である。EyeSol(R)は、物理的、化学的、生理的に不活性で、優れた生体適合性と非常に優れた安全性プロファイルを持つ超高純度のセミフッ素化アルカン(SFA)を使用した、Novaliq独自の無水技術である。Novaliqは、何百万人もの眼病患者の今日の満たされていない医療ニーズに応える、業界をリードするポートフォリオを提供している。

マイボーム腺機能不全(MGD)に伴うドライアイ疾患(DED)の兆候、症状の治療を適応症として、2022年7月、NOV03(パーフルオロヘキシロオクタン)の米食品医薬品局(FDA)への新薬承認申請書(NDA)提出が発表された。CyclASol(R)に加え、同社は、眼科領域および皮膚科領域などの隣接適応症の両方で、有効性確認済みのプラットフォームEyeSol(R)をベースとした複数の追加パイプラインの市場投入チャンスを継続的に前進させている。

Novaliq GmbHはドイツのハイデルベルクに本社を置き、Novaliq Inc.は米マサチューセッツ州ケンブリッジにオフィスを構えている。安定株主は、ライフサイエンス、ヘルスサイエンス企業に積極的に投資しているdievini Hopp BioTech holding GmbH & Co. KGである。詳細については、www.novaliq.com を参照。

推奨文献

(注1)Leonardi A, Modugno RL, & Salami E. Allergy and Dry Eye Disease. Ocular immunology and inflammation. 2021; 29:1168-1176
(注2)2020 Dry Eye Products Market Report: A global Analysis for 2019 to 2025. Market Scope
(注3)Starr CE, Gupta PK, Farid M, Beckman KA, Chan CC, Yeu E, Gomes JAP, Ayers BD, Berdahl JP, Holland EJ, Kim T, Mah FS(the ASCRS Cornea Clinical Committee)An algorithm for the preoperative diagnosis and treatment of ocular surface disorders. J Cataract Refract Surg. 2019; 45:669-684
(注4)Donaldson K, Parkhurst G, Saenz B, Whitley W, Williamson B, Hovanesian J. Call to action: treating dry eye disease and setting the foundation for successful surgery. J Cataract Refract Surg. 2022; 48:623-629
(注5)White DE, Zhao Y, Ogundele A, Fulcher N, Acs A, Moore-Schiltz L, Karpecki PM. Real-World Treatment Patterns Of Cyclosporine Ophthalmic Emulsion And Lifitegrast Ophthalmic Solution Among Patients With Dry Eye. Clin Ophthalmol. 2019; 13:2285-2292
(注6)Dunn JD, Karpecki PM, Meske ME, Reissman D. Evolving knowledge of the unmet needs in dry eye disease. Am J Manag Care. 2021; 27:S23-32
(注7)Sheppard JD, Wirta DL, McLaurin E, Boehmer BE, Ciolino CB, Meides AS, Schluter T, Ousler GW, Usner D,  Krosser S. A Water-free 0.1% Cyclosporine A Solution for Treatment of Dry Eye Disease: Results of the Randomized Phase II/III ESSENCE Study. Cornea. 2021; 40:1290-1297
(注8)Wirta DL, Torkildsen GL, Moreira HR, Lonsdale JD, Ciolino JB, Jentsch G, Beckert M, Ousler GM, Steven P, Krosser S. A Clinical Phase II Study to Assess Efficacy, Safety, and Tolerability of Waterfree Cyclosporine Formulation for Treatment of Dry Eye Disease. Ophthalmology. 2019; 126:793-800

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