【東京2021年3月12日PR Newswire】2021年2月27日から羽田空港と成田空港にて、文化庁による文化発信プロジェクト「CULTURE GATE to JAPAN」の展示が始まりました。8組の作家によるアート作品を空港およびWebサイトにて展示、日本の文化の魅力をメディア芸術作品を通じて広く世界へ発信していきます。
〈羽田空港と成田空港の開催概要〉
羽田空港と成田空港の展示テーマは「VISION GATE」。パオラ・アントネッリ氏をキュレーターに迎え、日本文化に通底する過去から未来へと続く「VISION」を伝えるアート作品を展示します。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)建築・デザイン部門シニア・キュレーター兼R&D部門創設ディレクター。日常の中に存在する見落とされがちなモノや習慣などにおけるデザインの影響力や、建築、アート、科学や技術の各分野とデザインの融合に関する調査・研究をライフワークとしている。
第22回ミラノ・トリエンナーレに続き、2019年にはMoMAで「ブロークンネイチャー」と題した「Restorative design(回復のデザイン)」に注力した展覧会を手がけており、最近では、建築家ネリ・オックスマンの作品による「マテリアル・エコロジー」展をキュレーション。デザイン評論家アリス・ロースソーンとの共同企画であるインスタグラム・ライブシリーズ@design.emergencyでは、すべての人にとってより良い未来を築く上でのデザインの役割を探求、高い評価を受けている。
「VISION」を音で表現したこの作品では、人間の声を中心に据えつつ、日本語からひらがなの音を抽出し、アルゴリズムによってユニークな体験を作り出しています。多数のホーンが、あたかも空港の到着口で家族や友人を迎える人々のように、お互いに対話しながらサウンドを発し、音を奏でていきます。
スズキユウリ:サウンドアーティスト、エクスペリエンスデザイナー。2018年より世界最大のデザイン会社Pentagramのパートナーに就任。音を主軸に人間のコミュニケーションの可能性を追求する作品を製作している。アーティストとして数々の美術館やギャラリーで作品を発表すると同時に、企業とのコラボレーションも積極的に行なっている。最近ではアートと地域の関わりを念頭においたパブリックアートを多数手がけている。
細井美裕: 1993年生まれ。マルチチャンネル音響をもちいて、空間そのものがもつ音を意識させるサウンドインスタレーションや劇場公演、自身の声の多重録音を特徴とした作品制作を行う。22.2chで制作した『Lenna』はNTTインターコミュニケーション・センター [ICC] 無響室、山口情報芸術センター[YCAM]、東京芸術劇場コンサートホール、国際音響学会AESなどで発表。第23回文化庁メディア芸術祭アート部門新人賞受賞。
(映像)6組のアーティストがそれぞれに制作した6本の映像作品が、様々な要素からなる豊かな日本文化への旅に誘います。
acky bright 作品名「テーマパーク東京」
伝統的な絵巻物の構成をベースに現代的なマンガの表現を用い、東京の街を表現した作品。
白と黒のラインアートをメインに国内外で活動。日本の80〜90年代のマンガやアニメに強く影響を受けながらも現代的なニュアンスも取り入れた唯一無二のスタイルは、海外に多くのファンを持つ。また「Doodle」と銘打って、SNSやライブペイントでも数多く作品を発表している。現在は漫画「新変形少女」(DLE)をWebで連載中。
井上純 作品名「一勝負」(読み:ひとしょうぶ)
書の世界に存在する一回性を意識したライブペイントによる作品。
日本特有の繊細な精神性をアブストラクトな線で描き、独特な「間」を創出。モダンなセンスと伝統的なスピリッツが混ざり合う絶妙な感覚が、見る者の意識を刺激する。ファッションや音楽ともリンクし多技に渡りライブペイントの実施や、作品を発表。国内を始め、海外ではメルボルン、パリなどでも数々の個展を開催している。
児玉幸子 作品名「重力の庭」
赤・緑・青色の"蛍光磁性流体"を使い、磁力と重力で日本庭園を表現した作品。
北海道大学理学部卒、筑波大学芸術学研究科修了、博士(芸術学)。
2000年より磁性流体のアートプロジェクトを推進。作品『突き出す、流れる(Protrude, Flow)』(2001年SIGGRAPH Art Gallery入選)で、第5回文化庁メディア芸術祭インタラクティブ部門大賞を受賞。作品は20か国以上の美術館やギャラリー、公共空間、個人宅などで展示され、美術・デザインの領域にとどまらず、幅広い分野に影響を与えている。
PARTY 作品名 「TSUGI」
地球温暖化によって溶けてしまった北極の氷や山火事によって失われた森林などが、人類の意志によって「金継ぎ」され、ふたたび増えていく様子が希望的に描かれた作品。
アート、サイエンス、デザイン、エンジニアリングを領域横断し、未来の体験を社会にインストールするクリエイティブ集団。代表作に、成田国際空港第3ターミナルの空間デザイン、「WIRED」日本版のクリエイティブディレクション、RADWIMPSやkZmとのコラボレーションによるバーチャルライブ「VARP」など。「Stadium Experiment」や「The Chain Museum」などの事業もおこなっている。
茂木モニカ 作品名「満月の日」
異世界的、神秘的な日本の自然風景への愛と、強くユニークな女性への憧れが融合した作品。
1992年生まれのアーティスト、写真家、ディレクター。独学で写真を学び、10代の頃よりVogue Japan、ArtReview、NumeroTokyoなどのアートおよびファッション雑誌にてキャリアを積む。すべての作品にてクリエイティブディレクターを務めつつ、友人をキャスティングし東京のユースカルチャーに光を当てている。アメリカと日本の両方で育った茂木は、独自の視点で2つのカルチャーを融合させる。近年では、東京、ニューヨークで写真展を開催。テレビCMやファッションキャンペーンのディレクションなど、活躍の場を世界に広げている。
森万里子 作品名「Kojiki – Amenomanai」
日本の創世神話にまつわる最古の書物『古事記』のある場面をCG映像とした作品。
90年代半ばより国際的に活躍。世界各国の国際展に参加し、美術館での個展も多数開催。作品が美術館等に多数コレクションされている。主なパブリックアート作品は2010年に宮古島に『サンピラー』、2016年リオオリンピック公式文化プログラム『Ring: One with Nature(リング・自然とひとつに)』、虎ノ門ヒルズビジネスタワーエントランス『Cycloid V』などがある。主な受賞歴は1997年第47回ベニスビエンナーレ優秀賞、2001年第8回日本現代藝術奨励賞。2014年ロンドン芸術大学より名誉学位授与。
<CULTURE GATE to JAPANとは>
CULTURE GATE to JAPANは、文化庁による新たな形の文化発信プロジェクトで、2021年2月から全国7空港と、東京国際クルーズターミナルで順次開始されています。本プロジェクトは、メディア芸術のフィールドで活躍するアーティストやクリエイターが各エリアの文化を題材にしたアート作品を展示し、日本文化の魅力を発信しています。展示場所は、新千歳空港、成田国際空港、東京国際(羽田)空港、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港、那覇空港、東京国際クルーズターミナルです。
いま世界は新型コロナウイルスの影響を受け、新しい文化や人々との出会いが困難な状況になっています。しかし、だからといって芸術と人、文化の交流が途切れてしまうべきではありません。私たちは本プロジェクトを通じて、世界中の人々に、見知らぬ文化と出会う驚きや喜びを提供し続けていきたいと考えています。
主催 :文化庁「令和2年度空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」
公式ウェブサイト: https://culture-gate.jp/ja
本事業のPR事務局は、株式会社wondertrunk&co.が担っております。
ソース:CULTURE GATE to JAPAN 事務局
(日本語リリース:クライアント提供)