ニヨン(スイス)
2021年1月29日
/PRNewswire/ -- PRESTIGE(注)膝下(BTK)試験の12カ月の結果が、LINC 2021で最新試験として発表された。この臨床研究の目的は、重症下肢虚血(CLI)患者の長脛骨閉塞性病変(TASC C & D)の治療にMedAllianceの新規シロリムス溶出バルーンSELUTION SLR(TM)を使用した場合の安全性と性能結果を評価することであった。
一次開存率は78%、創傷治癒率は81%だった。患者の93%が標的病変血行再建術(TLR)から解放され、切断回避生存率(AFS)は84%だった。これらの数値は全て、6カ月のデータから変わっていない。
PRESTIGEは、いずれもシンガポール総合病院(SGH)血管外科のシニアコンサルタントであるTze Tec Chong准教授とTjun Yip Tang博士により同病院で実施された、前向き・単一施設・医師主導臨床試験である。平均年齢64歳の患者25人が登録された。88%が糖尿病で、44%が末期腎不全だった。ベイルアウトステント留置が必要な患者はいなかった。臨床経過観察は1、3、6および12カ月時点で行われた。
Chong准教授は「このバルーンの使用で、スローフロー現象の極小化といくつかの早期創傷治癒症例が観察できた。追跡、送達も簡単だ。このデバイスでさらに臨床経験を積むのを楽しみにしている」とコメントした。
CLIは、四肢への血流を著しく減少させる重度の動脈閉塞である。激しい痛みや皮膚の潰瘍や傷をもたらすほどまで進行する可能性があり、CLIは切断につながることも多い。
シンガポールは人口に占める糖尿病患者の割合が高いため、CLIは末梢動脈疾患(PAD)のみられる患者の間で大きな課題となっている。SGHは、CLIに苦しむ患者に対して年間1000を超える介入治療を実施している。
MedAllianceのJeffrey B. Jump会長兼最高経営責任者(CEO)は「この非常に処置の難しい患者集団における1年間のBTKの結果に非常に満足している。これは、浅大腿動脈(SFA)や冠状動脈の患者で確認されている優れた結果を補完するものだ」と付け加えた。
MedAllianceは2020年2月、末梢動脈疾患の治療でSELUTION SLRのCEマーク承認を得た。STEPペダルアーチ試験とPADの大規模な市販後臨床試験であるSUCCESS PTAの両方が、近く登録を開始する。SELUTION SLRは米国では、末梢膝下病変治療用DEB(薬剤溶出バルーン)として米食品医薬品局(FDA)の画期的医療機器指定を受けている。
SELUTION SLRの技術には、抗再狭窄薬シロリムスを混合した生分解性ポリマー製の独自のマイクロリザーバーが含まれる。マイクロリザーバーは、薬剤を安定的に徐放する。ステントからのシロリムスの徐放は、冠状血管系と末梢血管系の両方で非常に効果的であることが実証されている。MedAlliance独自のCAT(TM)(Cell Adherent Technology)が、マイクロリザーバーを血管形成バルーンにコーティングして送達した場合、血管腔に付着させることを可能にした。
(注)医師は、シンガポールの重症下肢虚血患者のTASC CおよびD脛骨閉塞性疾患のSilutionシロリムスコーティングバルーンによる治療の安全性と有効性を調査する、前向き・非無作為化・単一施設試験を開始した。
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▽MedAllianceについて
2008年創業のMedAllianceは、株式非公開の医療技術企業である。本社はスイスにあり、カリフォルニア州アーバイン、英グラスゴー、シンガポールに施設を置く。MedAllianceは、冠動脈疾患と末梢動脈疾患の治療用の画期的技術の開発と先進的な薬剤デバイス組み合わせ製品の商品化を専門としている。詳細については、www.medalliance.com を参照。
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