【バンコク2022年8月9日PR Newswire=共同通信JBN】2017年に初めてリリースされたホラーアドベンチャー・ビデオゲーム「ホームスィートホーム(Home Sweet Home)」は世界的なヒット作で、2021年のシーズン3でプレーヤーに試練の恐怖体験を提供し続けている。クジラ、エイ、タツノオトシゴ、サメの友情のストーリーを伝える子ども向けアニメーション「うみうみだいすき!(Sea of Love)」はNetflixでストリーミング配信されている。世界的なヒット作となったミステリースリラー・シリーズ「転校生ナノ(Girl From Nowhere)」は、シーズン2がタイ、ベトナム、フィリピンでNetflixチャートの1位になり、ブラジルではトップ10に入った。
これらの3つのヒット作には共通点がある。すなわち、これらは、成長著しい世界のデジタルコンテンツ市場でますます存在感を示している国、タイの国産クリエーティブ製品である。
タイ政府は、振興の産業の1つとしてデジタルコンテンツ産業を対象としており、東南アジア諸国連合(ASEAN)のデジタルコンテンツのハブとなる意向を表明した。タイのデジタルコンテンツ市場は現在、20億米ドルの規模を誇り、ビデオゲームが14億6000万米ドルで最大のシェアを占めている。
同国は長い間、デジタルコンテンツ・クリエーターのスキルで評価されており、国際プロジェクトのためのアウトソーシングサービスの主要なプロバイダーとなっている。タイのデジタルコンテンツ産業の鍵となる競争力は、同国のデジタルアーティストのスキル、規律、サービスマインドの姿勢、費用対効果、および同国が知られている豊かな創造性と文化的英知にある。
「ホームスィートホーム」のビデオゲームは、タイのデベロッパーYggdrazil Groupによって制作され、タイの民話から集められたホラー要素を目玉にしている。COGconnectedのゲーム批評家は、その強みはタイの文化、神話、信仰の基盤にあると述べた。ゲームは、英語、ドイツ語、中国語、日本語を含む9カ国語で利用できる。
ゲーム産業がより速いペースで成長する一方、タイのアニメーション産業はより長い歴史を持ち、地元の文化遺産により深く根差している。タイのアニメキャラクターはよく鮮やかな色彩と明るい気質で「タイらしさ」を反映している。Kantana Studioが制作したタイ初の3Dアニメーション映画「ブルー・エレファント(Khan Khluay)」(米国ではThe Blue Elephantとして知られる)は2006年にリリースされて興行的成功を収め、タイは高品質のアニメーション制作拠点として国際的な注目を集めた。Monk Studioの最新ヒット「うみうみだいすき!」はタイ初のNetflix Kidsシリーズで、タイの人材がデザイン・制作したオリジナルコンテンツを世界にデビューさせるという目標を達成した。
過去10年間のタイのシリーズは、ストリーミングプラットフォームの台頭もあって、他のアジア諸国などに進出した。海外でヒットしたタイのドラマには「運命のふたり(Love Destiny)」や「My Husband in Law」などがある。「転校生ナノ」シーズン2は、2021年の釜山のAsia Contents AwardsでBest Asian TV Series Awardを受賞した。
批評家は、タイのシリーズの人気が今後、魅力的なキャラクター、ストーリー展開、ロケーション、地元文化の反映により、高まり続けることを期待している。