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メルクが重篤ながん治療への需要対応で5900万ユーロのCDMO施設を開設

Merck
2022-06-26 06:14 1396

*高薬理活性原薬(HPAPI)の生産能力を2倍に拡大 
*メルクは同成分の業界最大の世界的製造業者の1
*同社の30年以上にわたる、多段階で複雑な高薬理成分のCDMO経験に基づく

【ダルムシュタット(ドイツ)2022年6月26日PR Newswire=共同通信JBN】大手サイエンス・テクノロジー企業、メルク(Merck)は、同社のライフサイエンス事業部門が米ウィスコンシン州マディソン近郊のベロナにある同社施設の拡張により、高薬理活性原薬HPAPI)の生産能力を2倍に引き上げたと発表した。23日に正式開所した総工費5900万ユーロの7万平方フィートの新たな施設は、この地域に50の新規雇用をもたらす。

大手サイエンス・テクノロジー企業、メルク(Merck)は、同社のライフサイエンス事業部門が米ウィスコンシン州マディソン近郊のベロナにある同社施設の拡張により、高薬理活性原薬HPAPI)の生産能力を2倍に引き上げたと発表した。23日に正式開所した総工費5900万ユーロの7万平方フィートの新たな施設は、この地域に50の新規雇用をもたらす。

Merck has doubled its high-potent active pharmaceutical ingredients (HPAPI) production capacity with the expansion of its facility in Verona, near Madison, Wisconsin, USA.
Merck has doubled its high-potent active pharmaceutical ingredients (HPAPI) production capacity with the expansion of its facility in Verona, near Madison, Wisconsin, USA.

メルクのライフサイエンス事業部門ライフサイエンスサービスの責任者、Dirk Lange氏は「HPAPI需要は低用量でのがんへの効果と、標的療法を目指す傾向の強まりによって増大している。低用量での治療は、この重い病と闘っている患者の副作用を軽減する。ウィスコンシン州ベロナにある当社の最先端の医薬品受託製造開発機関(CDMO)施設の能力拡大により、こうした重要ながん治療成分への要求に応えることが可能になる」と語った。

がんは世界で2番目に多い死因である(注1)。HPAPIは低用量できわめて高い殺細胞効果があり、患者の副作用軽減をもたらしていることから、標的療法の非常に重要な成分となっている。これは抗体薬物複合体(ADC)などの新しいがん治療に用いられ、がん治療の様相を変えつつある。

メルクは30年以上にわたり、多段階で複雑な高薬理成分の開発を行っており、こうした成分の開発と製造におけるリーダーの座を守っている。HPAPIは従業員の安全と環境を守る専門の取扱・製造施設を必要とする。多くの潜在的救命治療は、専門的な取扱要件も原因となって、市場に投入されていない。メルクのウィスコンシン州ベロナの施設はSafeBridgeR))認証を受けた世界で2番目の施設で、同社は今日まで必要とされる厳格な安全と封じ込め要件を満たし続けている。実際、今回の拡張はメルクを、世界最大の1ケタのナノグラム職業暴露限度(OELCDMOプロバイダーの1つとして位置づけている。HPAPIは、1立方メートルあたり10ナノグラム未満の最も強い測定値である。1ケタのナノグラムのHPAPIは、高度の専門的な取り扱いを必要とし、それはOEL指定によって反映されている。

メルクはHPAPI生産に加え、ADCの開発と製造においても広範な経験を有している。同社は北米で商業的な承認を受けたADC医薬品を製造する北米で最初のCDMOであり、ADC治療を進める新たな技術をこのほど発表した。同社独自のChetoSensarTM)技術は溶解度の難題を軽減することによりADCに新たな明るい展望をもたらしている。またメルクの新たなDOLCORETMプラットフォームは必要とされる開発・製造時間を大幅に短縮し、市場投入までの時間を最大1年速め、最終的には患者にこれまでより迅速に必要とされる治療を届けている。

メルクはHPAPやリンカー、mAbsの開発と製造における30年以上に及ぶCDMO経験により、臨床および商業製造の両方で重要な専門知識を提供している。同社はウイルスベクターや脂質、LNPmRNAの製造でも前臨床から商業的にわたるまで、幅広いCDMO経験を有し、単一の豊かな経験を有するパートナーとの医薬品開発と生産段階の簡素化を手助けしている。このほか、BioRelianceR)受託検査サービスが総合サービス内容に統合され、開発の道筋を一段と簡素化している。

メルクの全ニュースリリースはメルクのウェブサイトで公開されると同時に、電子メールで配布される。オンラインでの登録、サービスの選択変更または停止は、www.merckgroup.com/subscribe まで。

メルクについて

大手サイエンス・テクノロジー企業のメルク(Merck)は、ライフサイエンス、ヘルスケア、エレクトロニクスの分野で事業展開している。6万人を上回る従業員が、より楽しく、より持続可能な暮らし方を生み出すことで、多くの人々の生活に日々、前向きの変化をもたらすよう取り組んでいる。遺伝子編集技術の推進や、最も困難な疾患を治療するための独自の方法の発見から、インテリジェントな機器の実現まで、メルクはいたるところにある。メルクは2021年、66カ国で197億ユーロの売上高を達成した。

科学的探求と責任ある起業精神が、メルクの技術的、科学的進歩の鍵となってきた。1668年の創業以来、メルクはこのように繁栄してきた。創業家が今も、上場企業の株式の過半数を所有している。メルクは、「メルク」の名称とブランドに対する世界的な権利を保有している。唯一の例外は米国とカナダで、メルクの事業部門は、ライフサイエンスではミリポアシグマ(MilliporeSigma)、ヘルスケアではEMDセローノ(Serono)として、さらにエレクトロニクスではEMD Electronicsとして営業している。 

(注1"Global Cancer Facts & Figures 4th Edition,

https://www.cancer.org/content/dam/cancer-org/research/cancer-facts-and-statistics/global-cancer-facts-and-figures/global-cancer-facts-and-figures-4th-edition.pdf

Photo - https://mma.prnasia.com/media2/1845670/Verona_expansion_image.jpg?p=medium600

ソース: Merck