【蘇州(中国)2022年6月7日PR Newswire=共同通信JBN】
*中国国家食品薬品監督管理局(NMPA)が、プラチナベースの化学放射線療法の同時または連続投与後に疾患が進行していない切除不能なステージ3非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療用でスゲマリマブ使用を認可
*スゲマリマブは化学放射線療法の同時または連続投与後のステージ3NSCLC患者の治療用に認可された初の抗PD-1/PD-L1モノクローナル抗体となった。これは、ステージ3、同4のNSCLC両方に認可された唯一の抗PD-(L)1モノクローナル抗体でもある
*これはCStoneの8件目の新薬承認申請(NDA)認可
革新的な免疫腫瘍療法と精密医療の研究、開発、商用化に注力する大手バイオ医薬品企業CStone Pharmaceuticals(「CStone」、HKEX: 2616)とファイザー(NYSE: PFE)は6日、中国国家食品薬品監督管理局(NMPA)が、プラチナベースの化学放射線療法の同時または連続投与後に疾患が進行していない切除不能なステージ3非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療用にスゲマリマブ(Cejemly(R))の使用を認可したと発表した。ステージ4NSCLC初回患者治療でのこれまでの認可と合わせると、スゲマリマブは現在、ステージ3とステージ4のNSCLC患者の両方に対する唯一の抗PD-1/PD-L1モノクローナル抗体である。
CStoneのFrank Jiang最高経営責任者(CEO)(医学博士)は「中国が革新的治療法をサポートし、満たされていないニーズに対処するための取り組みを強化する中で、肺がん治療をリードする当社のジャーニーの重要なマイルストーンとなる新たな認可を与えてくれたNMPAに感謝する。CStoneは精密医療と免疫腫瘍療法を促進する大手バイオ医薬品企業として、医療分野での複数の飛躍的進歩を先導してきた。今回の認可は、ステージ3NSCLC患者に新しい治療オプションを提供すると同時に、肺がん治療を推進し、変革的な医薬品を市場に投入する当社の優れた能力を実証するものだ。パートナーシップはがん患者の大規模な臨床ニーズを満たすために不可欠である。今後もファイザーと緊密な連携を継続し、最先端の腫瘍治療を提供し、中国のがん患者の健康を改善していく」と語った。
Pfizer Biopharmaceutical GroupのJean-Christophe Pointeau中国プレジデントは「『患者の生活を変えるブレークスルー』の実現にコミットするファイザーは、免疫腫瘍学分野で一連の重要なブレークスルーを達成してきた。数カ月前にステージ4NSCLC患者への使用が認可された後、スゲマリマブ(Cejemly(R))は中国全土で即時の商用化を達成し、中国のNSCLC患者に診断・治療ソリューション改善で希望を与えた。新たな認可により、より多くの患者がこの薬の恩恵を受け、ギャップを埋め、満たされていないニーズ、特に化学放射線療法の連続投与後の免疫強化療法中の切除不能なステージ3NSCLC患者のニーズを満たすことができると確信している。スゲマリマブ(Cejemly(R))は、免疫腫瘍学におけるファイザーの戦略的資産であり、『Science Will Win、Conquer Cancer Together(科学が勝利する、ともにがんを制圧)』のスローガンに導かれたCStoneのような地元バイオテクノロジー企業との革新的で戦略的なパートナーシップのパラダイムである。ファイザーはここから始めて、この分野での探求を続け、免疫診断と免疫療法の改良と進歩を促進し、中国のがん患者に一層カスタマイズされ世界的に革新的なソリューションを提供し、『Healthy China 2030』の大目標の達成を支援する」と述べた。
GEMSTONE-301試験で筆頭治験責任者のYi-Long Wu広東省人民病院教授は「ステージ3NSCLC患者は緊急に新しい治療選択肢を必要としており、NMPAによるスゲマリマブ承認は彼らに希望をもたらす。GEMSTONE-301の結果は、強化療法としてのスゲマリマブが強力な有効性と忍容性の高い安全性プロファイルを有していることを示した。スゲマリマブは現在、この患者集団に対して中国臨床腫瘍学会(CSCO)のガイドラインで推奨されている。立証された臨床的利益により、スゲマリマブは中期・後期肺がん患者にとって好ましい免疫腫瘍療法として、治療状況を再形成する潜在的可能性がある」と語った。
CStoneのJason Yang最高医療責任者(医学博士)は「スゲマリマブが、同時または連続の化学放射線療法後のステージ3NSCLC患者への治療で承認された最初の抗PD-1/PD-L1モノクローナル抗体になったことをうれしく思う。GEMSTONE-301試験は、実際の臨床診療をよりよく反映し、幅広い患者集団をカバーするため、同時または連続化学放射線療法のいずれかの患者を登録した革新的な治験デザインを持っている。食道扁平上皮がん、胃がん、再発ないし難治性の結節外ナチュラルキラー/T細胞リンパ腫の患者を対象としたスゲマリマブの登録試験でも、より多くのがん患者に利益をもたらすため大きな進歩を遂げた」と語った。
NMPAの認可はGEMSTONE-301試験に基づいている。同試験は、多施設・無作為化・二重盲検第3相臨床試験であり、同時または連続の化学放射線療法後に疾患が進行していない切除不能なステージ3NSCLC患者を対象とした地固め療法としてのスゲマリマブの有効性と安全性を評価することを目的としている。スゲマリマブは患者の無増悪生存期間(PFS)を大幅に改善した。疾患の進行ないしは死亡のリスクは36%減少し、全生存期間(OS)を向上させた。サブグループ分析では、患者がこれまで同時ないし連続化学放射線療法を受けたかどうかに関係なく、臨床的利益が示された。スゲマリマブは忍容性の高い安全性プロファイルを有しており、新たな安全性シグナルは観察されなかった。GEMSTONE-301試験の結果は、2022年1月にThe Lancet Oncologyに掲載された。
▽スゲマリマブ(Sugemalimab)について
抗PD-L1モノクローナル抗体スゲマリマブは、CStoneにより完全なヒト抗体をワンストップで生成することができるOmniRat(R)トランスジェニック動物プラットフォームを使って発見された。完全ヒトの完全長抗PD-L1モノクローナル抗体免疫グロブリンG4(IgG4)であるスゲマリマブは、患者の免疫原性と毒性のリスクを軽減し、類似医薬品に比べて独自の優位性がある。
現在、中国NMPAは、上皮成長因子受容体(EGFR)と未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)ゲノム腫瘍異常を欠く転移性非扁平上皮NSCLC(非小細胞肺がん)初回患者治療のためのペメトレキセドおよびカルボプラチンとの併用、転移性扁平上皮NSCLC初回患者の治療のためのパクリタキセル、カルボプラチンとの併用、およびプラチナベースの化学放射線療法の同時または連続投与後に疾患が進行していない切除不能なステージ3NSCLC患者の治療用でのスゲマリマブ(Cejemly(R))使用を承認している。
スゲマリマブは立証済みの治療上の利点により、ドライバーの変更なしにステージ4非扁平上皮/扁平上皮NSCLC初回患者の治療用として化学療法と組み合わせて、ないし同時または連続化学放射線療法後のステージ3NSCLC患者の地固め療法として、NSCLCの診断と治療のための2022年CSCO臨床ガイドラインにより推奨されることが決まっている 。
CStoneは、中国本土でのスゲマリマブの開発と商用化、および追加の腫瘍医薬品を中華圏市場にもたらすためのフレームワークを含むファイザーとの戦略的提携契約を締結した。