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Euroclearグループ、今年も記録的な業績を達成し財務目標を2年早く達成したことを発表

Euroclear
2022-02-01 02:29 1282

2021年12月31日期の業績

ブリュッセル, 2022年1月31日 /PRNewswire/ --

ハイライト   

予想を上回る通年収益の拡大 

  • 営業利益は前年比9%増加
  • 事業利益は前年比15%増加し、営業指標も大幅に上昇。預かり資産は前年比15%増の37兆6,000億ユーロ、取引高は前年比7%増の2億9,500万ユーロ
  • 利息、銀行業務その他の収益は前年比40%減の9,000万ユーロ前年比の減少は、2020年に起きた2300万ユーロのキャピタルゲインと比較しているためで一過性のものにすぎない。金利は2021年に底を打ち改善の見通しを示唆

戦略により多様化と事業基盤が強化され、お客様に対して成長に向けた価値を提供する体制が整う 

  • 長年にわたる投資により、あらゆる事業分野市場の需要を満たす、回復力と拡張性のあるシステムが実現
  • 安定した資産管理により、サブスクリプションサービスに似た市況に左右されにくいビジネスモデルの基礎 
  • 投資ファンド、担保管理および世界新興市場の事業分野がお客様にとって魅力的であることを証明
  • 革新的なデータサービス、デジタルサービスおよびESGサービスの開拓を進めることで、より幅広い商品をお客様に提供することが可能 

2023年度の目標を上回る利益率

  • 事業利益率は、前年比4.6ポイント増加の37.3%2023年までに30%台前半から半ばを目指すという財務目標に匹敵
  • 事業利益率の改善で金利変動の影響を受けやすい受取利息に対応するため、戦略的に重要な目標

利益と株主利回りの拡大

  • MFEXを除いた純利益は、8%増の4億6700万ユーロMFEXを含めた純利益は、4億6300万ユーロでした
  • 1株あたり利益(EPS)は7%増加し1株あたり147.0ユーロ
  • 純資産総額(NAV)は5%増加し1株あたり1518ユーロ
  • 2021年度の予定配当は1株あたり88.5ユーロで2020年度に比べて7.4%増加予定配当率は60%で安定 

戦略強化:意欲的な新目標を達成するため、成功体験を足掛かり 

  • 2023年度目標が、卓越した業績により前倒しで達成されたことにより戦略的に目標を設定することの重要性が証明された
  • 経営陣および取締役会は、戦略の強化および意欲的な新目標の設定に向けた取組みを完了
  • 2022年度第二四半期のキャピタルマーケットデーで追加情報を発信する予定

要約財務データ

Euroclearは2021年度に記録的な財務業績を達成しました。MFEXを除いた純利益は、前年比8%増の4億6700万ユーロで、2021年度のMFEXを含めた純利益は、4億6300万ユーロにまで増加しました。 

事業利益は着実に成長して前年比15%増の14億6700万ユーロとなり、営業総利益に対する低金利の影響を相殺しました。引き続き技術システムおよび人への投資に注力し、営業費用は7%増の9億1900万ユーロとなりました。 

グループでは金融市場の経済基盤として不可欠の強固な資本基盤と低いリスクプロファイルを維持しており、さらなる成長に向けた余力ができました。

Euroclear Holding
Euroclear Holding

インフォグラフィック - https://mma.prnasia.com/media2/1735845/Euroclear_Table_1_Infographic.jpg?p=medium600

注:2021年度の数値には、EPSを除くMFEXの10月から12月の数値は含まれません。

詳細については、こちらから弊社の2021年度通年発表をご覧ください。

最高経営責任者の総括

2021:記録的な業績となった節目の1 

2023年完了目標の5カ年計画において弊社が設定した重要な財務目標を予定より2年早く達成した2021年は、弊グループにとってまさに節目の年になりました。

弊社が当初5カ年事業戦略を策定した際には、事業利益率の30%台前半から半ばへの到達を目標にしていました。弊社は、事業利益率が弊社の事業活動の強みを評価するための最良の指標であると考えています。

当時の事業利益率は20%台前半から半ばだったため、上記の目標は意欲的なものでした。弊社は上記目標を2年早く達成しただけではなく、事業利益率は目標を超えて30%台の半ばから後半に到達しました。2021年度の事業利益率は、計画を優に超える37.3%を記録しました。

弊社は、ヨーロッパにおける弊社の中核事業を強化し、投資ファンド、担保管理および世界新興市場の事業分野のさらなる成長を目指すことが、上記目標を達成するための焦点だと考えています。また、弊社は、データサービスなどの新たなイノベーション分野を開拓すると発表しました。

幸いにも、弊社は設定した目標を達成することができました。弊社の経済基盤が市場需要に対して信頼性および拡張性の双方を有することを確保するため、弊社は継続的に投資を行ってきました。そのため、弊社の中核であるヨーロッパ事業は強固なものであり続けています。この強靭さは、不安定性の高まった新型コロナウイルスのパンデミックの際に、弊社の中核事業の取引量が2年間で23%と大幅に増加したことにより実証されています。一方で、弊社の投資ファンド、担保管理および世界新興市場の事業はさらに急速に成長し、今や弊社の事業利益総額の40%を占めています。

この変化は、10年単位で見れば明らかです。2011年当時、弊社の成長事業の利益貢献度はわずか25%でした。幸いにも、4つすべての事業分野が上記の成長に貢献し、そのすべてがさらなる成長において胸を躍らせるような可能性を秘めています。Euroclearは、より強力で多様な事業基盤を得ることで、将来の戦略的進化を実現することができます。

Chart 1
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インフォグラフィック - https://mma.prnasia.com/media2/1735846/Euroclear_Table_2_Infographic.jpg?p=medium600 

予想を上回る事業成長 

弊社が2019年初頭に戦略的計画をまとめた際、我々の想定では、安定的な世界金融市場の経済基盤においてお客様の需要を満たすことにより、弊グループの事業利益の成長曲線は年率4%を維持するというものでした。

それから、市場の状況は予想を外れたものとなりました。新型コロナウイルス感染症と広範なマクロ経済的状況が予想外に証券発行に高い成長をもたらし、不安定性が高まりました。チームでは、そうした不安定かつ混乱した時期において、事業の継続性を保つとともにお客様に対して最高水準のサービスを提供しました。一方で、弊社のシステムは、過去10年間にわたる投資利益により、上記需要を確実に満たすことのできる回復力と拡張性の双方を備えていることが証明されています。こうした状況に鑑みると、弊社の戦略により、2018年から11%の年平均成長率で事業利益を拡大することが可能となりました。

拡張可能な事業:弊社の将来への投資

2021年度においても、Euroclearの事業は、費用が前年比の5%しか増加していない(MFEXの買収費用を除く)にもかかわらず、事業利益は15%も増加しており拡張性が再度証明されています。

買収に関する個別開示費用を含めると、費用は7%増の9億1900万ユーロでした。

また、2021年度において、弊社の大幅な成長で余裕ができたことにより、投資の増加が決定しました。総額2億300万ユーロにおよぶ弊社の投資は、弊社の技術力、サイバーセキュリティ、顧客提案およびイノベーションを近代化するための中核システムに重点を置いたものです。

金利の改善 

2021年度において、金利はパンデミック対策のため大幅に引き下げられ、サイクルの底を打ったように思われました。

2021年度の利息、銀行業務その他の収益は9,000万ユーロに留まりましたが、弊社は一部の政策ではインフレ圧力に対抗するために金利を引き上げを始めていることに注目しました。

このような変化が続けば、残高と金利の影響を受けやすい受取利息にプラスの影響があると予想されます。ちなみに、パンデミック前の2019年の利息、銀行業務利益、その他の収入は2億9,000万ユーロでした。

2021年の利息・銀行業務・その他の収入が前年比で減少したのは、2020年に計上した2,300万ユーロの一時的なキャピタルゲインを反映しています。 

営業指標は引き続き堅調

弊社では引き続き、各事業部門において堅調な営業利益指標が報告されています。事業収益の主な営業指標の(i) 預り資産の金額、(ii)処理された取引件数の2つがあります。

当グループのグローバルネットワークとすべての資産クラスでサービスを提供するという強みとその規模によって、有価証券や資産管理への需要拡大に応えています。年末には預かり資産が15%増加し37.6兆ユーロに達しました。当グループの事業収益の約半分は、株式の取引手数料ではなく、証券価格の名目価値に応じて適用される取引手数料です。名目上の価値は市場の評価に影響されないため、当グループのビジネスモデルはサブスクリプションのような強い基盤があります。

事業収益の2つ目の主要な要因は、グループが取り扱う取引の分量です。2021年には2億9,500万件のネット取引を扱いユーロ換算で約992兆ユーロでほぼ1,000兆ユーロの価値があります。

Chart 2
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インフォグラフィック - https://mma.prnasia.com/media2/1735847/Euroclear_Table_3.jpg?p=medium600

予定通りこれらの事業分野では本業よりも急速な成長を続けています。昨年、Euroclear Collateral Highway(コラテラル ハイウェイ)は27%増の1日平均1.9兆ユーロを記録しました。これは、お客様がバーゼルの枠組みの下でデリバティブのための新しい自己資本比率規則に沿って実施する際に、三者間ソリューションを提供するという弊社のグローバルリーダーとしての役割により恩恵を受けました。

グローバルの新興マーケット部門の預かり資産は、前年比15%増の1兆5,000億ユーロとなり、ファンドの預かり資産も23%増の3兆2,000億ユーロとなりました(MFEX事業を除く)。

主な戦略的取り組み

2021年にはいくつかの重要な戦略において成果がありましたので、ここでいくつかの重要な成果を紹介したいと思います。

MFEXを5億500万ユーロで買収し、過去10年間でグループが行った最も重要な買収を行いました。MFEXの基盤が整ったファンドプラットフォームと取引後に強いEuroclearを組み合わせることで、弊社のお客様に新しいエンドツーエンドのファンドサービスを提供することができます。ファンドは魅力的な市場であるためMFEXの買収により、弊社の株主の皆様には長期的に価値をお届けできると確信しています。

MFEXの統合は順調に進んでいます。統合完了後には、収益と費用で少なくとも2,500万ユーロのシナジー効果が期待でき、2023年からはグループの利益を押し上げる効果があると考えています。

本業ではEuroclear UKからアイルランド向けとアイルランドからEuroclear BankへのCSDサービスの発行体の移行が無事完了しました。この移行は英国のEU離脱決定を受けて、アイルランドの約1,000億ユーロの証券市場の安定性を長期的に確保するもので、市場関係者全体が参加した独創的かつ革新的、複雑なプロジェクトでした。

グローバルな発行体は、Euroclearを通じて世界中の投資家とのつながりを求めています。例えば、7月にはチリの社債が完全にEuroclearになりました。また、サウジアラビアやアラブ首長国連邦への拡大や、カナダでの担保管理サービスの強化などの契約を締結しました。また、国内での発行とグローバルな販売チャネルを組み合わせた革新的な「フラワーボンド」の発行もサポートし、中国やシンガポールの発行体にも支持されました。弊社では、データとイノベーションに関する取り組みにも注力しました。ESESとスウェーデンのCSDでは、発行体の株主に対し情報を提供する新しいサービスを開始しました。これらの商品は、発行体による優れたガバナンスの実践を促進することを目的としています。

また、取引後の効率を高めるために、SettlementDriveなどのデジタルサービスやデータサービスを開始しました。さらに、フランス銀行と共同で実施したデジタル通貨の決済実験に参加し成功を収めました。その他にも期待されるデジタル分野のプロジェクトを実施していきます。

将来に向けては、グループのESG戦略の一環として、持続可能な金融市場の発展を支援するための投資の強化を行い、社内のアプローチをさらに成熟させることを目指しています。 

PwCと共同で実施した調査では、金融市場インフラのアプローチによるサステナブルファイナンス市場の拡大が効果があることが示されました。この研究では、国境を越えたFMIによって、2030年までにサステナブルファイナンスのために25兆米ドルの追加資本を動員することができ、国連の持続可能な開発目標に大きく貢献できると考えいます。最後に、12月には、欧州中央銀行(ECB)および欧州各国の中央銀行との間で、Euroclear BankをECBのTARGET2-Securities(T2S)プラットフォームに接続する契約を締結することができました。Euroclear BankをT2Sにつなぐことで、お客様は世界でも初めて単一通貨によるグローバルCSDを通じて、商業銀行と中央銀行の両方の資金にアクセスできるようになります。Euroclear BankをT2Sにつなぐことで、欧州の資本市場はさらに強化され、資本市場連合を目指す政策を支えることになります。

株主への還元

株主の皆様への利益還元については、魅力的な利益を生み出してきた弊社の実績をさらに発展させ、今年も好成績を収めることができたことを誇りに思います。

1株あたり利益は、2020 年と比較して7%増の147ユーロとなりました。当グループは、過去5年間で15%という優れた複合平均成長率を達成しました。

このような業績の向上により、弊社の配当性向はすでに60%に達しています。この配当性向を維持するため1株あたりの配当金は収益に応じて8%増加します。 

Earnings per share
Earnings per share

インフォグラフィック - https://mma.prnasia.com/media2/1735848/Euroclear_Table_4_Infographic.jpg?p=medium600

Dividend per share
Dividend per share

インフォグラフィック - https://mma.prnasia.com/media2/1735849/Euroclear_Table_5_Infographic.jpg?p=medium600

社員と地域社会への責任

このパンデミックが続いた2年間、コミュニティや社会に対する企業の責任が注目されています。コロナ危機が始まって以来、Euroclearでは社員の健康と幸福感を優先してきました。この方針は2021年も継続しています。従業員間の関わりを密にし、柔軟な働き方を継続する新しいハイブリッド勤務を模索しています。さらに、パンデミックの最前線に立って働いてくれている病院や慈善団体を支援するために、Euroclear Solidarity Fund (Euroclear連帯基金)を通じて100万ユーロの寄付を行いました。

また、弊社の広範なESG戦略のうち、社会的側面にも引き続き注力しています。多様性とインクルージョンの受容では、新たに意欲的な男女平等目標を設定し、企業ボランティアプログラムを開始しました。今後は、多様性とインクルージョン戦略を推進し、人材とスキルの開発にも注力していきます。詳細は年次報告書でお伝えします。

最後に

2021年によい業績で終われたことを受けて、経営陣と取締役会は現在戦略の強化に取り組んでおり、新たに野心的な目標を数年間の提示する予定です。詳細は第2四半期に発表する予定です。

それまでの間、市場の状況と公衆衛生の状況は変動するため予測不能です。この大変な時期だからこそEuroclearの社員の努力を評価するとともに、パートナー、お客様、株主、その他の関係者の皆様の継続的な協力に感謝したいと思います。

今後の展望としては、安全で持続可能なデジタルインフラに対する金融業界のニーズに応えるために、お客様への提案機会を増やしていきたいと考えています。今後の展開や第2四半期予測をお知らせできることを楽しみにしています。 

Euroclearについて

Euroclear グループは、金融業界で信頼されている取引後のサービスのプロバイダーです。Euroclearは、債券、株式、デリバティブを対象に、国内と越境決済の決済と保管を投資ファンドに提供しています。Euroclearは、グローバルな顧客基盤があり、リスク軽減、自動化、効率化を大規模な実現を約束する、実績と回復力のある資本市場インフラです。

Euroclearグループは、国際CSDであるEuroclear Bankをはじめ、Euroclearベルギー、Euroclearフィンランド、Euroclearフランス、Euroclearオランダ、Euroclearスウェーデン、Euroclear UKとインターナショナルで構成されています。Euroclearグループは、2021年に992兆ユーロ相当の証券取引の決済を実施しました。これは2億9,500万件分の国内と越境取引に相当し、2021年末までに37.6兆ユーロの資産を保有しています。Euroclearの詳細については、www.euroclear.comをご覧ください。

ロゴ - https://mma.prnasia.com/media2/832898/Euroclear_Logo.jpg?p=medium600

 

 

ソース: Euroclear