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TemasekがAsia Sustainable Foods Platformを開設し、アジアでの持続可能な食品の商用化を加速

Temasek
2021-11-22 17:18 1927

【シンガポール2021年11月22日PR Newswire=共同通信JBN】Asia Sustainable Foods Platformは、フードテック企業に成長サイクルのあらゆる段階でソリューションとサポートを提供することで「導入の摩擦」を軽減する狙いがある。

Temasekは15日、代替タンパク質の生産規模を拡大するという課題に対処し、アジアの持続可能な食品の成長を加速することに注力するAsia Sustainable Foods Platform(アジア持続可能な食品プラットフォーム)の開設を発表した。

Asia Sustainable Foods Platformは、イネーブラー、オペレーター、および投資家として、フードテック企業に対し、製品開発から商業規模の拡大に至るまでのライフサイクルを通じてソリューションとサポートを提供することを目的としている。

*イネーブラーとして、プラットフォームはフードテック企業が製品の商用化を加速するのを支援するための研究開発(R&D)の助言とパイロット規模の製造施設を提供する。

*オペレーターとして、アジア全体のスケールアップを支援するための商用化機会に関する市場の知見とともに製造能力を提供する。さらに、

*投資家として、戦略的なつながりを持ったネットワークを企業に提供し、有望なフードテックのスタートアップに資本を割り当てる。

Temasekエンタープライズ開発グループの副責任者であるYeoh Keat Chuan氏は「アジアは、より健康的かつ持続可能な食品の選択肢に対する消費者需要の増大に対応するために、今後10年間で約1兆5500億米ドルの投資を必要とすることが予想される。食料安全保障を強化し、サプライチェーンを強靭化するために現行能力を進化させる必要がある」と語った。

同氏は「Temasekは2013年以来、グローバルな『農場から食卓まで(Farm to Fork)』のバリューチェーンに80億米ドル以上を投資しており、この分野への投資を拡大していく。シンガポールは農業食品部門の変革において重要な役割を担っている。Asia Sustainable Foods Platformは、地元と地域の企業が革新し、規模拡大し、商用化するのを支援する狙いがある」と付け加えた。

Asia Sustainable Foods Platformは、新たに任命されたMathys Boeren最高経営責任者(CEO)が率いるフードテック専門家のコアチームによって運営される。このプラットフォームに参加する以前、Boeren氏は、ユニリーバ、ジボダン、Symrise、Kerryなど食品および食品原料業界で25年以上にわたり勤務していた。最近では、持続可能な食品分野のスタートアップに、製品属性と消費者嗜好の調整について助言している。

Boeren氏は「当社の主な差別化要因は、意欲的なフードテック企業に対し、成長サイクルのあらゆる段階でオーダーメードのソリューションとサポートを提供する、エンドツーエンドのイネーブラー、オペレーターおよび投資家としての能力である。当社の支援で導入の摩擦を取り除くことで、企業は製品開発とパイロットローンチをスピードアップするだけでなく、商用スケールアップと市場投入を加速することができる。最終的には、おいしく、新鮮で、追跡可能かつ持続可能な食品で、アジア全体の消費者を喜ばせることがわれわれの目標である」と強調した。

▽Food Tech Innovation Center(FTIC)により製品およびプロセス開発を加速

Asia Sustainable Foods PlatformとA*STAR(シンガポール科学技術研究庁)のSingapore Institute of Food & Biotechnology Innovation(シンガポール食料・バイオ技術革新研究所、SIFBI)は、今後3年間でFood Tech Innovation Centre(フードテック・イノベーションセンター、FTIC)に3000万シンガポールドル以上を投資することを約束しており、有望なフードテックのスタートアップに調整されたインフラストラクチャーとサービスを提供する。

FTICは、意欲的なフードテックのスタートアップが、押出および発酵装置、共同ラボ、テストキッチン、コワーキングスペース、A*STARの深い研究開発ノウハウを備えた食品グレードのパイロット規模の施設にアクセスできるワンストップショップになる。

SIFBIのエグゼクティブディレクターであるHazel Khoo博士は「SIFBIが、FTICに新設されたTemasekのAsia Sustainable Foods Platformと提携することは非常に喜ばしい。これにより、切望されるパイロット規模の機能が提供され、Alternative Protein(代替プロテイン、AP)企業は市場投入までの時間を短縮できる。このパートナーシップが、AP企業の定着に役立ち、ここシンガポールで繁栄する、活気あふれるフードテックの環境に大きく寄与することを期待している」と述べた。

これにより、パイロット規模の施設や設備への長期の待ち時間、深い製品・プロセス開発機能の欠如、規制プロセスを遂行し、アジアの他地域のなじみのない市場を理解する難しさなど、フードテック企業が自社のイノベーションを市場投入する際に直面するペインポイントに対処できる。

FTICはまた、最初のパートナーであるNext Gen FoodsがFTIC内に同社のグローバルR&Dおよびイノベーションセンターを設立することを発表した。Next Gen Foodsは、現在、アジア、欧州、中東の7市場の150を超すレストランで提供されている人気の植物原料の鶏肉TiNDLEを手始めに、美味で栄養価が高く、持続可能な植物由来の食品ポートフォリオを作成している食品のスタートアップである。

Next Gen FoodsのTimo Recker共同創設者兼会長は「Next Gen Foodsの中核にあるのは、持続可能なだけでなく、美味で栄養価が高く、スケーラブルな植物由来の食品の作成に専念することだ。これは、継続的な製品イノベーションと成長への取り組みを通じてのみ実現でき、われわれは、まったく新しいFTICに定着する最初の企業になることに興奮している。これは、シンガポールを拠点とする世界的な影響力のあるプレーヤーを構築する取り組みを強化する上で重要なマイルストーンであり、A*STARとTemasekのAsia Sustainable Foods Platformのパートナーに対し、将来の世代のためにより良い食品システムを構築するというわれわれの使命に加わってくれたことに感謝している」と語った。

▽主要な業界プレーヤーとの強力な共同製造能力

Asia Sustainable Foods Platformは、植物由来および微生物タンパク質の世界的な業界専門家との2件の合弁事業を検討中である。

合弁事業会社を通じた、植物由来タンパク質の専門知識を持つドイツの農業食品多国籍企業CREMERとのパートナーシップにより、植物由来タンパク質製品向けのプラットフォームの製造能力が強化される。このプロセスのカギは高水分押出(HME)で、これは他の植物由来の製造技術よりも肉によく似た質感を持つタンパク質を製造する新技術である。合弁事業会社へのプラットフォームの投資および運営は、必要なすべての規制当局の承認および同意を取得する必要がある。

初期技術を考慮すると、CREMERの契約製造と他のHMEプラントのグローバルな運営に関する専門知識は、特にアジアにおいて、成熟したHMEの機能と能力を備えた企業がほとんどないこの分野の企業に不可欠なサポートを提供する。

CREMERの持続可能な栄養担当のDamian Kruegerゼネラルマネジャーは「CREMERにとって、顧客は常にわれわれの意思決定の出発点である。当社は常に、明日の世界の顧客のために付加価値のあるサービスと製品を改善し、開発している。世界の食品エコシステムを支援する上で、持続可能性と健康な植物由来の食品の重要性の高まりを認識するCREMERは、数十年にわたって獲得した生産知識を提供することで、こうしたトレンドを推進する上で主要な役割を果たしたいと考えている。HME機能をアジアにもたらすことで、CREMERはアジアで急成長している植物由来のコミュニティーに生産支援を提供することを目指している」と述べた。

Asia Sustainable Foods Platformはまた、栄養のグローバルリーダーであるADMと契約を結び、精密発酵によって生産された微生物タンパク質の委託開発および製造サービスを実現する合弁事業の設立に道を開く。ADMのグローバルな機能と革新的な発酵ベースの専門知識により、既存の小規模フードテック企業は、発酵のイノベーションをパイロット規模まで効率的に拡大できる。このプロジェクトは、Singapore Economic Development Board(シンガポール経済開発庁、EDB)により支援されている。

ADMのAPAC事業担当プレジデントであるJoe Taets氏は「われわれはシンガポールやアジア太平洋地域全体で、スタートアップから成熟した食品プロバイダーに至るイノベーターと話をした。彼らは、食品グレードの精密発酵技術を支援できるパートナーを待ち望んでいると言った。この種のものではシンガポール初となる今回の合弁事業は、その需要に応え、それによりAPACの代替タンパク質産業の発展をさらに促進するだろう」と述べた。

シンガポール経済開発庁のDamian Chan執行副社長は「EDBが、シンガポールでの精密発酵の専門技術を構築するためのADMとTemasekのAsia Sustainable Foods Platformの取り組みを支援できることは喜ばしい。この合弁事業は、発酵ベースのソリューションの開発とスケーリングにおけるイノベーターのニーズに対応し、彼らがシンガポールからグローバル顧客にサービスを提供できるようにする。これはまた、農業食品技術のイノベーションを促進するために適切なインフラストラクチャーと技術力が整っていることを確かなものとすることで、われわれの農業食品エコシステムを強化する」と語った。

Asia Sustainable Foods Platformとのビジネスパートナーシップについて調べるには、QRコードのスキャンを:


▽Temasekについて

Temasekはグローバル投資企業であり、2021年3月31日時点で3810億シンガポールドル(2830億米ドル、2410億ユーロ、2060億ポンド、1兆8600億人民元)の純資産価値を保有している。シンガポールに本社を置き、世界9カ国に13のオフィスを構えている。

Temasek Charterで規定されている投資家、機関、管財人としての3つの役割は、do well、do right、do goodの理念を形成している。触媒となる資本を提供するTemasekは主要なグローバル課題へのソリューションの実現を目指している。

Temasekはすべての活動の中核に持続可能性を据え、積極的に持続可能ソリューションを模索し、現在および将来の課題に対処し、すべての人のための持続可能な未来を実現する投資可能な機会を捉える。

For more information on Temasekに関する詳細はウェブサイトwww.temasek.com.sgを参照。

▽Asia Sustainable Foods Platformについて

Temasekの完全所有会社であるAsia Sustainable Foods Platformは、アジア地域での持続可能な食品の商用化を加速することにより、おいしく、新鮮、追跡可能かつ持続可能な食品でアジア一帯の消費者を喜ばせることを目指している。意欲的なフードテック企業に、成長サイクルのあらゆる段階でソリューションとサポートを提供し、製品開発とパイロットローンチから商業規模の拡大や市場投入に至るまでの導入の摩擦を軽減する。

▽CREMERについて

CREMERはPeter Cremer氏によって1946年に設立された。現在、家族経営の第3世代である同社は、貿易、ロジスティクス、産業において長年の成功の歴史を持つ定評あるドイツの多国籍企業に成長した。CREMERは、60社以上の企業と持ち株会社に2000人を超える従業員を擁し、すべての大陸で活動している。

近年、健康的で持続可能な食品の成長市場を認識するCREMERは、植物由来のタンパク質部門の成長戦略に着手した。同社は現在、北米、欧州、アジアでの植物由来の契約製造機能への投資に注力しており、植物由来の分野の顧客がさまざまな契約製造のニーズに対応するのに役立つ設備が整っている。

CREMERについての詳細はウェブサイトwww.cremer.deを参照。

▽ADMについて

ADMでは、自然の力を解き放ち、世界中で栄養へのアクセスを提供している。業界を前進させるイノベーション、あらゆる好みに合う成分とソリューションの網羅的なポートフォリオ、そして持続可能性への取り組みにより、同社は現在と未来の栄養上の課題を解決する上での優位性を顧客に提供する。ADMは人と動物のための栄養のグローバルリーダーであり、世界有数の農業オリジネーションおよび加工会社である。同社は広範さ、厚み、知見、設備およびロジスティクスの専門知識により、食品、飲料、健康とウェルネスなどの需要を満たす比類のない能力を有する。アイデアの種からソリューションの成果まで、ADMは世界中の生活の質を豊かにする。

詳細はウェブサイトwww.adm.comを参照。

▽Next Gen Foodsについて

2020年に創設されたNextGen Foodsは、TiNDLEを皮切りに、革新的で持続可能な植物由来の食品を開発し商品化するフードテックのスタートアップである。Next Gen Foodsは一流の投資家に支えられており、植物由来の食品技術で実績のあるチームが主導し、グローバルなブランド開発と運用のスケールアップを行っている。詳細についてはウェブサイトwww.nextgenfoods.sを参照。

▽科学技術研究庁(A*STAR)について

科学技術研究庁(A*STAR)はシンガポールの主要な公共部門のR&D機関である。オープンイノベーションを通じて、同庁は経済と社会に利するため、公共および民間部門双方のパートナーと協力している。A*STARは科学技術機関として、学界と産業界の間のギャップを埋めている。同庁の研究は、シンガポールのために経済成長と雇用を創出し、医療、都市生活、持続可能性における社会的成果の向上によって生活を向上させる。A*STARは、より幅広い研究コミュニティーや業界の科学人材とリーダーを育成する上で重要な役割を果たす。A*STARのR&D活動は、生物医科学、物理科学、工学に及び、研究機関は主にバイオポリスとフュージョノポリスにある。現行のニュースについてはウェブサイトwww.a-star.edu.sgを参照。

▽Singapore Institute of Food and Biotechnology Innovation(SIFBI)について

Singapore Institute of Food and Biotechnology Innovation(シンガポール食料・バイオ技術革新研究所、SIFBI)は、持続可能な食品エコシステムを確立しつつ、食品イノベーションのバリューチェーンにエンドツーエンドの機能を提供することでグローバルリーダーになるというビジョンを掲げ、2020年に発足した。SIFBIのコア機能には、発見、ひずみ工学、生体内変化、栄養学、食品加工工学が含まれる。

▽Economic Development Boardについて

Economic Development Board(シンガポール経済開発庁、EDB)は貿易産業省傘下の政府機関であり、ビジネス、イノベーション、人材のグローバル拠点としてシンガポールの地位を促進するための戦略を担当している。EDBは、投資促進と産業開発を担い、パートナーとのつながりと、投資に対する情報と政府の優遇制度へのアクセスを提供することで、国内外の国際企業と協力している。

ソース: Temasek