ニューデリー、ムンバイ(インド), 2021年10月4日 /PRNewswire/ -- 国際通貨基金(IMF)のTobias Adrian金融顧問兼金融資本市場局長はGlobal FinTech Fest(グローバル・フィンテック・フェスト)で「G20諸国を含む、世界中の約80-100の中央銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)を調査しており、現在はある種のパイロット段階ないしテスト段階にある」と語った。3日間にわたり、9月30日に閉幕した同フェストには121カ国から2万6000人超の代表が参加した。政策立案者、テクノクラート、投資家、創設者、エコノミスト、銀行家がフェストに参加した。National Payments Council of India(NPCI、https://www.npci.org.in/ )、Fintech Convergence Councill(FCC、https://www.fintechcouncil.in/ )およびInternet and Mobile Association of India(IAMAI、https://www.iamai.in/ )のPayments Council of India(PCI、http://paymentscouncil.in/about-us.aspx )がこのイベントを主催した。
Tobias Adrian氏は「CBDCは極めて安定し、価値が安定し、取引コストが低く、中央銀行が支援して消費者の信頼を高めるように設計されている。価値が変動し、投資資産により近いビットコインとは大きく異なっている」と語った。
中央銀行が技術の進歩に沿って進むことは非常に魅力的であるため、世界中の中央銀行は急いでCBDCを検討中である。また、中央銀行が発行したデジタル通貨には、特に決済、貸付プラットフォーム全体で多くのイノベーションが発生する可能性がある。
Tobias Adrian氏は「CBDCは実際にはビットコイン資産に若干似ている可能性があるが、必ずしもそうではなく、ブロックチェーン技術に基づいてウォレットで利用できる可能性がある。既存の決済システムに基づいているのか、非常に強力なブロックチェーン技術を使用しているのかは、設計によって異なる」と言及した。
一方同氏は、CBDCにとりサイバーセキュリティーが大きな課題となる可能性はあると警告し、「このシステムがサイバー攻撃に対し回復力があることを確認する必要がある」と述べた。それはテクノロジーだけではなく、テクノロジーと人間が交わるところもそうである。第二に、CBDCは既存の銀行を弱体化させる可能性があるため、銀行は競争のためにテクノロジーをアップグレードする必要がある。最後に携帯電話だが、現在すべての人々がCBDC取引のための携帯電話を持っているわけではない。
Adrian氏は高額なクロスボーダー決済について、クロスボーダー送金は少額決済の場合にははるかに安くなるとみている。米ドルをルピーのステーブルコインに変換できるウォレット交換所がいくつかあり、暗黙の手数料はより安くなる。しかしクロスボーダー決済をより安くするため、現在、さまざまな国の中央銀行間で多くの議論が行われている。
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