【プリマスミーティング(米ペンシルベニア州)2021年4月26日PR Newswire=共同通信JBN】
*全米国民にCOVID-19ワクチンの接種資格が与えられ、一般利用可能になったのを受け、DoD JPEO-CBRNDはINO-4800の第3相試験への資金提供中止をINOVIOに通知
*INOVIOは、満たされていないグローバルなCOVID-19ワクチン・ニーズに焦点を合わせINO-4800の臨床開発戦略を調整
感染症、がん、ヒトパピローマウイルス(HPV)関連疾患から人々を守り、治療するための精密設計DNA医薬品の市場投入に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業INOVIO(NASDAQ:INO)は23日、同社のCOVID-19ワクチン候補INO-4800の第3相試験を主に米国外で実施する計画を発表した。緊急使用が許可されたワクチンが利用しやすくなり、保健問題担当国防次官補室(OASD(HA))、国防保健局(DHA)と連携している米国防総省(DoD)化学・生物・放射性物質・核防衛統合計画事務局(JPEO-CBRND)は、現在実施中のINNOVATE試験の第2相部分完了までは資金提供を続けるものの、第3相部分への資金提供は取りやめる予定で、これを受けJPEOはINOVIOに「ワクチンの急速な展開に伴うCOVID-19の環境変化により今回の決定となった。決定は、被資金提供者や製品のせいではなく、将来の製品を決めてきた旧ワープ・スピード作戦を取り巻く環境の急速な変化を反映したものだ」と通知した。
この決定は、INOVIOの米政府との他の業務に影響を与えるものではなく、臨床試験の部分的停止の結果でも、INO-4800ワクチンについてこれまで得られたデータを反映したものでもない。INOVIOは、同社の中国のパートナーAdvaccineや国際ワクチン研究所(International Vaccine Institute )(IVI)など既存の共同研究者と共に、近く明らかになる第2相試験の安全性、免疫原性データ評価に基づき、主に米国外での第3相試験実施を計画している。INOVIOは、懸念されている現在および将来の変異株から人々を守る汎COVID変異株ワクチンINO-4802の評価を継続しつつ、INO-4800のブースト能力の評価も行っていく。INOVIOは依然、INO-4800およびINO-4802で、パンデミックとエンデミック両方のワクチン・ニーズに対応できる態勢にある。INOVIOとそのパートナーおよび共同研究者は、現在および将来の変異株を含むCOVID-19まん延防止のグローバルソリューションの一翼を担うことを楽しみにしている。
▽INO-4800について
INO-4800は、COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスSARS-CoV-2に対するINOVIOのDNAワクチン候補である。INOVIOはコロナウイルス関連事業の経験が豊富で、中東呼吸器症候群(MERS)を引き起こす関連コロナウイルスのDNAワクチン候補INO-4700の第2a相試験を開始した最初の企業である。
最適化されたDNAプラスミドから成るINO-4800は、独自のスマートデバイスを介して体内の細胞に直接送達され、強力かつ忍容性の高い免疫反応を発現させる。INO-4800は室温で1年以上、摂氏37度で1カ月以上安定している唯一の核酸ベースのワクチンで、通常の冷蔵温度での予測保存可能期間は5年、輸送・保管中の冷凍の必要はない。これは、集団予防接種準備の際に考慮すべき重要な要素である。
▽INOVIOのDNA医薬品プラットフォームについて
INOVIOには、HPV関連疾患、がん、さらにMERS関連コロナウイルス、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)と米国防総省の助成金を得ているCOVID-19疾患を含む感染症に焦点を当てた15のDNA医薬品臨床プログラムがある。DNA医薬品は、コンピューターシーケンス技術によって合成または再編成され、体内で特定の免疫反応を発現させるよう設計された小さな環状の2本鎖構造である、最適化されたDNAプラスミドから成る。
INOVIOのDNA医薬品は、CELLECTRA(R)と呼ばれるINOVIO独自の携帯スマートデバイスを使用して、最適化されたプラスミドを筋肉注射または皮内注射で細胞に直接送達する。CELLECTRA(R)デバイスは、短い電気パルスを使い、細胞に小さな孔を可逆的に開けてプラスミドを注入、その他のDNAや、mRNAなど他の核酸アプローチの大きな制約を克服した。細胞内に入ったDNAプラスミドは、細胞が目的とする抗原を生成できるようにする。抗原は細胞内で自然に処理され、望ましいT細胞と抗体を介した免疫反応を引き起こす。CELLECTRA(R)デバイスで投与することで、DNA医薬品が体の細胞に直接送達され、そこで直ちに免疫反応を引き起こしにかかることが可能になる。INOVIOのDNA医薬品は、個人のDNAをいかなる方法でも妨害したり、改変したりすることはない。INOVIOのDNA医薬品プラットフォームの利点は、DNA医薬品の考案と生産の速さ、保管、輸送中に冷凍の必要がない製品の安定性、数々の臨床試験で観察されてきた持続性のある免疫反応、安全性プロファイル、忍容性である。
3000人以上の患者が様々な臨床試験において、7000以上の適用でINOVIOの治験DNA医薬品を投与されており、INOVIOには世界中の差し迫った健康ニーズを満たす可能性を秘めたDNA医薬品候補を迅速に生み出してきた優れた実績がある。
▽INOVIOについて
INOVIOは、感染症、がん、HPV関連疾患を患う人の治療や予防用の精密設計DNA医薬品の迅速な市場投入に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業である。INOVIOは、独自のスマートデバイスを介して体内の細胞にDNA医薬品を直接送達し、強力かつ忍容性の高い免疫反応を発現させられることを臨床的に実証した最初で唯一の企業である。具体的には、INOVIOの主力候補薬VGX-3100は、HPV16型と18型、あるいはそのいずれかが引き起こす前がん性子宮頚部異形成に対する第3相試験REVEAL 1で有効性評価項目を達成した最初のDNA医薬品である。VGX-3100は、前がん性外陰部異形成と肛門異形成に対する治療効果を評価する別の臨床試験の第2相試験でも良好な有効性結果を示した。HPV関連がん、希少HPV関連疾患である再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)、非HPV関連がんである多形膠芽腫(GBM)や前立腺がんを対象とするプログラムも開発中で、外部資金によるジカ、ラッサ熱、エボラ、HIV、MERS関連コロナウイルスおよびCOVID-19疾患の感染症DNAワクチン開発プログラムもある。パートナーおよび共同研究者には、Advaccine、ApolloBio Corporation、アストラゼネカ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、米国防高等研究計画局(DARPA)/化学・生物・放射性物質・核防衛統合計画事務局(JPEO-CBRND)/米国防総省(DoD)、HIV Vaccines Trial Network、国際ワクチン研究所(IVI)、Kaneka Eurogentec(カネカユーロジェンテック)、Medical CBRN Defense Consortium(MCDC)、国立がん研究所、国立衛生研究所、国立アレルギー・感染症研究所、Ology Bioservices、パーカーがん免疫療法研究所、Plumbline Life Sciences、Regeneron(リジェネロン)、Richter-Helm BioLogics、サーモフィッシャーサイエンティフィック、ペンシルベニア大学、ウォルター・リード陸軍研究所、ウィスター研究所が含まれている。INOVIOは、取締役会の20%以上が女性の企業を顕彰する「2020 Women on Boards」の 「W」称号も授与されている。詳細については、www.inovio.com を参照。
▽問い合わせ先
メディア向け Jeff Richardson, 267-440-4211, jrichardson@inovio.com
投資家向け Ben Matone, 484-362-0076, ben.matone@inovio.com