【成都(中国)2021年3月12日PR Newswire=共同通信JBN】
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長江上流に位置する成都・重慶経済圏は、産業と主要都市が高度に集中し、中国西部で最も人口密度の高い地域である。統計によれば、成都・重慶地域は2019年の総 GDPが7兆元に迫り、長江デルタ地域、広東・香港・マカオ大湾区、北京・天津・河北地域に次ぐ大規模な地域経済圏となっている。
2020年、中国共産党中央委員会の財政経済委員会は成都・重慶経済圏の構築を精査し、これを国家的な影響力を持つ技術革新の拠点に築き上げるよう提案した。中国科学技術省は2021年2月25日、技術革新によって中国西部地域の新たな開発パターンの醸成に向けた指針を発表した。この文書は成都・重慶地域を技術革新の拠点に築き上げる取り組みを優先事項とした。
▽接続の強化
2020年12月24日、保守、防災、検査および電子発券のインフラストラクチャー施設と技術が強化された後、成都・重慶高速鉄道が開業し、両都市間の移動時間は1時間に短縮された。さらに、両都市間の移動を容易にするために超高速列車の運行頻度を高め、20分間隔とした。
成都・重慶間の交通の向上は、四川省独自の鉄道技術の活用に依るところが大きい。四川は研究開発、調査、設計とコンサルティング、プロジェクト建築、運用と保守、機器製造をカバーする総合産業チェーンを確立した。産業チェーンの年間生産額は1500億元を超える。
▽高品質の開発
成都の家庭用スマートプロジェクターメーカーであるXGimiは2021年3月3日、「科創板(STAR)」市場に上場した。同社は、中国版ナスダックともいえるこのハイテク市場に上場した6番目の成都のテクノロジー企業である。
成都を拠点とする本格的なテクノロジー企業がSTAR市場の上場に成功することは、テクノロジー産業に対する成都の先見性のある計画に不可欠である。XGimiが位置する成都の電子情報産業区には、光電製品メーカーのLuwei、LG Chem、ディスプレーソリューションプロバイダーのTianma、LCD基板メーカーのChengdu COE、TCLなど主要なテクノロジー企業もある。これらの企業は一体となってビッグデータ、インターネット・オブ・シングス(IoT)、ブロックチェーンなどの新しいテクノロジーを支援するための完結した産業チェーンを形作っている。これらの企業により、電子情報産業は成都で生産額が1兆元を上回った最初の産業になった。統計によれば、2020年以降、成都の新たな投資プロジェクトの90%が成都各地のさまざまな産業ゾーンで設定された。
四川省政府による技術革新への堅固な支援がなければ、成都はこれほど顕著な成果を実現することはなかっただろう。第13次5カ年計画(2016-2020年)期間中、四川は、新薬と人工知能に関する成果など科学技術の研究成果を商用化する実証区を多数構築するため多大な労力を注いだ。同省は1800を超す技術革新のためのプラットフォームを構築した。
重慶市政府の統計は、高品質の経済成長に対する技術革新の重要性をさらに明確に示している。第13次5カ年計画の期間中、ハイテク産業と戦略的新産業は重慶の産業成長にそれぞれ37.9%、55.7%貢献した。技術進歩は58.6%貢献した。ハイテク企業数は3.5倍に増加した。88の有名なイノベーション機関が重慶にオフィスを開設し、64の技術革新国家レベルの拠点が構築された。研究者の数は64.4%増加した。1万人当たりの特許保有件数は7件増加した。重慶の研究者は29の国家科学技術賞を受賞した。技術契約取引額は1000億元に上った。
現在、成都・重慶地域は世界の電子情報産業の製品とサービスの3分の1を生産しており、電子情報分野の世界的産業チェーンおよびサプライチェーンの中で欠かせないリンクとして浮上している。
2021年の「2つの会議」の期間中、成都・重慶経済圏とこれら2都市による中国西部の科学都市の構築が再び全国的な注目を集めた。今後、両市は協力を強化し、独自の技術革新のための能力を向上し、主要分野におけるブレークスルーを実現するために協力し、中国の高品質の開発を推進する重要な成長の極の創出に貢献する。
ソース:China Report