【プリマスミーティング(米ペンシルベニア州)、ジャーマンタウン(米メリーランド州)、ヒルデン(ドイツ)2021年2月24日PR Newswire=共同通信JBN】
*リキッドバイオプシーベースの精密検査は、患者の選択の指針となり、子宮頸部病変の外科的切除に代わる費用対効果の高い非侵襲的な代替治療の可能性を提供
*キアゲンのバイオインフォマティクスの専門知識により、INOVIOの患者選択時の予測バイオマーカーの能力が向上
*Illumina NextSeq(TM)550Dxで使用するために設計されたクラス最高の次世代シーケンシング(NGS)アッセイ
キアゲン(QIAGEN)(NYSE:QGEN;フランクフルト・プライム・スタンダード:QIA)とINOVIO Pharmaceuticals(NASDAQ:INO)は24日、両社の提携を延長し、INOVIOの治療法を補完する次世代シーケンシング(NGS)技術に基づくリキッドバイオプシーベースのコンパニオン(注)診断製品を開発するための新たなマスターコラボレーション契約を結んだと発表した。((注) 米国の規制パスウェイに言及する際の補足)
今回拡大された共同研究の最初のプロジェクトは、INOVIOのヒトパピローマウイルス(HPV)関連進行性子宮頸部異形成治療用免疫療法薬VGX-3100の臨床使用で利益を得る可能性が最も高い女性を特定する診断検査の共同開発に焦点を合わせている。キアゲンのバイオインフォマティクスの専門知識により、INOVIOの予備的バイオマーカー・シグネチャの予測力がさらに向上する。このアッセイは今回、キアゲンとイルミナ(Illumina)の2019年10月調印のパートナーシップに基づき初めて開発されたプラットフォームIllumina NextSeq(TM)550Dxで使用するために開発される。
VGX-3100はINOVIOの後期DNA免疫療法薬候補である。現在、2つの第3相試験(REVEAL1とREVEAL2)が行われており、ウイルス(HPV-16型とHPV-18型)関連の進行性前がん性子宮頸部病変の初の非外科的治療になる可能性がある。
INOVIOの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJ. Joseph Kim博士は「当社はDNA医薬品プラットフォームを提案する際、常に自社あるいはクリエーティブで優れたパートナーの技術でイノベーションを推進する方法を探している。キアゲンの新たな診断検査の開発と商品化における豊富な実績は、プラス材料だ。INOVIOは、子宮頸がんの非外科的治療法であるVGX-3100と、治療に反応する可能性が最も高い患者を特定するターゲット絞り込みに使えることを突き止めた治療前バイオマーカーの開発を進めている。目標は、この免疫療法の絶対的有効性の向上だ」と語った。
キアゲンとINOVIOは2019年、HPVが引き起こす子宮頸部異形成を治療するためのINOVIOのDNAベースの免疫療法薬の使用に際し、臨床的意思決定の指針となるコンパニオン診断開発のための提携を発表した。新たなマスターコラボレーション契約は、PCRやNGSなど幅広いサンプルタイプやテクノロジーに対応したINOVIOのHPV療法薬向けのコンパニオン診断の開発を対象としている。キアゲンは、子宮頸がん予防の標準治療としてHPVスクリーニングの原動力となった絶対的基準であるダイジーン・ハイブリッドキャプチャー2ハイリスクHPV DNA検査でHPV検査をリードしてきた。
キアゲンの分子診断事業分野と法人事業開発の責任者Jean-Pascal Viola上級副社長は「VGX-3100の恩恵を受けられる患者を特定するためのコンパニオン診断を開発することで、INOVIOをサポートできるのはうれしい。当社が、免疫腫瘍学の精密医療のためのリキッドバイオプシーベース診断ソリューションの開発で積み重ねた経験は、INOVIOがより大きな満たされていない医療ニーズに対応する役に立つだろう。当社はこのパートナーシップに、PCRコンパニオン診断で証明済みのリーダーシップと、顧客向けの革新的な特注NGSパネルの開発で長年積み重ねてきた経験をもたらす。広く認められている当社のバイオインフォマティクス機能は、バイオマーカー・シグネチャの有効性向上に役立つだろう。当社チームは、INOVIOがHPV関連子宮頸部前がんの特定に当社の専門知識を活用してくれるのを楽しみにしている」と語った。
HPVは生殖器官の最も一般的なウイルス感染症で、女性では4番目に多いがんである。世界保健機関(WHO)は2018年、子宮頸がんの新規症例は推定57万人、死者は31万1000人と報告した。世界中で約3億人の女性がHPVに感染していると推定されており、他に約3000万の症例が前がん病変に進行している。子宮頸がんの少なくとも70%は高リスクのHPV16型とHPV18型が原因と推定されているが、VGX-3100は適合する患者の免疫システムにこうした遺伝子型の破壊あるいは完全な除去を指示する。
キアゲンは精密医療のパイオニアであり、製薬会社やバイオテクノロジー企業と協力して、臨床的に関連のある遺伝的異常を検出し、がんなどの疾患に関する臨床的意思決定の指針となる知見を提供するコンパニオン診断を開発してきたグローバルリーダーである。同社は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)から次世代シーケンシング(NGS)まで、比類のない深みと幅のある技術をコンパニオン診断開発のために提供している。コンパニオン診断(CDx)をパートナーのニーズに合わせる機能、実証済みの体外診断(IVD)開発の専門知識、グローバルな商品化実績が、キアゲンの斬新で革新的なNGS製品や他の診断ソリューションの開発を可能にしている。
▽VGX-3100について
VGX-3100は、肛門異形成、外陰部異形成、子宮頸部異形成というHPV-16/18関連の3つの病態の治療で臨床試験が行われているINOVIOのDNA医薬品である。子宮頸部異形成プログラムは後期第3相臨床試験(REVEAL1とREVEAL2)中である。VGX-3100は、がんのリスク低減を目的に、患者自身の免疫システムを利用してHPV-16/18関連の高悪性度前がん病変を除去するよう設計されている。
▽INOVIOについて
INOVIOは、感染症、がん、HPV関連疾患を患う人の治療や予防用の精密設計DNA医薬品の迅速な市場投入に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業である。INOVIOは、独自のスマートデバイスを介して体内の細胞にDNA医薬品を直接送達し、持続性、忍容性の高い免疫反応を発現させられることを臨床的に実証した最初で唯一の企業である。具体的には、前がん性子宮頚部異形成に対する第3相試験が現在行われているINOVIOの主力候補薬VGX-3100は、第2b相臨床試験で高リスクのHPV16型、18型を死滅させ、除去した。高リスクHPVは、子宮頸がんの70%、肛門がんの91%、外陰がんの69%の原因となっている。HPV関連がん、希少HPV関連疾患である再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)、非HPV関連がんである多形膠芽腫(GBM)や前立腺がんを対象とするプログラムも開発中で、外部資金によるジカ、ラッサ熱、エボラ、HIV、中東呼吸器症候群(MERS)関連コロナウイルスおよびCOVID-19疾患の感染症DNAワクチン開発プログラムもある。パートナーと共同研究者には、Advaccine、ApolloBio Corporation、アストラゼネカ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、米国防高等研究計画局(DARPA)/化学・生物・放射性物質・核防衛統合計画事務局(JPEO-CBRND)/米国防総省(DoD)、HIV Vaccines Trial Network、国際ワクチン研究所(IVI)、Kaneka Eurogentec(カネカユーロジェンテック)、Medical CBRN Defense Consortium(MCDC)、国立がん研究所、国立衛生研究所、国立アレルギー・感染症研究所、Ology Bioservices、パーカーがん免疫療法研究所、Plumbline Life Sciences、Regeneron(リジェネロン)、Richter-Helm BioLogics、サーモフィッシャーサイエンティフィック、ペンシルベニア大学、ウォルター・リード陸軍研究所、ウィスター研究所が含まれる。INOVIOは、取締役会の20%以上が女性の企業を顕彰する「2020 Women on Boards」の 「W」称号も授与されている。詳細は、www.inovio.com を参照。
▽キアゲン(QIAGEN)について
オランダに本拠を置く持株会社QIAGEN N.V.は、顧客が生命の構成要素を含むサンプルから貴重な分子インサイトを得ることを可能にする「サンプルからインサイトまでをサポートする(Sample to Insight)」ソリューションの大手グローバルプロバイダーである。D同社のサンプル技術は、血液、組織、その他の材料からDNA、RNA、タンパク質を分離し、処理する。アッセイ技術がこれら生体分子を可視化し、分析の準備を整える。バイオインフォマティクスソフトウエアと知識ベースが、データを読み取り、重要かつ実行可能なインサイトを報告する。自動化ソリューションが、シームレスで費用効率の高いワークフローでこれらを結び付ける。キアゲンは、分子診断学(ヒューマンヘルスケア)、応用検査(主に法医学)、医薬品(製薬・バイオテクノロジー企業)、学術(ライフサイエンス研究)の分野で、世界中の50万以上の顧客にソリューションを提供している。2020年12月31日時点で、世界の35を超える場所で約5600人を雇用していた。
▽QIAGEN問い合わせ先
投資家関係
John Gilardi
+49 2103 29 11711
Phoebe Loh
+49 2103 29 11457
e-mail: ir@QIAGEN.com
一般向け広報
Thomas Theuringer
+49 2103 29 11826
Robert Reitze
+49 2103 29 11676
e-mail: pr@QIAGEN.com
▽INOVIO問い合わせ先
投資家関係
Ben Matone
484-362-0076
ben.matone@inovio.com
メディア関係
Jeffrey C. Richardson
267-440-4211
jeff.richardson@inovio.com