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メナリニ・グループとRadius Healthがelacestrantの開発と商品化に関するグローバルライセンス契約を発表

Menarini I.F.R.
2020-07-24 15:52 4112

ウォルサム(米マサチューセッツ州)、フィレンツェ(イタリア), 2020年7月24日 /PRNewswire/ --

*メナリニは、現在第3相開発後期にある経口SERD、elacestrantのグローバルな開発、商品化権をライセンス供与

*elacestrantは、最近米国でのStemline Therapeutics買収で強化されたメナリニのグローバルな腫瘍治療薬ラインナップをさらに強化

*Radiusは、契約一時金として3000万ドル、さらに最大3億2000万ドルのマイルストーン収入と10%台前半から中盤へと段階的に比率の上がるロイヤルティー収入を得る

メナリニ・グループ(Menarini Group)とRadius Health, Inc.(Nasdaq:RDUS)は24日、両社がelacestrantの開発と商品化に関する独占的グローバルライセンス契約を結んだと発表した。

elacestrantは、経口の選択的エストロゲン受容体抑制薬(SERD)で、現在、進行性ER+/HER2-乳がんの閉経後女性および男性用のホルモン治療薬としてEMERALD第3相臨床試験で評価が行われている。

メナリニ・グループは契約に基づき、elacestrantのEMERALD第3相臨床試験が終了して良好な結果が得られ、登録が完了した暁には、elacestrantの世界的な商品化を担うことになる。

メナリニ・グループのElcin Barker Ergun最高経営責任者(CEO)は「elacestrantは、最近のStemline Therapeuticsの買収と米バイオ医薬品市場への参入を受け、当社のグローバルな腫瘍治療薬ラインナップに追加するのに最適だ。経口SERDは乳がんの新たな治療パラダイムにつながる可能性があり、われわれはelacestrantの開発を前に進め、患者の助けになる新たな選択肢を提供できると期待している」とコメントした。

RadiusのKelly Martin最高経営責任者(CEO)は「メナリニは、このプログラムの素晴らしいグローバルパートナーになるだろう。腫瘍分野でのこのところの投資や展開を考えると、この契約の完了は非常に喜ばしい」とコメント。さらに、「この契約はRadiusにとって重要なステップであり、当社の今後の経営に柔軟性をもたらしてくれる」と述べた。契約の一部として、Radiusは一時金3000万ドルのほか、今後の開発の成果に基づき最大3億2000万ドルの追加収入と販売マイルストーン収入を得る。メナリニ・グループはRadius Healthに、グローバルな純売上高に対して10%台前半から中盤へと段階的に比率の上がるロイヤルティーを支払う。EMERALD第3相臨床試験から新薬承認申請までは、Radiusが引き続き責任を持って実施、完了させる。この作業にかかわる費用は、メナリニ・グループが負担する。

▽メナリニ・グループについて

メナリニ・グループ(Menarini Group)は、70カ国以上の直接拠点を含む140カ国に拠点を持つ国際的な大手製薬会社である。同社のグローバルプラットフォームは、欧州、米国、中米、アフリカ、中東、アジア太平洋に広がり、年間売上高は42億ドルを超える。メナリニは腫瘍に集中的に取り組んでおり、米国では既に市販品があるほか、様々な腫瘍を治療するため、いくつかの新たな治験薬の開発を行っている。メナリニは130年以上にわたり、世界中の患者や医師に様々な治療領域をカバーする完全な製品ラインナップを提供するため、医薬品の開発、製造、流通への投資も行ってきた。

▽Radiusについて

Radiusは、革新的な内分泌治療薬の開発と商品化に取り組んでいる、科学主導の完全統合型バイオ医薬品企業である。Radiusの主力製品であるTYMLOS(アバロパラチド)注射は、骨折リスクの高い骨粗しょう症の閉経後女性の治療薬として米食品医薬品局(FDA)の認可を得ている。Radiusの臨床パイプラインには、骨粗しょう症の男性の治療のためのアバロパラチド注射の治験使用や骨粗しょう症に使用できる可能性のある治験用アバロパラチド・パッチ、メナリニ・グループにライセンス供与されたホルモン受容体陽性乳がんに使用できる可能性のある治験薬elacestrant(RAD1901)、ホルモン受容体陽性乳がんへの使用の可能性を研究中の非ステロイド性選択的アンドロゲン受容体修飾薬(SARM)である治験薬RAD140がある。詳細については、www.radiuspharm.com  を参照。

▽elacestrant(RAD1901)について

elacestrantは選択的エストロゲン受容体抑制薬(SERD)で、最も一般的な乳がんのタイプである進行性のエストロゲン受容体陽性、HER2陰性(HER2-)乳がん患者用の1日1回投与の経口治療薬として使用が可能かどうか評価が行われている。フルベストラントは、この適応症で認可され、販売されている唯一のSERDで、世界中で10億ドル以上の収益を生み出している。筋肉注射で投与されるフルベストラントと異なり、elacestrantが承認されれば、経口投与で患者の負担を軽減できる可能性がある。さらに、elacestrantは生体内モデルでフルベストラントより優れた抗腫瘍活性を持つとの前臨床データがあり、患者での有効性が上がる可能性も示唆されている。

治療歴の多い群(n=50)での第1相試験で、elacestrantは許容可能な安全性プロファイルを示し、最も報告の多かった有害事象は軽度の吐き気および消化不良、単剤活性は客観的奏効率(ORR)19.4%、無増悪生存期間(PFS)4.5カ月だった。腫瘍にESR1変異のある患者や、フルベストラントまたはCDK4/6阻害剤による前治療後に疾患が進行した患者に、心強い活性が見られた。

これまでに完了した臨床試験は、elacestrantが単剤あるいは他の治療薬との併用で乳がん治療に使用できる可能性があることを示している。

▽EMERALD第3相試験について

EMERALD第3相試験は、進行性/転移性ER陽性(ER +)/ HER2陰性乳がん患者を対象に、elacestrantを2次あるいは3次単剤療法として評価する、無作為化、非盲検、実薬対照試験である。同試験では、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害剤を含む内分泌療法で1次あるいは2次治療を受けたことのある約460人の患者を登録する。同試験で患者は、elacestrantまたは治験担当者が選んだ認可済みホルモン剤のいずれかを無作為に投与される。試験の主要評価項目は、患者群全体およびエストロゲン受容体1遺伝子(ESR1)変異を有する患者における無増悪生存期間(PFS)である。副次評価項目には、全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、および奏効期間(DOR)の評価が含まれる。EMERALD試験のトップラインデータは、2021年後半に報告される予定。

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ソース: Menarini I.F.R.
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