【ヒューストン2020年1月28日PR Newswire=共同通信JBN】
*誰もが宇宙で暮らし、働けるようになるという人類の夢が実現に一歩近づく。
米航空宇宙局(NASA)は27日、最終的には国際宇宙ステーション(ISS)の代わりになり得る商業宇宙ステーションのためにISSのノード2フォワードポートへのアクセス許可を求めるNextSTEP-2 Appendix I提案の勝者にAxiom Space(アクシオン・スペース)を選んだ。
共に35年を超える有人宇宙飛行経験を持つ、意志強固な宇宙起業家カム・ガファリアン博士と元NASA ISSプログラムマネジャー、マイケル・サフレディーニ氏が共同で設立したAxiomは、ノードモジュール、研究・製造施設、乗組員居住区、大窓のある地球観測所から成るISSの「Axiom Segment」の打ち上げを計画している。この新たな商用プラットフォームは、ISSの有効空間と居住空間を大幅に増加させ、隔離研究や地球観測などの分野の研究に新たな方策を提供し、ISSが最終的に退役する際にステーションで行われている革新的作業が途切れることのないよう段階的な移行を可能にする。
同社は、2024年後半に最初のモジュールの打ち上げを目指している。
サフレディーニ氏は、次のように語った。
「低地球軌道(LEO)の将来的な商業利用に道を開くというNASAの大胆な決定に感謝している。今回の選択で、Axiomチームしか持ち得ない資格要件と、活発かつ持続可能な米国主導のLEOエコシステムを生み出し、サポートしていく当社の商業計画が認められた」
「Axiomは、さまざまなユーザーが研究を行い、新技術を発見し、月や火星の探査システムをテストし、軌道上および地上で使用する優れた製品を製造し、究極的には地球上の生活を改善するため、宇宙空間にインフラを提供するために存在している。ISS計画によって確立されたレガシーと基盤の上に立って、この将来性あふれる取り組みでNASAや現在および将来の国際パートナーのエコシステムと協力できることを楽しみにしている」
選考のポイントになったのは、有人宇宙飛行管理、宇宙システムのエンジニアリングと運用、微小重力の活用、宇宙ファイナンス、マーケティング、および法律に関する、Axiom経営陣の広範かつ高レベルの専門知識だった。
ガファリアン氏はStinger Ghaffarian Technologies(SGT)を設立、同社はNASAの宇宙飛行士の訓練とISSの運用を行うNASAの2番目に大きなエンジニアリングサービスプロバイダーになった。こうした機能は現在、2018年にSGTを買収し、今回認められた提案にAxiomチームの下請業者として参加したKBRに引き継がれている。
Axiomの取締役会長であるガファリアン氏は「地球軌道上の商業プラットフォームは、地球を上空から見た宇宙飛行士の経験と同様の転換を社会にもたらすチャンスだ。当社は、人類と人知のレベル向上を目指している。高度な有人宇宙飛行、エンジニアリング、運用の専門知識を有するAxiomチームには、ISSを足掛かりにそれを実行できる潜在力があると認められたことは喜ばしい」と語った。
チームAxiomには、ボーイング、Thales Alenia Space Italy、Intuitive Machines、Maxar Technologiesも参加している。
Axiomは、人類文明を地球軌道上に拡大する目的で2016年に設立された。Axiom Segmentの製作と打ち上げに加え、同社はISSおよびその後のISS/Axiom複合施設に向け、有人飛行船を年に約2-3便の割合で打ち上げる。AxiomはISS退役の直前に、ISSがそれまで提供してきたAxiom Segmentへの電力と冷却を提供する大型の電力プラットフォームを打ち上げる予定。
ISS退役の日にAxiom Segmentは切り離され、自由に飛行できる国際的に利用可能な商業宇宙ステーションとして継続する。このステーションはISSの数分の1のコストでつくられ、その運用コストを削減することでNASAは新時代の探査に頭から飛び込んでいくことができるようになる。
サフレディーニ氏は「有人宇宙飛行にはとてつもなく急な学習曲線がある。Axiomで集団体験ができるようになるのは、かなり先のことだ。われわれはLEOで何が機能し、何が機能しないかを直接知っており、安全性を維持しコストを劇的に削減しながら、設計、エンジニアリング、プロセスの刷新を行っている」と語った。
▽Axiom Spaceについて
Axiom Spaceは、持続的な深宇宙探査と地球上の生活を改善する手段として、軌道上での生活と仕事を実現するため2016年に設立された。いつの日か世界初の商業宇宙ステーションとなるAxiom Segmentの製作、打ち上げの傍ら、Axiomは年間約2-3便の割合で有人宇宙船を打ち上げることで当面のISSへのアクセスを提供していく。Axiomの詳細については、www.axiomspace.com を参照。
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