【ベルリン2018年9月20日PR Newswire=共同通信JBN】世界最大の鉄道車両メーカーCRRC(China Railway Rolling Stock Corporation、以下「同社」)は19日、ベルリンで多数の業界リーダー、鉄道ファン、メディア関係者に最新の炭素繊維の地下鉄車両「CETROVO」を披露した。この新型車両はこれまでの鉄製ないしアルミニウム製地下鉄車両よりも13%軽量で、同社製としては今まで最軽量かつ最もエネルギー効率に優れ、この種のものとしては中国初となった。新型車両には、将来を考慮してデジタル時代の旅客移動のための「マジックウインドー」やタッチスクリーン対応ミラーなど、さまざまな「インテリジェントな」デザイン機能も備わっている。
CRRCのスン・ヨンカイ社長は「鉄道輸送機器は変革の先端にある。炭素繊維素材の採用と導入により、軽量でエネルギー効率の高い列車が可能になった。これにより、今や保守、運用、乗客体験の向上を目指すよりインテリジェントなサービスが継続的に導入されている。CRRCは今後も、研究開発、および時速600キロメートルの高速リニアモーターカー、高速EMU(近郊区間用旅客電車)、地下鉄への新技術と炭素繊維素材の活用に投資を続ける」と語った。
CETROVOは乗客にユビキタスな「スマートサービス」を提供することを目的としており、一連の高度な技術的機能を含んでいる。これには、タッチスクリーン・ディスプレーに変えることができる車窓が含まれている。乗客はCETROVOの「マジックウインドー」を使ってニュースを見たり、ウェブを閲覧したり、チケットを購入したり、ビデオや生放送のテレビ番組を見たりすることができる。車両には、インターネット対応のタッチスクリーンミラー、自浄式座席、高度な振動・騒音低減技術、一体型の補聴器システム、そして、旅をより楽しいものにするため、変化する条件に「対応」できる空調・照明システムも装備されている。
CRRC Sifangのエンジニアリング次席責任者、ディン・サンサン氏は、この新世代車両について「軽量製造は、より良いエネルギー効率を達成するための地下鉄構築コンセプトである。炭素繊維は入手可能な最先端素材であり、CETROVOはこの技術を見事に取り入れている。車体、ボギーフレーム、運転室機器キャビネットは全て炭素繊維複合素材で作られている。その結果、車両は軽量化し、新しい機能のためのスペースが増える」と述べた。
新型車両のその他の機能は以下の通り。
*従来の地下鉄車両よりエネルギー効率を最大15%高めることを実現した新たなエネルギー効率的けん引システム
*車両の効率性最適化と保守コスト削減をリアルタイムでモニターする1100以上の知覚ポイント
*永久磁石同期モーターを装備したダイレクトドライブ技術
*けん引効率を向上させる炭化ケイ素コンバーター
*小半径カーブでの調整を改善し、ホイールセットを制御することができるボギー上のアクティブ・ラジアル・システム
*最大15キロメートルのけん引力を提供することができる内部バッテリー
*最大12車両に対応するフレキシブルな2+Nコンポジション
*車輪摩耗を大幅に低下
InnoTrans BerlinでのCRRCはHall 2.2 / 310にあり、詳細な情報はhttp://www.crrcgc.cc/ を参照。
▽CRRCについて
CRRCは「優秀な国際企業を構築する」ことを目的とし、2017年には315億3800万米ドルの年間売上高を擁する世界最大の鉄道輸送機器会社の1つとなった。同社は世界26カ国・地域に83支店、13の海外研究開発センター、米国、インド、マレーシア、南アフリカなどに現地生産拠点を持ち、製品は6大陸の104カ国・地域をカバーしている。
Photo - https://photos.prnasia.com/prnh/20180919/2240772-1-a
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Video - https://cdn4.prnasia.com/002071/mnr/video/20180919CRRC.mov
ソース:CRRC