ACEとACMEは、年間2万トンの鉛バッテリーをスコープ1の排出量ゼロでリサイクルするための段階的な導入を進めています。
【台北2024年1月15日PR Newswire=共同通信JBN】ACE Green Recycling(ACE)は、独自のゼロエミッションモジュール式鉛バッテリーリサイクル技術の3段階のうちの第1段階を、台湾・基隆市にあるACME Metal Enterpriseの施設に成功裏に納入しました。契約の一環として、ACEはACMEが安全で持続可能かつ経済的な方法で「GreenLead(TM)」を生産できるようにする設備と独自の化学薬品を提供します。これは、ACEの先駆的な鉛バッテリーリサイクル技術の導入で2回目の成功となります。
ACMEは40年以上の実績を持つ台湾有数の鉛リサイクル業者です。ACEとの提携により、ACMEは、年間2万トンの鉛バッテリーをリサイクルして約1万2000トンの環境に優しい「GreenLead(TM)」を生産する能力を備え、ゼロエミッション鉛の最大級の生産者になり、この台湾の企業に年間約2400万米ドルの収益をもたらすことになります。
今回の契約について、ACMEのLinus P. Luマネジングディレクターは「当社施設へのACEの鉛バッテリーリサイクル技術の導入が無事に完了したことに興奮しており、うれしく思っています。これは、当社だけでなく、鉛バッテリーのエコシステム全体に対して持続可能な鉛リサイクル機能を提供する能力を構築するACMEにとり、重要なマイルストーンになります」と述べました。
鉛バッテリーは自動車業界や通信業界の重要な要素であると同時に、再生可能電力貯蔵へのエネルギー移行においても重要な役割を果たしています。従来、鉛バッテリーは、摂氏1000度を超える動作温度を伴う製錬プロセスを経てリサイクルされており、大量の温室効果ガス(GHG)排出に加えて、埋め立てが必要な有毒固形廃棄物が発生します。
ACEの室温リサイクル技術は製錬炉に代わるものであり、電気で駆動され、スコープ1のGHG排出量がゼロで、固形廃棄物を85%以上削減します。このプロセスにより、ACMEの収益性は大幅に向上し、オペレーターと環境のリスクが最小限に抑えられます。
年間2400トンの契約の第1段階は、2023年12月にACMEに無事引き渡され、年間生産能力を約2万トンに引き上げる第2、第3段階は今年中に進められる予定です。10年間の契約期間中、これらの施設により1400万個を超える廃バッテリーのリサイクルが可能になります。これにより、約1億2000万キログラムの二酸化炭素相当(CO2e)の排出が防止され、1800万キログラムの固形廃棄物の埋立地行きが回避され、1400万キログラム以上のプラスチックのリサイクルが可能になると同時に、高賃金で持続可能な、環境に配慮した仕事がコミュニティーに提供されます。
ACMEとの本提携は、バッテリー市場に対するACEの深いコミットメントを示しています。ACMEの施設からのGreenLead(TM)の販売は、アジア全域の大手バッテリーOEM(相手先ブランド製品メーカー)を含む、台湾と日本の主要市場に到達します。
ACE GreenのNishchay Chadha最高経営責任者(CEO)は次のように述べました。「バッテリーリサイクル技術プラットフォームとしての当社の目標は、エコシステム内のすべての関係者に、商業的な目標だけでなく環境上の目標も達成する方法を提供することです。当社は、ネットゼロ目標を達成するという使命において責任ある利害関係者となるという業界の世界的な願望に応えるために、カーボンフリーリサイクル技術を開発しています」
鉛バッテリーは依然として世界的な電化に不可欠な要素です。ACEは、グリーンソリューションの展開を成功させることで、引き続き主要産業をサポートおよび擁護し、収益性の高いソリューションだけでなく、すべての二次鉛生産業者に持続可能なソリューションを提供していきます。
ACEは鉛およびリチウムイオンバッテリーリサイクルの市場リーダーであり、世界中の企業と提携して、環境に優しいバッテリーリサイクル施設の設立を支援しています。当社は70人以上のチームを擁し、本社を米国とシンガポールに置いています。
▽将来の見通しに関する記述
本プレスリリースには、ACEの技術力および将来の事業向上に関する将来予測の記述が含まれています。こうした記述はすべてACEの現時点での予測に基づくものであり、事業上および技術上のリスクや不確実性を含み、実際の結果は、将来予想に記載される説明、暗示または予測した結果とは大きく異なる場合があります。上記には規制当局の承認、技術における予想外の変化、技術開発、事業拡大および展開に固有の不確実性、知的財産の保護、第三者による資金調達および利用可能性などが含まれますが、これらに限定するものではありません。