韓国のLDC独自の環境に優しいカーボンブラック技術とスイスのTRS独自のウオータージェット粉砕技術との間には技術的に大きな相乗効果があるため、両社は韓国で初めてTyreXol(TM)ゴム粉末加工工場を共同所有する覚書を締結。アジア大陸への関係拡大も視野に入れています。
【プレベレンジュ(スイス)、ソウル(韓国)2023年9月5日PR Newswire=共同通信JBN】独自の熱分解技術を開発した環境に優しい廃棄物処理・原料リサイクル企業LD Carbonと、使用済みタイヤから高性能で持続可能な製品をつくるグローバルなソリューションを提供している循環経済技術開発・統合企業TRSは、TRSのWater Pulse(TM)工程からTyreXol(TM)ゴム粉末を製造する工場を初めて実現させる覚書を締結したと発表しました。TyreXol(TM)製造後の使用済みタイヤの残りは、LDCがタイヤ熱分解油(「TPO」)と高品質の回収カーボンブラック(「rCB」)を製造するために利用されますが、この回収カーボンブラックは既に、商業採用に向けた世界各国のタイヤメーカーの品質保証試験に合格しています。
この新たな試みにより、両社は技術的・商業的に大きな相乗効果を実現するとともに、TRSにとっては、アジアのTRS顧客の需要切迫に応える生産能力を獲得できることになります。本工場は、当初は年間25ktの使用済みタイヤを処理し、年間5ktのTyreXol Water Pulse(TM)粉末を生産する予定で、同粉末は既に、TyreXol Water Pulse(TM)粉末の商業採用を加速させているタイヤメーカーなど、世界中の最終顧客の品質保証試験に合格しています。
LDCのBaek, Seong-Mun最高経営責任者(CEO)兼共同創業者は「当社は、当社製品の幅を広げ、タイヤメーカーにもたらす使用価値をさらに差別化できる多くの企業を世界中でふるいにかけてきました。TRSと提携できることになり、大変喜んでいます。両社は、技術が補完的であるだけでなく、市場を深く理解しており、同じ倫理観と職業的価値観を共有しています」と話しています。
TRSのStaffan Ahlgren CEO兼共同創業者は「今回の提携は、タイヤ・ゴム産業向けの真の循環型ソリューションの開発をさらに進めていく上で非常に重要です。提携は、両社が数カ月にわたる議論を通じて育んだ、深い相互尊重の念から生まれました。これは、アジアの顧客への地域的な供給と、ウオータージェット技術への優先的な注力を加速度的に可能にする一歩となるでしょう」とコメントしています。