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Carlsberg Groupが英国、フィンランド、フランスの各ブランドで環境再生型農業による大麦の使用拡大を計画

Carlsberg Group
2023-03-09 02:23 2198

コペンハーゲン(デンマーク), 2023年3月8日 /PRNewswire/ -- Carlsberg Group(カールスバーグ・グループ)は、環境再生型農業に向けたグローバルな取り組みを構築しつつあります。大手ビール・メーカーである同グループは、英国、フィンランド、フランスにある3つの先駆的ブランドと協力して、環境再生型農業の慣行を2040年までに100%実現するための取り組みを進めています。

(L-R) Finnish farmers Antti Finskas (on his farm in Vuolenkoski) and Sirkku Puumala and Patrick Nyström (whose Carbon Action farm is in Vihti) supplied regenerative barley to Sinebrychoff, a Carlsberg Group company, for its annual KOFF Christmas Beer and who are actively promoting regenerative farming among Finnish barley farmers.
(L-R) Finnish farmers Antti Finskas (on his farm in Vuolenkoski) and Sirkku Puumala and Patrick Nyström (whose Carbon Action farm is in Vihti) supplied regenerative barley to Sinebrychoff, a Carlsberg Group company, for its annual KOFF Christmas Beer and who are actively promoting regenerative farming among Finnish barley farmers.

 

このブランドの約束は、同グループが新しく設定した意欲的な「農業フットプリント・ゼロ目標」を構成しており、最近開始された「ゼロそしてその先へ協力して」というESGプログラムの1つです。その中で、デンマークに本拠地を置くビール会社である同グループは、2030年までに全農業原料の30%を環境再生型農業の慣行とサステナブルな資源から調達すること、そして2040年までに100%達成することを約束しました。生物多様性の促進、土壌の健全性の回復、そして二酸化炭素の自然な吸収の後押しを目指す環境再生型農業は、気候変動と生物多様性の損失を防止する闘いの重要な部分を占めています。 

同グループは、このようなこれまでで最も厳しい目標設定を通じて、この新たな意欲的目標に取り組み、それを達成することが、ビール業界の環境再生型農業モデルへの移行を加速化することにつながることを期待しています。「農業からボトリングまで」のプロセスを見直すことは、複数の関係者の連携とバリューチェーンの再構築を必要とする困難な旅ではありますが、英国、フィンランド、フランスにおける初期の事例では、次のようなことが行われています。   

·  英国において 、Carlsberg Marston's Brewing Company(カールスバーグ・マルストンズ・ブリューイング・カンパニー、CMBC)は、2027年までに環境再生型農業による大麦を「カールスバーグ・デーニッシュ・ピルスナー」向けに100%、そして2031年までにすべての英国ブランド向けに100%使用することを約束しました。  

·  フィンランドにおいて 、Carlsberg Groupの1社であるSinebrychoffが毎年発売しているクリスマス用ビールである「KOFF」向けに、提携農家が環境再生型農業による大麦を供給しているほか、フィンランドの大麦農家に環境再生型農業を積極的に広めています。 

·  フランスにおいて 、Kronenbourg SASはすでに、提携農家45軒からトレースが可能な「責任ある大麦」の供給を受けており、「1664」ブランドは、2026年までに「ブロンド」用大麦の100%にこれを使用することを約束しています。「1664」はフランスのビール市場の10%を占めるブランドであるため、地元の産業が新たな方向へ軸足を移すことに貢献することでしょう。   

Carlsberg Groupのサステナビリティ&ESG担当シニアディレクターであるSimon BoasHoffmeyer氏は次のように述べています。「私たちは単独で目標を達成することはできません。バリューチェーン全体での提携が不可欠です。だからこそ私たちは、環境再生型農業で栽培された大麦への移行に関する専門知識を提供してくれる地元の農家、商社、製麦業者、農学者、そしてNGOと緊密に連携しているのです。いずれは、消費者とお客様に低炭素ビールを提供し、私たちが依存している生態系の改善に貢献することができるようになるでしょう。私たちは、企業として、また業界全体として、農業フットプリント・ゼロ目標達成に向けて、関わりのあるすべての関係者と協力していきます。」  

英国における新たな環境再生型農業への約束 

英国において環境再生型農業による大麦への100%移行を開始したCMBCとArcher-Daniels-Midland Company(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド・カンパニー、ADM)は、2023年の間に推定7,000トンの環境再生型農業による大麦を生産する最初の農家23軒と契約しました。農業コンサルタント会社であるCeres Rural(セレス・ルーラル)と提携し、英国の農家に特有の要件と状況を考慮しながら、同グループの慣行に沿った環境再生型農業のプロトコルが開発されました。 

ADMの英国最高経営責任者であるJonathan Laneは、次のように述べています。「ADMは、ここ英国や世界中の農家とどのような協力を実施しているかを示す別の証拠となる、この刺激的なプロジェクトを支援できることを嬉しく思います。これにより、当グループの取り組みの一環として環境再生型農業を拡大し、二酸化炭素を削減し、また私たちの食料システムをよりサステナブルなものにできるのです。ADMには、農家の環境再生型農業への移行を支援してきた長年の経験があり、また、私たちが事業を展開するバリューチェーン全体で参加者に価値を生み出すことの重要性を理解しています。 

CMBCの取り組みを支援するにあたり、Ceres Ruralのアソーシエイト・パートナーであるAlice Andrewは次のように述べています。「農業システムは、気候、土壌の種類、栽培される作物、規模、および技術のために、世界全体で大きく異なっています。ですから、成功には市場全体でアプローチを適応させることが不可欠です。専門家からの助言と関係者間の学びの促進のほか、地域データの収集など、政府と産業界が農家を支援することで、この慣行を広めることができ、より多くの農家が新しい慣行を取り入れる自信を持つことにつながります。」 

フィンランドにおける関係者の協力 

農家が作物の収穫量よりも、長期的な土壌の健全性を考慮するように考え方を変えることは、環境再生型農業への移行における最初の課題の1つです。このことは、環境再生型農業に関する普遍的な基準がない現状と相まって、移行を促進するために役立つ関係者の存在が貴重であることを意味しています。Baltic Sea Action Group(バルト海アクション・グループ、BSAG)は、カーボン・アクションのプラットフォームを通じて、再生農家、科学者、およびより広いバリューチェーンの仲立ちとして機能しています。その結果、2022年にはフィンランドで最も古く、最も人気のあるクリスマス用ビールが、2つの環境再生型農場の麦芽で醸造されることになります。 

クリスマス用ビールである「KOFF」向けに環境再生型農業による大麦を供給しているフィンランドの農家であるSirkku Puumalaは次のように述べています。「私たちの農場は、フィンランドにある100軒のカーボン・アクション農場のうちの1つです。カーボン・アクションのプラットフォームでは、農家や研究者が環境再生型農業の経験やノウハウを共有しています。また、原料を購入する人々が私たちの価値観を共有し、バリューチェーンのすべての関係者が協力して実施する環境活動に参加することも重要です。    

フランス初のトレースが可能な「責任ある大麦」のサプライチェーン 

フランスでは、同グループの「Kronenbourg 1664」ブランドが、InVivo GroupのMalteries Soufflet(モルトリーズ・スフレ)およびSoufflet Agriculture(スフレ・アグリカルチャー)と提携し、フランス初のトレースが可能な「責任ある大麦」のサプライチェーンを構築しています。2026年までに「Kronenbourg 1664」の「ブロンド」が、この新しい農業バリューチェーンから調達した大麦麦芽100%で醸造されることを目指しています。提携農家250軒が、ブロックチェーン技術を活用して、トレースが可能な方法で、責任を持って調達された大麦を、5,000ヘクタールに及ぶ農場で生産します。 

この「責任ある大麦」のために、バリューチェーン上の関係者と農業と環境に関する一連の慣行を整合させ、高い品質基準を維持するための仕様を適用しました。こうした仕様は、農業生態学的ゾーンを持続的に管理するのに役立ちます。土壌分析と最適な施肥、さらに炭素の回収とバイオマス生産によってカーボンフットプリントを削減します。また、最適な大麦の品質を保証して、提携農家と販売店への公正な報酬を保証するほか、フランスの産地に関する透明性を確保することができます。 

Malteries SouffletCEOであるGuillaume Coutureは次のように述べています。「私たちは、優れた農業生態学的慣行を促進するこのバリューチェーンにおけるアプローチにおいて、Kronenbourg SASと協力できることを大変嬉しく思っています。熱心な麦芽製造業者の提携先であるMalteries Souffletは、農家から消費者に至るまで、すべての関係者の課題に常に深い関心を抱いています。ですから、私たちは農家の生産物を支援する一方で、お客様の期待への当社の対応を継続的に改善するために、サステナブルな慣行を策定しています。 

環境再生型農業に向けた協力 

Carlsberg Groupは、持続可能な農業の世界的な発展を積極的に推進・支援するために設立されたサステナブルな農業のイニシアチブ・プラットフォーム (SAIプラットフォーム)に新たに加盟し、グローバルな連携に積極的に取り組んでいます。同グループは、専門家と他の業界関係者と協力して、ベストプラクティスを学んで共有して、特別なプログラムを共同開発して適用するほか、専門ワーキンググループへの参加を通じて、環境再生型農業への共通アプローチで連携していく予定です。Carlsberg Groupの農業フットプリント・ゼロ目標の達成は、生態系の健全性と長期的な事業の回復力を高めるためにバリューチェーンを再設計し、複数の関係者と協力して新しい道を進むことによってのみ可能となります。 

写真 - https://mma.prnasia.com/media2/2016812/Carlsberg_Group.jpg?p=medium600

ソース: Carlsberg Group