【ゲイザースバーグ(米メリーランド州)2022年11月10日PR Newswire=共同通信JBN】
*NovavaxのBA.1ワクチン候補は主要株変異評価項目を達成、必要に応じた変異株ワクチンの開発が可能に
*Novavaxのプロトタイプワクチンは、原株の武漢、変異株のBA.1、BA.5に対し広範な免疫反応を誘発
*本試験では、Novavaxの遺伝子組換えタンパク質/アジュバント技術を利用した2価ワクチンの有用性は示されず
重篤な感染症に対する次世代ワクチンの開発と商品化を専門とするバイオテクノロジー企業Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は8日、SARS-CoV-2 rS変異株ワクチン(COVID-19)の第3相ブースター試験の主な結果を発表、同社のBA.1ワクチン候補(NVX-CoV2515)が主要株変異評価項目を満たしていることが示された。本データは、過去にCOVID-19曝露のない人において同BA.1ワクチン候補の中和反応がプロトタイプワクチン(NVX-CoV2373)より優れていることを示しており、必要に応じた新たな変異株ワクチンへの移行が可能になる(表 1参照)。
さらにデータでは、試験対象者全体において、Novavaxの2価ワクチン候補は、BA.1ワクチン候補やプロトタイプワクチンと比較して有用性がないことが示された。BA.1株およびプロトタイプ株に対する免疫グロブリンG(IgG)抗体反応は、3つのワクチン群(プロトタイプ[n=273]、BA.1ワクチン候補[n=279]、2価 - プロトタイプ+BA.1ワクチン候補[n=277])で同様の反応を示した(*)。重要なのは、(BA.1株と構造的に類似している)BA.5株については、偽中和反応により、BA.1ワクチンや2価ワクチン候補にはプロトタイプワクチンと比較して有用性がないと証明されたことである(**)。
全体としてデータでは、プロトタイプワクチンは、原株のプロトタイプ、変異株のBA.1、BA.5に対して広範な免疫反応を誘発することが証明された。同プロトタイプワクチンは、BA.1および同等のプロトタイプ株の両方に対して強固なIgG反応を誘発した(*)。同プロトタイプワクチンのBA.5に対する偽中和反応は、より同等性の高いBA.1ワクチンおよび2価ワクチン候補によって誘発されたものと同程度だった(*)。
Novavaxの研究開発責任者、Gregory M. Glenn医学博士は「本日の結果は、当社のプロトタイプワクチンをブースターとして使用することで、幅広い変異株に対して交差反応性が誘発され、将来の変異株も予防できる可能性があることを示している。これは、当社のワクチン技術の特徴であり、COVID-19の様相が変化し続けている中でも、現在のプロトタイプワクチンがブースターとして適していることを示すものだ」「変異株の進化に直面しながらも広範な免疫反応をもたらしてくれる当社のワクチンは、現在そして将来にわたってCOVID-19を予防する戦略となる可能性を示している」と語った。
2回目のブースター投与(4回目の投与)では、3つのワクチン製剤とも同様に良好な忍容性を示し、プロトタイプワクチンの確立された安全性プロファイルと一致していた。最も一般的な局所反応症状は、疼痛・圧痛(BA.1 69%、プロトタイプ71%、2価65%)だった。全身の反応症状として最も多かったのは、疲労感・倦怠感(BA.1 45%、プロトタイプ41%、2価45%)、頭痛(BA.1 38%、プロトタイプ35%、2価36%)、筋肉痛(BA.1 25%、プロトタイプ24%、2価24%)、関節痛(BA.1 10%、プロトタイプ11%、2価6%)で、副反応の大部分は軽度または中等度だった。
表 1: BA.1 野生型の中和反応の幾何平均比(14日目)
過去に感染歴のない試験参加者群
グループ比較 |
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BA.1に対する中和抗体 |
BA.1ワクチン対プロトタイプワクチン |
2価ワクチン対プロトタイプワクチン |
2価ワクチン対BA. 1 ワクチン |
幾何平均比(GMR) |
1.6 |
1.2 |
0.7 |
GMR 95%信頼区間 |
1.31, 2.03 |
0.94, 1.44 |
0.57, 0.89 |
(*)IgG反応は統計的に有意ではない。
(**)目的にかなった分析であることを、検証済みアッセイで確認中
▽第3相オミクロン試験について
Novavaxの第3相オミクロン試験は、オミクロン株の派生型用ワクチン候補を評価する、2部構成の評価者盲検・無作為化試験である。3回のmRNAワクチン接種歴のある18-64歳の成人を対象に、NVX-CoV2515(BA.1)および2価(NVX-CoV2373+オミクロン株の派生型 NVX-CoV2515)ワクチン候補をNVX-CoV2373と比較評価した。免疫反応を強化・拡大するため、全ての製剤にMatrix-M(TM)がアジュバント添加されている。本試験は、3つの製剤全てについて反応原性と免疫反応を評価している。本試験の主要評価項目には免疫反応の測定が含まれ、副次評価項目には免疫反応の追加測定と安全性測定が含まれる。本試験では、オーストラリア国内の19施設で18-64歳の成人2090人を登録する予定。
▽NVX-CoV2373について
NVX-CoV2373は、COVID-19疾患を引き起こすウイルスSARS-CoV-2の最初のウイルス株の遺伝子配列から設計したタンパク質ベースのワクチンである。本ワクチンは、コロナウイルスのスパイク・タンパク質由来の抗原生成用のNovavax組換えナノ粒子技術を使って作成され、免疫反応を強化し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavaxが特許取得済みのサポニンベースのMatrix-M(TM)をアジュバント添加している。NVX-CoV2373には精製したタンパク質抗原が含まれており、COVID-19を複製することも、引き起こすこともできない。
NVX-CoV2373は、すぐ使用できる液体製剤で、10回の接種分を1バイアルとしてパッケージされている。接種方法は、0.5 mlのワクチン(抗原5マイクログラム、アジュバントMatrix-M 50マイクログラム)を21日間隔で2回筋肉注射する。本ワクチンはセ氏2-8度で保管されており、既存のワクチン供給、コールドチェーンのルートが使える。本ワクチンは、当局の推奨に従って使用すること。
Novavaxは、同ワクチンの製造、商品化、販売のため、世界中でパートナーシップを確立している。既に下りている認可は、生産量で世界最大のワクチンメーカー、インド血清研究所(Serum Institute of India)との製造パートナーシップを活用した。今後、Novavaxのグローバル・サプライチェーン内の他の製造施設のデータが追加提出される予定。
▽アジュバントMatrix-M(TM)について
Novavaxの特許取得済みのサポニンベースのアジュバントMatrix-Mは、抗原提示細胞の注射部位への侵入を促し、局所リンパ節内の抗原提示を増強、免疫反応を高めることにより、強力で忍容性の高い効果を発揮した。
▽Novavax(ノババックス)について
Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は、重篤な感染症を予防する革新的ワクチンの発見、開発、商品化を通じた地球規模での健康増進を掲げるバイオテクノロジー企業である。同社独自の組換え技術プラットフォームは、遺伝子工学のパワーとスピードを組み合わせ、緊急かつグローバルな健康ニーズに対応できるよう設計された、免疫原性の高いナノ粒子を効率的に生成する。NovavaxのCOVID-19ワクチンは、米食品医薬品局(FDA)、欧州委員会(EC)、世界保健機関(WHO)など世界中の複数の規制当局の認可を得ている。同ワクチンは現在、世界中の複数の規制当局により、若者向けやブースター接種用など、対象者や適応の拡大に向けた審査が行われている。COVID-19ワクチンに加え、Novavaxは現在、COVID19・インフルエンザ混合(CIC)ワクチン候補についても第1/2相臨床試験で評価を行っており、4価インフルエンザ治験ワクチン候補、オミクロン株ベースのワクチン(NVX-CoV2515)、オミクロン株や原株ベースの2価ワクチンも評価中である。これらのワクチン候補も、免疫反応を増強し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavax独自のサポニンベースのアジュバントMatrix-Mを添加している。
詳細については、www.novavax.com にアクセスし、LinkedIn(LinkedIn )で当社に連絡を。
▽問い合わせ先
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