【仁川(韓国)2013年11月1日PRN】仁川で開催されていた「第94回全国体育大会」(韓国の国体)は24日、五輪水泳競技のヒーロー、パク・テファンを最優秀選手(MVP)に選出して閉幕した。
ソウル首都圏の西に隣接する仁川市は14年ぶりに、国内最大の多種目スポーツ競技大会の開催地になった。人口国内第3位の都市では7日間にわたり46競技が行われ、選手約2万2000人と役員8000人が結集した。
同市は2014年アジア競技大会を開催する予定で、体育大会はこれにほぼ1年先立つものだった。市当局は、全国体育大会を大規模な大陸イベントに向けた準備の一環にしたいと表明していた。仁川市はアジア大会を控えて競技場6カ所を新設、これらの施設が全国体育大会で使用された。
2008年北京五輪の男子400メートル自由形金メダリスト、パク・テファンは今大会で金メダル4個、銅メダル1個を獲得してMVPに輝いた。パクはメディアの24票中17票を集めた。2005年、2007年、2008年にも国体MVPを制している。今回、全国体育大会MVP獲得数で重量挙げのキム・デヒュンと並んだ。
10代のアーチェリー選手、リー・ウーソクは金メダルを5個獲得したが、5票にとどまり大差の2位だった。
自分の名を冠した新設水泳アリーナの競技でパク・テファンは男子自由形200m、400m、400mリレー、800mリレーで1位になった。24日の400mメドレーリレーで5個目の金メダルを目指したが、3位に終わり金には届かなかった。
この1週間、仁川の水泳競技場ではパクのほか、五輪スターがさまざまな戦績を残した。
体操選手のヤン・ハクソンは23日の跳馬で、3大会連続の全国タイトルを手に入れた。ロンドン五輪の金メダリストで2度世界一になったヤンは右足首をくじいていたにもかかわらず、跳馬チャンピオンの実力を再認識させた。
重量挙げのサ・ジェヒョクは23日の77キロ級で、スナッチ、クリーン&ジャークとトータルすべてで金メダルを獲得した。2008年北京五輪の覇者は昨年のロンドン五輪タイトル防戦で右ひじを脱臼したが、今大会で凱旋(がいせん)を果たした。
一方、2012年ロンドン五輪で女子アーチェリー2冠のキ・ボベは銀メダル2個、銅メダル1個にとどまった。予選30m、60m、70mでトップ10入りに失敗した。
ロンドンの男子アーチェリー覇者オ・ジンヒョクは仁川では金メダルを取れず、銅メダル4個に終わった。
今大会のボクシングでは2012年五輪の銀メダリスト、ハン・スンチョルが準々決勝でノックアウトされた。柔道では昨年の五輪で予想外の銅メダルを獲得したチョ・ジュンホが負傷して決勝を棄権したため、銀メダルにとどまった。
全体として25の韓国記録が更新されたが、このうち20はローラースポーツだった。フィンスイミングが2種目、ほかの3種目は水泳だった。
フィンスイミングとローラースポーツはオリンピック競技ではない。昨年大邱で開かれた全国体育大会では3種の五輪競技で8つの新記録が生まれた。水泳6種目、重量挙げと陸上競技各1種目である。
陸上競技の役員は、10月後半の冷涼気候が記録減少の要因かもしれないとする一方、仁川で若い選手が期待を持たせたと強調した。
重量挙げの新記録は出なかったが役員は、韓国の重量挙げはかつての五輪の英雄が将来有望な若手に道を譲る移行期にあると話している。
水泳選手3人がそれぞれ新記録を樹立しており、役員は大会中少なくとも6人が僅差で記録更新を逃したと指摘した。別の大会でほかの競技より新記録が生まれる可能性があり、これまでの大会と比べて新記録が少なかったことについて不満はないとしている。
ソース:Incheon-National Sports Festival Organizing Committee