【ジョクジャカルタ(インドネシア)2022年6月27日PR Newswire】世界の20大経済圏の財務相と保健相は世界が将来のパンデミックに対し、より良く予防、準備、対応するための、画期的なパンデミック基金を設立することに合意した。
インドネシアのブディ・グナディ・サディキン保健相ならびにスリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相が初開催のG20 Joint Finance and Health Minister's Meeting(JFHMM、G20財務・保健相合同会議)の共同議長を務め、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議のメンバー国は世界銀行の信託と世界保健機関(WHO)の技術的指導の下、パンデミックの準備、予防、対処(PPR、Pandemic Preparedness, Prevention, and Response)に向けた金融仲介基金(FIF、Financial Intermediary Fund)の設立に合意した。
ムルヤニ財務相は「パンデミックの準備、予防、対処の金融仲介基金に向け、11億米ドル以上が確保されたとのコミットメントを発表できることをうれしく思う」と述べた。インドネシアは5000万米ドルを提供することを公約し、シンガポールは1000万米ドル、米国4憶5000万米ドル、欧州連合4憶5000万米ドル、ドイツ5000万ユーロ(5270万米ドル)、ウェルカム・トラストは1000万ポンド(1230万米ドル)を公約した。また、G20メンバー国は、この基金が包括的な性格を持ち、中低所得国も利用できるようにすることも強調した。
JFHMMの決定は来月の財務相・中央銀行総裁(FMCBG)会議でも議論され、次回のJoint Finance-Health Task Force(JFHTF、財務・保健合同タスクフォース)会議でフォローアップされる予定である。
インドネシアのブディ保健相は、2021年にイタリアがG20の議長を務めたときに初めて紹介されたFIF設立のアイデアについて、G20 JFHTFはさらなる議論が進んでいることを強調した。同保健相は「10月までに、FIFの設立やプラットフォーム連携の調整など、具体的な成果が得られると確信している」と述べた。
また、2つの会議はCOVID-19ワクチン証明の普遍的検証、グローバルな移動を容易にする保健プロトコル、PPRのグローバル製造・研究拠点の拡大、とりわけワクチン、治療薬、診断薬の製造を発展途上国で行うことに合意している。
会議にはWHO事務局長のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス博士、世界銀行、GAVI、CEPI、グローバルファンド、ビル&メリンダ・ゲイツ財団が出席した。テドロス博士は、FIFも他の世界的な保健イニシアチブと合致したものであるべきと述べた。同博士は「このプラットフォームは、ACT Accelerator(ACTアクセラレーター)やPandemic Infuenze Framework(パンデミックインフルエンザ枠組)など、他の機構の経験をもとに構築されるべきである。これはブディ大臣のリーダーシップの下、G20の保健に関する検討の重要な焦点である」と述べた。