【デンパサール(インドネシア)2022年5月18日PR Newswire=共同通信JBN】インドネシア・バリ島のヌサドゥアで2022年5月11-15日に開かれた第15回東南アジア諸国連合(ASEAN)保健相会議(15th AHMM)は、ASEAN Center for Public Health Emergencies and Emerging Diseases(ACPHEED、ASEAN感染症対策センター)の設立で合意した。
インドネシアのブディ・グナディ・サディキン(Budi Gunadi Sadikin)保健相は、ASEANはパンデミックへの準備の3つの主要な柱である、「予防」、「発見」、「対応」を強固なものにし、それらを能力強化センターに集約することで合意したと語った。
ブディ保健相は第15回保健相会議の閉会式後の記者会見で、「新たなパンデミックが起きる可能性があるのであれば、これらのセンターは、全てのASEAN諸国が準備をするための能力と力を構築する」と述べた。
このセンターの財政は、ASEAN加盟国の拠出金のほか、他の支援国から見込まれる支援でまかなわれる。日本は、バリ島での保健相会議がセンターの設立の原則、役割分担、権限の範囲で合意したことを受け、ACPHEED運営への支援を表明した。
ACPHEEDの正式な設立協定は年内に締結される見通し。
ブディ保健相は「協定を9月に締結し、立ち上げ作業を始めることをわれわれは希望している。インドネシアで、来年までにその施設が利用できるようになることを期待している」と述べた。
ACPHEEDによって、ASEAN加盟国は、予防、発見、対応のさまざまな能力を持つ医療資源をより容易に活用できるようになる。これらの能力は、地域の経済大国であるインドネシア、ベトナム、タイに設置される3つの施設で開発され、蓄積される。
5日間の保健相会議でこの3カ国は、特別な能力を持ったACPHEEDの施設を設立する意向と用意を表明した。インドネシアは疾病監視や対応のような技能に重点を置く。
ブディ保健相は、ACPHEED設立の合意に加え、ASEANは域内での健康プロトコルの基準を採用し、協調させることで合意したと付け加えた。
同保健相は「もし新たなパンデミックが来たとしても、ASEAN諸国は準備ができている」と述べた。