【ゲイザースバーグ(米メリーランド州)2022年6月8日PR Newswire=共同通信JBN】
*NovavaxのCOVID-19ワクチンが、米食品医薬品局ワクチン・関連バイオ製剤諮問委員会から賛成票を獲得
*FDAの緊急時使用許可が下りれば、NovavaxのCOVID-19ワクチンは米国で発売される初のタンパク質ベースのCOVID-19ワクチンとなる
重篤な感染症に対する次世代ワクチンの開発と商品化を専門とするバイオテクノロジー企業Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は7日、米食品医薬品局(FDA)ワクチン・関連バイオ製剤諮問委員会(VRBPAC)が賛成21、反対ゼロ、棄権1の投票結果で、FDAがNovavaxのCOVID-19ワクチン(NVX-CoV2373)に18歳以上の個人に対する緊急使用許可(EUA)を与えるよう勧告したと発表した。
NovavaxのStanley C. Erck社長兼最高経営責任者(CEO)は「諮問委員会の肯定的勧告は、当社のデータの確かさと、従来のワクチン技術に対する革新的アプローチを使用して開発したタンパク質ベースのCOVID-19ワクチンの重要性を認めてくれた」「本日のVRBPAC会合では、医師、医療機関、そしてタンパク質ベースのワクチンという選択肢を切望している消費者から、当社のワクチンに対する圧倒的支持の声を聞くことができた。世界中の規制当局に提出したのと同様に、当社は既にEUA用の製造情報を更新した修正申告書をFDAに提出、審査を待っている。FDAが最終決定を下す際に協力できるのを楽しみにしている」と語った。
VRBPACは、米国とメキシコで18歳以上の約3万人を登録し、結果がニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載された(New England Journal of Medicine )第3相主臨床試験PREVENT-19のデータを検討した。本試験において、NovavaxのCOVID-19ワクチンは、有効性90.4%(95%信頼区間[CI], 82.9 to 94.6; P<0.001)と確かな安全性プロフィルを実証した。重大で重篤な有害事象は数少なく、ワクチン群とプラセボ群間のバランスも取れていた。試験中に観察された最も一般的な有害事象(頻度区分が1/10以上の非常に高い頻度)は、頭痛、吐き気または嘔吐、筋肉痛、関節痛、注射部位の圧痛/痛み、疲労感、倦怠感だった。本データで、心筋炎の発生率はワクチン群とプラセボ群で均衡しており(0.007%と0.005%)、Novavaxのクロスオーバー後の試験で観察された症例は全て想定された割合の範囲内だったことが示された。
FDAは、EUAに関する決定を下す際にVRBPACの勧告を考慮する。
NovavaxのCOVID-19ワクチンは、世界保健機関(WHO)の緊急使用リストに掲載されている(Emergency Use Listing )ほか、40カ国以上で18歳以上の個人に対する使用許可を得ている。
米国での承認
NovavaxのCOVID-19ワクチン(NVX-CoV2373)は、まだ米国での使用は許可されていない
▽NVX-CoV2373について
NVX-CoV2373は、COVID-19疾患を引き起こすウイルスSARS-CoV-2の最初のウイルス株の遺伝子配列から設計したタンパク質ベースのワクチンである。NVX-CoV2373は、コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質由来の抗原生成用のNovavax組換えナノ粒子技術を使って作成され、免疫反応を強化し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavaxが特許取得済みのサポニンベースのMatrix-M(TM)をアジュバント添加している。NVX-CoV2373には精製したタンパク質抗原が含まれており、複製することも、COVID-19を引き起こすこともできない。
NovavaxのCOVID-19ワクチンは、すぐ使用できる液体製剤で、10回の接種分を1バイアルとしてパッケージされている。接種方法は、0.5 mlのワクチン(抗原5マイクログラム、アジュバントMatrix-M 50マイクログラム)を21日間隔で2回筋肉注射する。本ワクチンはセ氏2-8度で保管されており、既存のワクチン供給、コールドチェーンのルートが使える。本ワクチンは、当局の勧告に従って使用すること。
Novavaxは、NVX-CoV2373の製造、商品化、販売のため、世界中でパートナーシップを確立している。既に下りている認可は、生産量で世界最大のワクチンメーカー、インド血清研究所(Serum Institute of India)との製造パートナーシップを活用した。今後、Novavaxのグローバル・サプライチェーン内の他の製造施設のデータが追加提出される予定。
▽NVX-CoV2373の第3相臨床試験について
NVX-CoV2373は2つの第3相臨床主試験で引き続き評価を受けている。
PREVENT-19(the PRE-fusion protein subunit Vaccine Efficacy Novavax Trial|COVID-19)は、米国およびメキシコの119カ所で18歳以上の2万9960人の参加者を対象に、Matrix-Mをアジュバント添加したNVX-CoV2373の有効性、安全性、免疫原性を評価するための、2:1の無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験である。PREVENT-19の主要評価項目は、ベースラインで血清学的に陰性(SARS-CoV-2に対して)の成人参加者において、2回目の投与後、少なくとも7日目以降に発症した、PCR確認済みのCOVID-19症状(軽度、中度、あるいは重度)の最初の発生であった。統計的成功の基準には、95% CI>30%の下限が含まれていた。副次的評価項目は、PCR確認済みの中度または重度のCOVID-19症状の予防だった。両評価項目とも、SARS-CoV-2への感染歴のないボランティアにおいて、2回目の試験ワクチン投与後、少なくとも7日目以降に評価された。本試験において、NVX-CoV2373は90.4%の全体的有効性を達成した。両試験とも、忍容性は概ね良好で、2回目の接種後に強力な抗体反応が誘発された。試験結果の全文は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌(NEJM)(New England Journal of Medicine )に掲載された。
PREVENT-19の小児拡大試験は、米国内の73カ所で12-17歳の若年参加者2247人を対象に、Matrix-Mをアジュバント添加したNVX-CoV2373の安全性、有効性、効能をプラセボと比較評価する、2:1の無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験である。本小児試験でNVX-CoV2373は、主要有効性評価項目(PREVENT-19の18-25歳の若年成人参加者と比較した中和抗体反応の非劣性)を達成し、懸念される変異株であるデルタ株が米国で流行の主流だった当時、全体で80%の有効性を示した。さらに、試験対象となった全変異株に対し、若年者の免疫反応は成人より約2-3倍高かった。
PREVENT-19は、国防総省、厚生省(HHS)準備対応担当次官補室傘下の生物医学先端研究開発局(BARDA)、HHS国立衛生研究所傘下の国立アレルギー・感染症研究所をはじめとする米政府の支援を受け実施されている。BARDAは、国防総省の契約(# MCDC2011-001)に基づき、最大17億5000万ドルを提供している。
さらに、英国で18歳以上の1万4039人の参加者を対象に実施された試験は、無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験として設計され、89.7%の全体的有効性を達成した。主要評価項目は、ベースラインで血清学的に陰性(SARS-CoV-2に対して)の成人参加者において、2回目の試験ワクチン投与後、少なくとも7日目以降に発症した、PCR確認済みのCOVID-19症状(軽度、中度、あるいは重度)の最初の発生に基づいて行われた。試験結果の全文は、NEJMに掲載された(NEJM )。
▽アジュバントMatrix-M(TM)について
Novavaxの特許取得済みのサポニンベースのアジュバントMatrix-Mは、抗原提示細胞の注射部位への侵入を促し、局所リンパ節内の抗原提示を増強、免疫反応を高めることにより、強力で忍容性の高い効果を発揮した。
▽Novavax(ノババックス)について
Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は、重篤な感染症を予防する革新的ワクチンの発見、開発、商品化を通じた地球規模での健康増進を掲げるバイオテクノロジー企業である。同社独自の組換え技術プラットフォームは、遺伝子工学のパワーとスピードを組み合わせ、緊急かつグローバルな健康ニーズに対応できるよう設計された、免疫原性の高いナノ粒子を効率的に生成する。同社のCOVID-19ワクチン「NVX-CoV2373」は、欧州委員会や世界保健機関(WHO)など、世界中の複数の規制当局の条件付き承認を得ている。同ワクチンは、世界中のそれ以外の複数の規制当局でも審査が行われており、米国では近く、成人、若年者向け、およびブースターとして使用するための審査が行われる予定。COVID-19ワクチンに加え、Novavaxは現在、NVX-CoV2373と同社の4価インフルエンザ治験ワクチン候補「NanoFlu」(注)を組み合わせたCOVID・季節性インフルエンザ混合ワクチンについても第1/2相臨床試験で評価中で、オミクロン株ベースのワクチン(NVX-CoV2515)やオミクロン株や原株ベースの2価ワクチンも評価中である。これらのワクチン候補も、免疫反応を増強し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavax独自のサポニンベースのアジュバントMatrix-Mを添加している。
詳細については、www.novavax.com にアクセスし、LinkedIn(https://www.linkedin.com/company/novavax/ )で当社に連絡を。
(注)NanoFluは、Novavaxが製造した組換え血球凝集素(HA)タンパク質ナノ粒子インフルエンザワクチン候補である。この治験候補は、2019-2020年のインフルエンザシーズンに実施された第3相対照試験で評価された。
▽問い合わせ先
投資家向け
Alex Delacroix
240-268-2022
ir@novavax.com
メディア向け
Ali Chartan
240-720-7804
media@novavax.com
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