omniture

ホヤを食べると老化の兆候が逆転する可能性―西安交通・リバプール大学の研究

Xi'an Jiaotong-Liverpool University
2022-05-18 11:34 1271

【蘇州(中国)2022年5月18日PR Newswire=共同通信JBN】鏡を見て、白髪やしわを目にしたり、親しい友人の名前を忘れたりしたことがあるなら、老化の影響を遅らせ、逆転させる可能性のある錠剤があればと願うのは無理もない。

新しい研究は、これがそれほど現実離れした話ではないかもしれないことを示唆している。Xi'an Jiaotong-Liverpool University(西安交通・リバプール大学、XJTLU)、スタンフォード大学、上海交通大学、Wenzhou Institute of the University of Chinese Academy of Sciences(中国科学院大学温州研究院)の研究者らは、海洋生物のホヤ(学名Ascidiacea)で食事を補うと、動物モデルで老化の主な兆候のいくつかを逆転させると報告した。

ホヤは生で食べることができ、韓国と日本の料理に取り入れられている。この海洋生物には、われわれの体内の組織的作用に不可欠なプラズマローゲンと呼ばれる物質が含まれている。プラズマローゲンは全身、特に心臓、脳、免疫細胞内に自然に存在するが、加齢と共に体内の量は減少する。この喪失は、アルツハイマー病やパーキンソン病などいくつかの神経変性疾患の特徴でもある。

プラズマローゲンのレベルを上げて老化の影響を食い止めることが可能かどうか調べるために、研究者らは老化したマウスの食餌にプラズマローゲンを加えた場合の効果を研究した。

その結果、プラズマローゲンの補充がこれらのマウスの学習能力と身体的症状に大きな影響を与えることが分かった。

研究論文の責任著者であるLei Fu教授は「われわれの研究は、プラズマローゲンが認知機能の低下を止めるだけでなく、老化した脳の認知機能障害を逆転させる可能性があることを示唆している。さらに、プラズマローゲンを与えられた老齢マウスは、与えられていない老齢マウスよりも太くて光沢のある黒い毛が生えてきた」と述べた。

この研究は、プラズマローゲンが老化する脳にどのように影響するかを詳細に示した最初の研究である。

詳細はメディアリリース全文(https://www.xjtlu.edu.cn/en/news/2022/may/eating-sea-squirts-may-reverse-the-signs-of-ageing-study-shows )または、「Frontiers in Molecular Biosciences」に掲載された論文(https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmolb.2022.815320/full )を参照。

中国最大の外国との合弁事業大学であるXi'an Jiaotong Liverpool University(XJTLU)(https://www.xjtlu.edu.cn/en/ )は、2006年に英国のリバプール大学と中国の西安交通大学によって設立された。

ソース: Xi'an Jiaotong-Liverpool University