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XJTLUの研究でRNA修飾マッピングが前進

Xi'an Jiaotong-Liverpool University
2019-03-22 16:18 2000

【蘇州(中国)2019年3月22日PR Newswire】Xi'an Jiaotong-Liverpool University(西安交通・リバプール大学、XJTLU)の研究員らは、全トランスクリプトムm6A RNA修飾の高分解能予測を完成し、m6Aエピトランスクリプトムの世界で最も正確なマップを作り出すことに成功した。

生物科学部のジア・メン博士が率いるこの研究はこのほど、Nucleic Acids Research誌で発表された。

メン博士は、この成果はさまざまな疾患に有望な意味をもたらし得る、と語っている。

博士は「m6A RNAメチル化研究がどの疾患に役立つかは予測しにくいが、研究ではm6A RNAメチル化酵素が白血病、肺がん、乳がんで重要な役割を果たしていることが示された」と語っている。

「遺伝子調節の基礎層として、可逆的なm6A RNAメチル化を通じたエピトランスクリプトム調節が多くの疾患で重要な役割を果たしているとしても驚きではない」

「がんは今後の探求に有望な方向性を示している」

メン博士によると、RNAはリボ核酸を意味し、DNAの「いとこ」として知られており、m6A RNA修飾はRNA分子の一種の生化学的修飾で、生物学的特性を変え、シーケンスを変更することなしに遺伝子発現を調整できる。

博士は「これまではm6A RNA修飾部位の予測の精度は、従来のシーケンス情報を利用して約80%にしかならなかった」と語っている。

「われわれが発見したのは、35のゲノムの特徴を加えることで、精度を90%に向上させられるということであり、これは大きな前進だ」

メン博士は、RNA修飾には100以上の異なるタイプがあり、その機能はほとんど分かっていないため、これは今日の生物科学で注目される話題だと語っている。

メン博士によると、m6Aは最も多くあり、最も研究価値があるとみられる。

研究チームはm6Aトランスクリプトムのマップを機械学習の手法で下書きし、従来のシーケンス機能と新たなゲノム特性に基づいてRNA修飾に関係し得る遺伝子の正確な位置を予測する予測モデルを確立した。

博士課程の学生クンキ・チェン氏は、RNA修飾部位のより正確な予測と理解により、科学者はどの酵素がプロセスに関与しているかをもっと容易に特定できると語っている。

同氏は「われわれの成果は遺伝子の機能と特性、遺伝子とヒトの一部の病気の関係の研究に寄与する」と語っている。

ソース:Xi'an Jiaotong-Liverpool University

ソース: Xi'an Jiaotong-Liverpool University