【ゲイザースバーグ(米メリーランド州)2022年4月21日PR Newswire=共同通信JBN】
*Nuvaxovidは、日本で18歳以上の成人への使用が認められた初のタンパク質ベースのCOVID-19ワクチン
*NVX-CoV2373が1次接種とブースター接種の両方で承認されたのは世界初
重篤な感染症に対する次世代ワクチンの開発と商品化を専門とするバイオテクノロジー企業Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は19日、Novavaxの新規遺伝子組換えタンパク質ベースCOVID-19ワクチン「Nuvaxovid(TM)筋肉注射(Nuvaxovid)」について、提携先の武田薬品が日本の厚生労働省から、18歳以上の個人に対する1次およびブースター接種向け製造販売承認を得たと発表した。Nuvaxovid(日本以外ではNVX-CoV2373、日本ではTAK-019)は、日本で使用が承認された初のタンパク質ベースのワクチンである。
NovavaxのStanley C. Erck社長兼最高経営責任者(CEO)は「武田薬品とともに、日本で初めて18歳以上の成人を対象としたタンパク質ベースのCOVID-19ワクチンを提供できるのはうれしい。今回の承認は、1次接種とブースター接種の両方を対象としている点で意義がある。武田薬品との提携は、公衆衛生当局がブースター接種や毎年の再接種の必要性を検討している中で、当社が新たな選択肢を提供する取り組みを継続していることを示すものだ」と語った。
今回の承認は、武田薬品が日本で実施した第1/2相試験およびNovavaxが英国、米国、メキシコで実施した2つの第3相主試験、オーストラリアと米国で実施した第1/2相臨床試験などの良好な暫定結果を盛り込んだ新薬承認申請に基づいて行われた。ブースター接種審査用として、Novavaxが南アフリカで実施した1次接種の6カ月後の単回接種の第2相試験の安全性、有効性データを追加提出した。
Novavaxは、武田薬品が光工場でワクチンを製造できるよう、製造技術を使用許諾および移転(licensed and transferred )、アジュバントMatrix-M(TM)を供給している。武田薬品は、日本でのNuvaxovidの販売許可を得ており、日本政府が購入したワクチンの配布を早急に開始する予定。
米国での承認
NVX-CoV2373は、まだ米国での使用は許可されておらず、商品名Nuvaxovidは米食品医薬品局(FDA)には承認されていない。
重要な安全情報
*Nuvaxovidは、有効成分あるいはいかなる添加剤に対しても過敏症のある人には禁忌である。
*COVID-19ワクチンの投与によるアナフィラキシー事象が報告されている。ワクチン投与後、アナフィラキシー反応が出た場合に、適切な治療と監視が行えるようにしておく必要がある。少なくとも15分間の注意深い観察が推奨され、Nuvaxovidの初回接種でアナフィラキシーを起こした人には、2回目の接種は行わないこと。
*ワクチン接種に伴い、注射針に対する反応として血管迷走神経反応(失神)、過呼吸、ストレス関連反応などの不安関連反応が起こることがある。失神によるけがを避けるため、予防措置を講じることが重要。
*急性重症熱性疾患または急性感染症に罹患している人は、ワクチン接種を延期すること。軽度の感染症と微熱あるいはそのいずれかがある場合は、ワクチン接種を遅らせる必要はない。
*抗凝固療法を受けている人、血小板減少症や凝固障害(血友病など)のある人は、筋肉内投与後に出血やあざができることがあるので、Nuvaxovidの投与は慎重に行うこと。
*Nuvaxovidの効能は、免疫抑制された人では低くなることがある。
*妊娠中のNuvaxovidの投与は、潜在的利益が母体および胎児への潜在的リスクを上回る場合にのみ検討すること。
*Nuvaxovidの投与により、一時的に運転や機械の使用能力に影響が出る可能性がある。
*2回目の投与から7日たっていない人は、予防効果が完全でない場合がある。全てのワクチン同様、Nuvaxovidのワクチン接種が全ワクチン接種者を守るわけではない。
*臨床試験中に観察された最も一般的な副作用は、頭痛、吐き気または嘔吐、筋肉痛、関節痛、注射部位の圧痛・疼痛、疲労感、倦怠感だった。
添付文書付き製品概要の全文を含む追加の安全情報については、www.NovavaxCovidVaccine.com を参照。
▽TAK-019の臨床試験について
日本で行われたこのプラセボ対照・第1/2相臨床試験では、TAK-019を21日間隔で2回接種した場合の安全性および免疫原性を評価した。日本で20歳以上の被験者200人に対する最初の接種が2021年2月24日に行われ、各参加者は2回の接種時にプラセボかTAK-019 0.5mlのいずれかの投与を受けるよう割り振られた。参加被験者は、2回目の治験薬投与後、12カ月間経過観察された。
▽NVX-CoV2373の第3相臨床試験について
NVX-CoV2373は、2つの第3相主試験で評価が行われている。
米国とメキシコで18歳以上の約3万人の参加者を登録した試験PREVENT-19は、90.4%の全体的有効性を達成した。これは、NVX-CoV2373の有効性、安全性、免疫原性を評価するための2:1の無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験として設計された。PREVENT-19の主要評価項目は、ベースラインで血清学的に陰性(SARS-CoV-2に対して)の成人参加者において、2回目の投与後、少なくとも7日目以降に発症した、PCR確認済みのCOVID-19症状(軽度、中度、あるいは重度)の最初の発生に基づいて行われた。統計的成功の基準には、95% CI >30%の下限が含まれていた。副次的評価項目は、PCR確認済みの中度または重度のCOVID-19症状の予防だった。両評価項目とも、SARS-CoV-2への感染歴のないボランティアにおいて、2回目の試験ワクチン投与後、少なくとも7日目以降に評価された。両試験とも、忍容性は概ね良好で、2回目の接種後に強力な抗体反応が誘発された。試験結果の全文は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌(NEJM)に掲載された(New England Journal of Medicine (NEJM) )。
英国で18歳以上の1万4039人の参加者を対象に実施された試験は、無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験として設計され、89.7%の全体的有効性を達成した。主要評価項目は、ベースラインで血清学的に陰性(SARS-CoV-2に対して)の成人参加者において、2回目の試験ワクチン投与後、少なくとも7日目以降に発症した、PCR確認済みのCOVID-19症状(軽度、中度、あるいは重度)の最初の発生に基づいて行われた。試験結果の全文は、NEJMに掲載された(NEJM )。
▽アジュバントMatrix-M(TM)について
Novavaxの特許取得済みのサポニンベースのアジュバントMatrix-M(TM)は、抗原提示細胞の注射部位への侵入を促し、局所リンパ節内の抗原提示を増強、免疫反応を高めることにより、強力で忍容性の高い効果を発揮した。
▽Novavax(ノババックス)について
Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は、重篤な感染症を予防する革新的ワクチンの発見、開発、商品化を通じた地球規模での健康増進を掲げるバイオテクノロジー企業である。同社独自の組換え技術プラットフォームは、遺伝子工学のパワーとスピードを組み合わせ、緊急かつグローバルな健康ニーズに対応できるよう設計された、免疫原性の高いナノ粒子を効率的に生成する。同社のCOVID-19ワクチン「NVX-CoV2373」は、欧州委員会や世界保健機関(WHO)など、世界中の複数の規制当局の条件付き承認を得ている。同ワクチンは、世界中のそれ以外の複数の規制当局でも審査が行われている。COVID-19ワクチンに加え、Novavaxは現在、NVX-CoV2373と同社の4価インフルエンザ治験ワクチン候補「NanoFlu」を組み合わせたCOVID・季節性インフルエンザ混合ワクチンについても、第1/2相臨床試験で評価中である。これらのワクチン候補も、免疫反応を増強し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavax独自のサポニンベースのアジュバントMatrix-M(TM)を添加している。
詳細については、www.novavax.com にアクセスし、LinkedIn(https://www.linkedin.com/company/novavax/ )で同社に連絡を。
▽問い合わせ先
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