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消費財企業、ケミカルリサイクル技術についての立場表明とともに、ライフサイクル・アセスメントを発表

The Consumer Goods Forum
2022-04-19 22:14 1401

- 消費財企業は、新たなプラスチックリサイクル技術の発展のためのアジェンダ設定に向け、初めてザ コンシューマーグッズ フォーラム(CGF)の元で力を結集。

- CGFのプラスチック廃棄物行動連合は、本日、リサイクルしにくいプラスチック廃棄物のケミカルリサイクルを行った場合、廃棄物からエネルギー回収を行う焼却処理と比較し、プラスチックが気候に与える影響を軽減できることを示した独自の科学調査を発表。 

- 連合メンバー企業16社は、確実性があり、安全かつ環境を損なわないケミカルリサイクル産業発展のための諸原則の概要を述べたペーパーも共同で執筆。 

パリ、, 2022年4月19日 /PRNewswire/ -- ザ コンシューマーグッズ フォーラム(CGF)のプラスチック廃棄物行動連合(以下、「連合」)は、プラスチック汚染の課題に取り組み、自然界にプラスチック廃棄物が残らない世界の実現を促すという同連合のミッションの一環として、「プラスチックの循環経済におけるケミカルリサイクル」と題する、ビジョンおよび原則をまとめたポジションペーパーを発表したことをお知らせいたします。この文書では、確実性があり、安全かつ環境を損なわない発展のために求められる六つの主要な原則に合致した新たなプラスチックリサイクル技術の開発を奨励しています。このポジションペーパーを支持する文書として、連合は、新たなライフサイクル・アセスメント(LCA)独自調査の発表も行いました。同調査では、リサイクルしにくいプラスチック廃棄物のケミカルリサイクルを行った場合、廃棄物からエネルギー回収を行う焼却処理と比較し、プラスチックが気候に与える影響を軽減できることが示されました。

エレン・マッカーサー財団が主導するグローバルコミットメントを指針としつつ、また、この度新たに予告されたプラスチック汚染に関する国連条約の制定とも足並みをそろえながら、連合は循環経済の実現に向けた前進を加速させるべく取り組みを続けています。この目標に資するため、連合は、2021年には、プラスチック包装のデザインに関する「ゴールデンデザインルール」の全ルールの発表を行いました。また、同時に、メンバー企業は、最適な拡大生産者責任(EPR)プログラムのためのフレームワーク開発も行ってきました。これは、先進国および移行国市場での、再使用できない包装のリサイクル率向上のための取り組みの一環として実施したものです。連合は、同様に、ループを閉じ、循環を達成することを目指し、成長を続けるメカニカルリサイクルの能力を補うものとしてのケミカルリサイクルも含めたリサイクル・イノベーションの奨励にも取り組んでいます。

この最終目標の達成へと向かうために、連合は、熱分解ベースのケミカルリサイクルの安全なスケーリングに関する共通のビジョンおよび一連の原則の下に足並みをそろえることとなりました。連合は、これにより、技術の前向きな発展への道しるべを示すことができるものと確信しております。本ペーパーでは、ケミカルリサイクルは包装のリサイクル率を向上させることができ、これがリサイクル性に関する目標の達成に貢献しうることが示されました。これはとりわけ、消費者使用後の軟質フィルムなどのリサイクルしにくいプラスチックによく当てはまります。ケミカルリサイクルが、確実性があり、安全かつ環境を損なわないような条件で発展し、実行されるようにするため、また、それを奨励するため、ペーパーは、メカニカルリサイクルとの相補性、原材料のトレーサビリティ、プロセスの歩留まり、環境への負荷、健康および安全、そして表示に関する六つの主要な原則の概要を示しています。 

CGFのプラスチック廃棄物行動連合のメンバー企業は、確実性があり、安全なケミカルリサイクルのシステムについての前向きな主張展開の一翼を担いたいと考えています。CGFメンバーは、本調査およびプラスチック廃棄物行動連合内での取り組み全般について、ご意見やご感想をお待ちしております。

マース インコーポレイテッドのチーフ・サステナビリティ・オフィサーであるバリー・パーキンは、次のように述べています。「ケミカルリサイクルは、大量の軟包装を食品用包装にリサイクルすることを可能にすることから、メカニカルリサイクルを補完する非常に重要なものであるといえます。本調査では、使用済み軟包装の現行の処理方法と比較して、ケミカルリサイクルはカーボンフットプリントが大幅に低くなることが明らかになりました」

ユニリーバのパッケージディレクター、コリン・カーは、次のように述べています。「私たちは未使用プラスチックの使用削減を続けていますが、それと並び、ケミカルリサイクルのような新技術は、リサイクル率を押し上げ、食品用リサイクル材の入手可能性を向上させるのに役立つものであるといえます。ザ コンシューマーグッズ フォーラムが打ち出した諸原則およびライフサイクル・アセスメントの調査は、安全かつ環境を損なわない方法でこれを実現することを可能にするために、非常に重要なものです」

国連環境計画のライフサイクル・イニシアチブ事務局長であるヨレンス・ミラ・イ・カナルス博士は、次のように述べています。「プラスチックのケミカルリサイクルのような技術を評価する際は、生産・消費システムのライフサイクル全体を通じた、あらゆる潜在的な環境負荷を考慮に入れることが非常に重要です。比較的新しい技術に特有の課題としては、排出物の化学組成や、施設からの排出物や廃棄物、さらに汚染制御設備や管理が追加で必要となることなどを含めることが挙げられます。評価の際には、これらも対象としなければなりません。ライフサイクル・アセスメントは、まさにこれを実行するための標準化されたツールであり、これにより、専門家および利害関係者による、必要とされる精査が確実に行われることとなります。本レポートにおいて、ザ コンシューマーグッズ フォーラムは、これらの側面の多くに光を当てる、非常に有益なプロセスへの着手を開始しています」

エレン・マッカーサー財団の新プラスチック経済リーダーであるサンダー・デフリットは、次のように述べています。「本ペーパーは、包装の削減および再使用を優先しなければならないことを認めるとともに、技術の限界をも認識しつつ、熱分解によるケミカルリサイクルがプラスチックの循環経済への移行においてどのような役割を果たすことができるかについて、また、それがどのような主要原則や境界条件に従わなければならないかについての業界の見解を提示しています」 

連合のアクションの一環として委託が行われた独自調査では、特に気候変動というトピックに焦点が当てられました。本調査は、環境分野を専門とするコンサルティング会社Spheraにより実施され、プロセス全体にわたり、国連環境計画、ノースウェスタン大学(米国)およびEunomiaの専門家からなる委員会によるピアレビューが行われました。調査では、ライフサイクル・インパクト評価の実施とともに、化石燃料から作られ、使用後は焼却処分される従来のプラスチックと、循環システムにおけるケミカルリサイクルで作られたプラスチックとの比較が行われました。

その結果、リサイクルしにくいプラスチック廃棄物のケミカルリサイクルを行った場合、廃棄物からエネルギー回収を行う焼却処理と比較し、プラスチックが気候に与える影響を軽減できることが明らかになりました。特に、熱分解ベースのケミカルリサイクルを通じプラスチック廃棄物から作られ、使用後リサイクルされる消費者向け軟包装のライフサイクル温室効果ガスの排出量は、化石燃料から作られ、使用後焼却処分されるプラスチックフィルムと比べて43%少なくなりました。 

ライフサイクル・アセスメントにより明らかになった結果のさらなる詳細については、テクニカルレポートおよびノンテクニカルサマリーでご覧いただけます。

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コンタクト

Ignacio Gavilan
ディレクター、環境サステナビリティ
environmental@theconsumergoodsforum.com

Louise Chester
コミュニケーション・オフィサー
l.chester@theconsumergoodsforum.com

 

 

 

ソース: The Consumer Goods Forum