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心血管イノベーション研究財団による待望の無作為化・比較試験TRANSFORM IIが遂に開始

Concept Medical Inc.
2022-02-01 15:32 1506

ミラノ(イタリア)

2022年2月1日

/PRNewswire/ -- 心血管研究に注力しているミラノの「心血管イノベーション研究財団(FONDAZIONE Ricerca e Innovazione Cardiovascolare)」は、(ネイティブ冠動脈内でのシロリムスコーティング・バルーンと薬剤溶出ステントを比較する)無作為化・比較試験(RCT)TRANSFORM II (https://www.conceptmedical.com/press-release/transform-ii/ )の最初の患者を登録し、ネイティブ冠動脈治療分野における重要な試験を開始したと発表した。

TRANSFORM II RCT - index patient enrollment at Sandro Pertini Hospital, Rome, by the team of Dr. Alessandro Sciahbasi
TRANSFORM II RCT - index patient enrollment at Sandro Pertini Hospital, Rome, by the team of Dr. Alessandro Sciahbasi

ネイティブ冠動脈内の治療選択肢を検討・評価するTRANSFORM II RCTは、2021年12月16日、ローマのサンドロ・ペルティーニ病院でAlessandro Sciahbasi博士のチームにより、最初の患者が登録された。

この研究者主導の国際・多施設・前向き・非盲検・無作為化試験は、シロリムスコーティング・バルーンMagic Touch (https://www.conceptmedical.com/product/magic-touch/ )(Concept Medical Inc. (https://www.conceptmedical.com/ ))を、ゴールドスタンダード治療とされるエベロリムス溶出ステント(EES)とネイティブ冠動脈内で1対1で無作為化比較し、その有効性を観察・評価する。本試験は、研究代表者を務めるイタリア・ミラノ県パデルノ・ドゥニャーノにあるサンカルロ・クリニックのBernardo Cortese博士が主導。運営委員会にはこのほか、Roxana Mehran博士、Alexandre Abizaid博士、Stefano Rigattieri博士、Fernando Alfonso博士、Jose Maria de la Torre Hernandez博士、Peter Smith博士が名を連ねている。

小・中規模のde-novo冠動脈病変にステントで治療介入するというアイデアは、血管に重金属のスキャフォールドを入れると考えると、望ましくも効率的でもない。新しい世代の介入治療者は、このような状況で金属製のスキャフォールドで血管に負担をかけるのをためらいがちである。そのため、ネイティブ冠動脈病変の治療には薬剤コーティング・バルーン(DCB)がより良い選択肢となる。

計1325人の患者が登録される予定。試験対象は、18歳超でネイティブ血管PCIの臨床適応がある患者(安定した冠動脈疾患(CAD)または急性冠動脈症候群)とする。血管内径2.0mm超、3.0mm以下のネイティブ冠動脈病変を対象とし、最大病変長40mm(この種の試験では記録的)までの患者が、Magic TouchまたはEESでの介入治療に無作為で割り振られる。

本試験の目的は、Magic Touch(https://www.conceptmedical.com/product/magic-touch/ )をEESと比較評価することで、主要評価項目は、12カ月後の心停止、虚血性標的病変血行再建(TLR)、標的血管心筋梗塞(MI)を複合した標的病変不全(TLF)の非劣性である。本試験では、同じく主要評価項目として、全死亡、MI、虚血性脳卒中、大出血(BARC-3または5)を複合した純臨床有害事象(NACE)の観点から、試験デバイスの優位性の検証・評価も行う。追跡調査は、6カ月後および5年間毎年、実施する。OCTサブスタディは、計70人の患者を対象に、コアラボ解析による9カ月後のアンギオ+OCT追跡調査を実施する予定。

長年にわたり、薬剤溶出ステント(DES)(https://www.conceptmedical.com/product/abluminus-des/ )は、ネイティブ血管における好ましい選択肢だったが、新しく高度なDCB技術により、施術者は、こうした血管内で金属の心配をすることなく、代替手段を使い、好結果を得ることができるようになった。小血管冠動脈でシロリムスとパクリタキセルのDCBを比較している現在進行中のTRANSFORM 1 (https://transform1trial.com/ ) RCTは、Magic Touch (Concept Medical Inc)とSeQuent Please NEO (B. Braun)が既に登録者50%を上回るなど急速に進展、続くTRANSFORM II (https://www.conceptmedical.com/press-release/transform-ii/ )は、ネイティブ冠動脈治療においてさらなる答えを探すのに最適なRCTである。

Bernardo Cortese博士は、RCTの開始に楽観的で大いに期待しており、本試験がなぜ必要とされているのか、本試験で何が期待されているのかを、以下のように簡潔に説明した。

「DCBの使用でステントのような結果を期待する必要はない。われわれが目指しているのは、DESと同様の結果を得ることであり、金属を埋め込むわけではないので、長期的にはより良い結果が得られると考えられる。ステントの金属は、わずかではあるが、年を追うごとの有害事象の継続的増加に関連しているからだ」「DCBに関しては、少なくとも信頼性の高いデバイスを使えば、18カ月後には事象曲線が平坦化することが確認されており、3-4年後にはより良い結果が期待できるのではないか」

要するにTRANSFORM IIは、一部のネイティブ冠状血管にはステントからバルーンへの移行がなぜ必要なのかを示唆するデータを明らかにし、近い将来、そのデータが期待の持てる、有望な結果をもたらすことが期待できるのだ。

MagicTouchシロリムスコーティング・バルーン (https://www.conceptmedical.com/product/magic-touch/ )は、既に米食品医薬品局(FDA)から、小血管冠動脈の治療およびステント内再狭窄に対する画期的デバイス指定を受けている。本試験は、Magic TouchのようなDCBの使用に向けた流れをつくってくれる可能性がある。変革期の到来を示唆しているのかもしれない。

▽Magic Touchについて

Magic Touchは、Concept Medicalが独自のNanolute技術(https://www.conceptmedical.com/technology/nanolute/ )を使い開発、CE認証を受け市販されているシロリムスコーティング・バルーンである。Magic Touchは、世界の主要市場で5万人を超える患者に使用されている。Magic Touchバルーン独自の薬物送達技術プラットフォームであるNanoluteは、1ミクロン未満のシロリムス粒子を生体適合性のある薬物担体に封入し、送達するよう設計されている。この担体複合体は、血管壁の最深層まで到達するよう設計されている。

 Photo:https://mma.prnasia.com/media2/1736044/TRANSFORM_II_RCT.jpg?p=medium600  
 Logo:https://mma.prnasia.com/media2/1244676/Concept_Medical_Logo.jpg?p=medium600 

 

 

ソース: Concept Medical Inc.