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2022年のセキュリティー業界の8大トレンド

Hikvision Digital Technology
2022-01-25 14:30 2027

【杭州(中国)2022年1月25日PR Newswire】2022年を迎えても、世界はコロナ禍に影響されている。しかし、セキュリティー業界は間違いなく、そうした状況にもかかわらず、変化し、適応し、発展し続けてきた。いくつかのトレンドは、加速さえしている。従来の「物理的セキュリティー」を超えて、AI、クラウドコンピューティング、IoT、サイバーセキュリティーなど数多くのフロンティアが、当業界の大小の事業体によって急速に開拓されつつある。

2022年のセキュリティー業界の8大トレンド
2022年のセキュリティー業界の8大トレンド

セキュリティー業界は自らを再定義している段階にあることは言うまでもない。単なるセキュリティーや安全の確保から、安全性を拡大しつつ、コミュニティー、企業、社会に新たなレベルのインテリジェンスと持続可能性をもたらす、より幅広い活動範囲を網羅するようになりつつある。

ここでは、2022年、そして恐らくさらに先の将来のセキュリティー業界に影響を与える可能性のある主要トレンドについて、Hikvisionの方針と見通しを紹介する。 

1.AIはあらゆるところに

現在のセキュリティー業界では、人工知能はごく一般化している。業界ではAIの価値を認識している顧客が増え、様々なシナリオでのAIアプリケーションの新たな活用法を発見している。ANPR、自動イベントアラート、誤報削減と並んで、AI技術は、個人防護具(PPE)検知、高齢者の転倒検知、 地雷地表検知など、より幅広い用途に利用されるようになりつつある。一方、セキュリティーメーカーが自社のハードウエア製品をサードパーティーのAIアプリケーションに開放したり、顧客が専用のニーズに合わせた独自のAIアルゴリズムを作成・教え込めるオープン・プラットフォームを立ち上げたりするなど、業界一丸となって取り組むケースも増えてきている。

AIは、セキュリティー業界の変革に促進する基盤技術の1つとなっている。アルゴリズムの最適化に加え、近年の半導体技術の進歩による計算性能の向上やチップのコストダウンの恩恵を受け、AIアプリケーションは徐々に、業界のあらゆる分野に受け入れられる基本的な機能や能力となりつつあり、「AIはあらゆるところに」と主張する傾向がさらに強まると予測している。

2.AIoTで広がる各業界のデジタル化

より多く防犯カメラなどのセキュリティー機器がネットワークに接続され、セキュリティー業界がIoTの世界で重要な役割を担うことにより、そのビジュアル機能を強化している。セキュリティー業界の境界があいまいになり、物理的セキュリティーの領域をはるかに超えつつあることは明らかである。一方、AI技術の普及により、接続されたデバイスがIoTの世界でインテリジェントな「モノ」になることが可能になった。AIとIoTの組み合わせ、いわゆるAIoTは、セキュリティー業界をより高い次元へと導き、企業のワークフローや手順を自動化し、エネルギー、物流、製造、リテール、教育、ヘルスケアなど、様々な産業分野のデジタルトランスフォーメーションを支援している。

今まで見てきたように、AIoTはセキュリティー機器やシステムの用途を急速に拡大し、業界にさらなる可能性をもたらす。一方で、レーダーやライダー(Lidar)、温度計測、湿度検知、ガス漏れ検知など、より多くの知覚機能がセキュリティー機器やシステムに追加され、より強力なものになりつつある。こうした新しいデバイスは、ほんの数年前までは複数の異なるデバイスを必要としていた数多くの役割を肩代わりし、進化し続ける世界でセキュリティー機能とその他のインテリジェント機能の両方をカバーしている。

3.統合システムがデータサイロを破壊

民間企業でも公共サービス部門でも、労働者は、邪魔な「データサイロ」を取り除くチャンスに飛びつく。異なるシステムやグループに別々散在、管理されているデータや情報は、情報共有やコラボレーションの障害となり、管理者が業務の全体像を把握する妨げにもなっている。このような場合、様々な情報システムの統合が効果的アプローチであることが証明されており、こうしたサイロの解消が期待できる。

ビデオ、アクセス管理、警報、防火、危機管理をはじめとして可能な限りシステムの統合を図るのが、セキュリティー業界のトレンドになっているのは明らかである。さらに、人事、財務、在庫、物流システムなど、セキュリティー以外のシステムも一元的な管理プラットフォームに統合されつつあり、コラボレーションが進み、経営陣がより包括的なデータと分析に基づき、より良い意思決定を下すことを支援している。

4.クラウドベースのソリューションとサービスが不可欠

AI同様、クラウドは当業界では新しいトレンドではなく、拡大しつつあるトレンドである。小規模事業者から企業まで、より多くの企業をクラウドベースのセキュリティーソリューションやサービスの活用に駆り立てる勢いを感じさせる。そして、現在でも見られているように、コロナは、世界中の人々や企業がクラウドベースの業務に向かう動きを加速させている。

どの企業も、管理するアセットをできるだけ少なくし、セットアップができるだけ容易な、簡単さを提供してくれるプラットフォームやサービスを求めている。まさにこれを実現してくれるのがクラウドである。クラウドホスティング・インフラを利用すれば、ローカルサーバーやソフトウエアの必要はない。ユーザーは、モバイルアプリを使うだけで、手軽に資産や事業の状況をリアルタイムで確認し、セキュリティーイベントやアラームを迅速に受け取り、緊急対応がとれる。セキュリティー事業者にとっては、クラウドによって、顧客の機器の設定や不具合の修正、セキュリティーシステムの保守やアップグレードなどの支援がリモートで利用し、より付加価値の高いサービスを提供できるようになる。

5.昼夜を問わず、あらゆる天候、条件下での鮮明なセキュリティー映像が標準に

セキュリティービデオカメラは、1日24時間、どんな天候や条件下でも映像の鮮明さを維持し、細部をとらえることが常に重要である。夜間やほぼ完全な暗闇でも高精細かつフルカラーの映像を映し出し、低照度画像処理技術を搭載したカメラは、市場で非常に売れている。4K、可変焦点、PTZカメラなど、素晴らしい技術を採用したモデルが増えている。さらに、視界の悪い場所、特に悪天候下でより鮮明なセキュリティービデオ映像が得られるよう、高性能画像センサー、ISP技術、AIアルゴリズムが採用され、カメラが鮮明さと詳細な表示を維持できるようにしている。

映像技術といえば、新しいカメラに複数のレンズを搭載するトレンドも無視できない。一眼カメラでは、より遠方まで詳細に映したり、広い場所の全体を撮影したりすることには限界がある。できるのは、どちらか一方である。しかし、マルチレンズカメラは、1台のカメラに2つ以上の撮影レンズを搭載することで、同じ広い場所でパノラマと詳細な拡大映像の両方を同時に提供できる。マルチレンズカメラは、空港、港湾、乗換駅、駐車場、スタジアム、広場など、あらゆる用途で重宝されるだろう。

6.生体認証アクセス管理は、より高いセキュリティーと効率をもたらす

過去数十年間で、アクセス管理は鍵や暗証番号、IDカードから大きく移行した。われわれは今、生体認証の時代へと足を踏み入れつつある。アクセス管理市場は、指紋認証、掌紋認証、顔認証、虹彩認証などの生体認証に急速に置き換わりつつある。

生体認証によるアクセス管理には、セキュリティーの向上や効率化、偽造の減少などのメリットがある。数秒、あるいは数分の1秒で認証できるため、不必要な身体への接触も避けられる。感染を予防するために、虹彩認証、掌紋認証、顔認証などのタッチレスのアクセス管理を支持する人が増えてきた。

7.ゼロトラスト・アプローチはサイバーセキュリティーにスポットライトを当てる

想像していた以上に多くのセキュリティー機器がインターネット上で接続されるようになり、サイバーセキュリティーは業界にとって極めて大きな課題となっている。世界の主要市場ではこのところ、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)や中国のデータセキュリティー法のような、より厳しいデータセキュリティーやプライバシー保護規制が導入され、サイバーセキュリティーに対する要求が高まっている。そして2021年に起きた、様々な企業に対するいくつかの重大なランサムウエア攻撃は、あらゆる業界の企業がネットワークセキュリティーのアーキテクチャーを強固なものにし、オンラインでのセキュリティ保護を強化しなければならないことを、はっきりと確信させた。

では、高まっているサイバーセキュリティーへの懸念にどう対処すればよいのだろうか?「ゼロトラスト」という言葉は、2010年に生まれた概念だが、ここ数年で注目されるようになった言葉である。ゼロトラストは、組織のネットワーク・アーキテクチャから信頼という概念を排除し、データ漏洩を防止するために開発された戦略的取り組みで、「決して信用せず、検証せよ」という哲学に根ざしている。このコンセプトはIT業界では完全に受け入れられており、現在、IoTの世界で徐々に重要な役割を果たすようになった物理的セキュリティーの領域にも、ゆっくりと、しかし着実に進展している。

8.グリーン製造と低炭素化の取り組みが大きく前進

低炭素化への取り組みは世界中の社会で評価されているというのが、コンセンサスになっている。セキュリティー市場においても、低消費電力を特長とする製品が好まれるようになり、太陽光発電カメラの需要も高まっている。

一方、製造企業の二酸化炭素排出基準を厳しくする各国の法律、規制、政策は、より環境に優しい素材の使用や、製品の製造工程における複数のエネルギー効率の高い設計の採用など、日々の業務や生産においてより環境に配慮したやり方を採用するよう、業界に迫っている。われわれは、より多くのセキュリティーメーカーが「グリーン」製造を模索し、二酸化炭素排出量削減に取り組んでいることを期待している。時間はかかるだろうが、動きは始まっている。2022年には、この分野で大きな前進がみられると期待している。

▽詳細について

ここで考察されたことの詳細、またはセキュリティーの最新動向を伝えるHikvisionの知見を見つけるには、Hikvisionのブログサイトhttps://www.hikvision.com/en/newsroom/blog/ を参照。

(日本語リリース:クライアント提供)

ソース: Hikvision Digital Technology