【ソウル(韓国)2021年12月8日PR Newswire =共同通信JBN】先進的作物技術企業のE Green Global Co. Ltd.(EGG、https://www.eggtuber.com/ )は8日、アジア開発銀行(ADB)のベンチャーキャピタル部門のADBベンチャーズ(ADB Ventures、https://ventures.adb.org/ )から、追加の株式発行で資金を調達したと発表した。EGGはジャガイモ生産業界向けのアグリバイオプラットフォームの規模拡大のため、シリーズBファンディングでYD-SK-KDB Social Value Fundの投資などから総額1500万ドルを獲得した。
ジャガイモは世界で4番目に多い食料資源である。しかしジャガイモ農家は高品質の種芋が入手しにくいこともあり、収穫量の大幅低下や変動に見舞われている。従来の種芋生産はコストが高く、年間の収穫が1、2回で、病害や天候条件、気候影響に左右されがちだった。このため世界の種芋供給おいては、高品質で無病と認定されたものは10%以下だった。
EGGは高品質の培養種芋(Microtuber)を商業規模で生産する世界初のプラットフォームの開発に成功した。特許を取得した組織培養技術を利用し、生物学的に安全な植物工場で無病のMicrotuberを1年を通じて収穫、大量生産する。Microtuberは培地に機械で直接植えられ、在来方法と比べて大幅に安いコスト、高い生産性、しかも短期間で種芋を産出している。
EGGは今年9月、その技術革新とジャガイモ市場への広範な影響が評価され、権威ある PotatoEuropeのGolden Innovation Award(ゴールデン・イノベーション賞)を受賞し、この革命的な進展が認定された。
ADBベンチャーズの投資スペシャリスト、Minsoo Kim氏は「EGGは世界規模で『ラボから農場への』種芋商業生産を効率良く可能にした初めての企業だ。EGGのMicrotuber技術は、アジア太平洋と世界の1440億ドルのジャガイモ市場で従来よりも早くて、品質が良く、安い作物を可能にしたことで、ジャガイモ農家と加工業者の効率を飛躍的に高めることができる」と語った。
中国と北米における何社かの最大級のジャガイモ生産者や加工業者との協業を経た今、EGGはADBベンチャーズとの提携を生かし、アジア太平洋の発展途上市場へ参入する。この地域で同社は、2025年までに600万トン以上の無病ジャガイモを生産するとともに、180万トンの二酸化炭素換算量をジャガイモ栽培から排除することを目指す。これは自動車90万台が1年間道路から排除される量に相当する。
EGGのKeejoon Shin最高経営責任者(CEO)は「当社が特許を持つMicrotuber技術にADBベンチャーズの信任を得たことは、この上ない喜びだ。そのことがアジア太平洋で農家の収穫と食料供給態勢を引き上げる新たな機運をもたらす」と述べた。
EGGは投資された資金を、サツマイモやキャッサバイモ、タマネギ、ガーリックなどその他の作物の同じような技術の開発にも充当する。同社の最終的な展望はそのソリューションを世界に広げることで、その目標のために欧州、アフリカ、中東、中央アジアなどの市場へさらに拡大していく計画だ。