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Artmarket.com:健康危機からの回復傾向の中、FIACはヴァーチャル世界での足場を確保しつつも、Artpriceの最新レポートで世界第四位に数えられたパリ市場の盛り上げ役に

Artmarket.com
2021-10-25 21:17 1083

パリ, 2021年10月25日 /PRNewswire/ -- 本年、FIAC(パリ国際現代アート見本市)はエッフェル塔のあるシャン・ド・マルス公園の対岸に位置するグラン・パレ・エフェメールを会場に、10月24日日曜日までの会期中、170もの世界の名だたるギャラリーを集めて開催されます。とはいえ、FIACのアーティスティック・ディレクターを務めるJennifer Flayは、2020年の見本市を開催中止に追い込むとともに、我々の社会、そしてアート市場の在り方に疑問を投げかけたコロナ危機を忘れ去ったわけではありません。そのため、同氏により、オンライン版の継続開催も決定されました。

2021年上半期の一流アートオークション売上高の内訳

Breakdown of fine art auction turnover by medium in H1 2021
Breakdown of fine art auction turnover by medium in H1 2021

Robert Delaunay、『La Tour Eiffel』(1928

Robert Delaunay, La Tour Eiffel (1928)
Robert Delaunay, La Tour Eiffel (1928)

Artmarket.comのCEOであり、同社およびそのArtprice部門の創立者でもあるTherry Ehrmannは次のように述べています。「FIACオンラインは、必ずしもメインイベントとは言えないでしょうが、それでもさらに40のギャラリーを追加的に集めるこのバージョンは、美術界の根本的な変化を反映しています。その変化とともにあるのは、FIAC、そしてヴァンドーム広場でのAlexander Calderの素晴らしい彫刻作品の展示をはじめとする会場外での展示やインスタレーションの数々からなるフィジカルな市場と、完全オンラインで、誰もがfiac.viewingrooms.comにアクセスすることで自宅から訪れることのできる市場という、二つの市場の併存です」

アート市場はNFTのみにあらず

過去6か月にわたり、美術界はブロックチェーンについて非常な盛り上がりを見せてきました。このブロックチェーンというテクノロジーは、2021年3月に、BeepleのNFT『Everydays』がニューヨークのクリスティーズで6,940万ドルという価格で落札された際に、オークション界に華々しいデビューを飾りました。この出来事に続き、サザビーズでのPakのNFT、フィリップスのMad Dog JonesのNFTの販売が続き、そのいずれにもメディアのコメントが集中、21世紀初頭における芸術的創造とその流通についての概念を根底から揺り動かすことになりました。

ただし、Artpriceは、2021年上半期のアート市場報告書(https://www.artprice.com/artprice-reports/the-contemporary-art-market-report-2021)で、全世界の一流アートオークション売上高に占めるNFTの公開販売の額は全体のわずか2%に過ぎず、これはニューヨーク(90%)と香港(9%)に分かれたニッチな市場であり、2021年上半期全体でもロット数は100に達していないことを指摘しています。 

すなわち、絵画の伝統的な市場は、NFT市場と比較すると35倍もの規模にとどまり続けているのです。とはいえ、誕生からわずか6か月の間に、NFT市場は芸術写真作品市場と比べると2倍もの売上を見せています。芸術写真市場は、1万ロットの販売があったものの、売上高は、同時期のNFT市場の半額となる6,600万ドルにとどまっています。

パリ:慎重さを見せつつ第一線から退かず

例年の秋と同様に、フランスの首都パリは、ジャックマール・アンドレ美術館のBotticelliからポンピドゥーセンターのGeorg BaselitzとGeorgia O'Keeffeまで、また、フォンダシオン ルイ・ヴィトンのモロゾフ・コレクションや新規オープンのブルス・ド・コメルス – ピノー・コレクションまで、美術史全体をほぼカバーするほどの並外れたラインナップを誇る展示を迎えています。 

また、同時に、Almine Rechとペロタンギャラリーでは、今日のフランスにおける芸術的創作を代表する才能のひとり、Claire Tabouretの作品展示が行われています。このほか、Lévy GorvyとNathalie Obadiaのギャラリーでは、アフリカ系アメリカ人アーティスト、Mickalene Thomasの作品を見ることができます。 

オークション落札額別 存命フランス人アーティストトップ3(2021年上半期)

  1. Pierre Soulages (1919):3,068万ドル 
  2. Claire Tabouret (1981):301万1,000ドル 
  3. Robert Combas (1957):282万ドル 

Artpriceもサポートを行った本年度のMarcel Duchamp賞がLili Reynaud Dewarに授与されたことにもよく表れているように、パリは折衷的であること、先進的であることを志向しています。そんな中、サン・キャトル パリでは、第四回国際デジタルアート・ビエンナーレが目下開催中です。

いまだロンドンには追いつかず 

パリのアート市場は、イギリスのEU離脱から恩恵を受けようとはかってきました。イギリス市場が一定程度孤立するとの予想から、Lévy GorvyやDavid Zwirnerといった著名ギャラリーがパリに出店したほか、Larry Gagosianは現在パリに三つ目となるスペースをオープンさせつつあります。ところが、イギリスがEUから正式に離脱した後も、この二つの首都の勢力関係は大きな変化を見せていません。

フリーズフェア会期中のロンドンでは、Basquiat、Richter、そしてHockneyの良作のオークションが成功を収め、地元市場に一定の安心感をもたらしました。また、2018年に140万ドルで落札されたのち、作者自身によって一部が細断された、かの『Girl with Ballon』が『Love is in the bin』と名を変えて再登場したことは華々しい「イベント」となり、同作品は2,540万ドルという際立った結果を収めました。 

パリでは、FIACの会期中、Magritte、Manet、Picabiaなどのアバンギャルドな良作の販売が予定されてはいるものの、クリスティーズやサザビーズから出品されるロットに、これほどの高値が予想されているものは含まれていません。このようにして、各ギャラリーがFIACの会場、そして自らの店舗で素晴らしい現代アート作品を展示する一方、オークションハウスからは、パリは、かつては長きにわたり芸術の都であったというメッセージが伝えられ続けています。

画像: [https://imgpublic.artprice.com/img/wp/sites/11/2021/10/image1-artmarket-artprice_categories-NFT.jpg]

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Copyright 1987-2021 thierry Ehrmann www.artprice.com - www.artmarket.com

 

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Artmarketとその部門であるArtpriceは、1997年にCEO Thierry Ehrmannによって創立されました。Artmarketとその部門であるArtpriceは、1987年創立のServeurグループの管理下に置かれています。

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Artmarketはアート市場におけるグローバルプレイヤーです。Artpriceをはじめとするさまざまな部門を通じて、歴史的データと現在のアート市場の情報を収集、管理、活用する世界的リーダーとして、3,000万件以上のアート指標とオークション結果、77万人以上のアーティストをカバーしたデータバンクを有します。

Artprice Images®は、世界最大のアート市場イメージバンクのデータベース無制限アクセスを提供しています。このデータベースには、1700年代から今日までのアート作品の1億8千万を数えるデジタル写真とエッチング画像が、美術史家のコメント付きで収められています。

ArtmarketはArtpriceとともに6,300にのぼるオークションハウスからの情報をたえず収集し、主要なプレス、メディアエージェントに向けてアート市場のキー情報を提供しています(出版数7,200)。540万人のユーザー(ログインメンバーとソーシャルメディアユーザー)が、メンバーの投稿する広告へのアクセスを有し、リーダー的なGlobal Standardized Marketplace®を代表するネットワークとして、固定ないしは入札価格でのアート作品の売買を取り扱います(オークションはフランス商法の L 321.3条における第2、3段落の定めによって規定されています)。

ArtmarketはArtpriceを含めて、BPI(国立投資銀行)から「イノベーティブ企業ラベル」国立認定を受け、2018年11月から2回目となる3年間の国立支援を獲得しています。これに力を得て、アート市場におけるグローバルプレイヤーとしてのポジション強化プロジェクトに取り組んでいきます。

Artmarket.comによるArtpriceの2020年と2021年の現代アート市場レポート:https://www.artprice.com/artprice-reports/the-contemporary-art-market-report-2021

Artprice by Artmarket による 2020 年度グローバルアート市場報告 (2021 年度3月発表): https://www.artprice.com/artprice-reports/the-art-market-in-2020

Artmarket と Artprice によるプレスリリースのインデックス:
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ソース: Artmarket.com