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IDFが世界的糖尿病危機への看護師の取り組み支援に財政援助と訓練向上を呼び掛け

International Diabetes Federation
2020-11-14 08:00 1790

*IDFが世界糖尿病デーと看護師と助産師の年に際し無料認定糖尿病教育を提供

ブリュッセル, 2020年11月14日  /PRNewswire/ -- 国際糖尿病連合(International Diabetes Federation、IDF)はこの世界糖尿病デーに当たり、糖尿病患者による自分の健康状態の把握と管理を手助けできるようもっと多くの看護師に対する訓練を呼び掛けている。

世界中で現在、4億6000万人を超える人々が糖尿病を抱えていると推定され、2030年までに5億7800万人に増えると予想されている(https://worlddiabetesday.org/about/facts-figures/ )。この病気は昨年だけで420万人の死亡原因となり、世界の全医療支出の10%に相当する少なくとも7600億ドルの医療費を要した。糖尿病の影響は今年、一部地域でCOVID-19と診断された人々の半分がこの病気の患者である(https://tinyurl.com/y38gpjct )ことから、さらに明確になった。

看護師は糖尿病患者による自己の体調把握・管理の促進と、最も感染しやすい2型糖尿病の危険要因への対応に極めて重要な役割を担う。糖尿病患者は世界中で増え続けており、患者の心臓発作、脳卒中、失明、腎臓病、下肢切断のような人生を一変させる合併症の回避を手助けし、より健康な生活様式の行動を促すもっと多くの訓練された看護師が必要となる。世界保健機関(WHO)は世界で590万人の看護師不足を警告、2030年までに不足を補うのに看護学校卒業者を毎年8%増やす必要があると指摘した(https://www.who.int/hrh/nursing_midwifery/en/ )。

IDFは各国政府に対し、増加する糖尿病患者の世話を手助けするのに必要な対応と十分な看護師の確保、専門能力開発への投資による看護師の役割の最優先を訴えている。

IDF会長のAndrew Boulton教授は看護師不足を論評して「看護師は世界中の医療の要であり、糖尿病に対する世界の闘いで不可欠の役割を担う。残念ながら、行き渡るには全く不足している。未来のコストを節約するために今看護師に投資するのは、医療予算を管理する人々には困難なメッセージだ。医療政策決定者は結果に責任を問われない時まで問題を先送りしすぎる。これは失敗する運命にある今節約して後で支払うという手法だ。その上、現実には今日の政府がすでに前任者らの失敗の付けを支払っている。糖尿病は急速に増えており、行動が必要だ。政府は増える糖尿病患者を支援する十分に訓練された要員を集め、用意させなければならない。看護師は効果的な糖尿病治療の提供に不可欠であり、継続的な糖尿病管理と糖尿病併発症の予防を支援する。看護師が事態を改善させる」と述べた。 

人口の20%近くが糖尿病であるベリーズのJudith Mendez看護学士は公認看護師で、自分も糖尿病患者である。「看護師の役割はベリーズや規模、経済発展が似通った国々では極めて重要だ。糖尿病ケアに利用できるリソースは、糖尿病の認識強化、予防、教育、支援の差し迫った必要に応じるには不十分である。2型糖尿病と診断された人々はほとんど、薬を飲んで食べ物に注意するよう言われるだけだ。危機に対処するのにバンドエイドを使うようなもので、全く役に立たない。看護師はしばしば、単なる医療以上のものを要求される。人々は看護師を信頼し、他の医療専門家を上回ることも多い。われわれは親身に話を聞き、糖尿病患者が必要な支えを見いだせる避難所となる。糖尿病患者の増加は多くの医療機関を限界に追い込んでいる。各国政府は今看護師に投資し、国民の健康教育の向上と圧力緩和に役立てなければならない」と語った。

2020年の世界糖尿病デーに際し、IDFは糖尿病教育者の役割に関するオンライン講座IDF School of Diabetes(https://www.idfdiabeteschool.org/ )への無料アクセスの提供によって、看護師や他の医療関係者の糖尿病ケアの理解向上を促進している。

IDF School of DiabetesはEuropean Accreditation Council for Continuing Medical Education (EACCME)が認証したデジタルプラットフォームで、医療従事者に対する高水準の根拠に基づく糖尿病教育を提供する。学習者は修了時にEACCMEの証明と修了証書を取得する。

2020年世界糖尿病デーはアストラゼネカ、Lilly Diabetes、メルク、Pfizer-MSD Alliance、ノボノルディスク、サノフィが支援している。

編集者注

糖尿病患者支援の事実と数字:

*2019年の成人糖尿病患者は4億6300万人(11人に1人)

*糖尿病患者は2030年までに5億7800万人に増加が予想される

*糖尿病の成人2人に1人は未診断(2億3200万人)。大部分は2型糖尿病

*糖尿病患者の4分の3以上は低・中所得国にいる

*糖尿病患者の3分の2は都市圏に住み、4分の3は生産年齢

*糖尿病患者の5分の1(1億3600万人)は65歳以上

*世界の地域によっては、COVID-19と診断された者の最大50%は糖尿病患者だった

*2019年の糖尿病による死者は420万人

*2019年の医療支出の少なくとも7600億ドルは糖尿病によるもので、世界の全医療支出の10%に相当

▽国際糖尿病連合について

国際糖尿病連合(International Diabetes Federation、IDF)は、160カ国・地域以上の240を超える各国糖尿病協会の統括組織である。増加している糖尿病患者とその危険にさらされている人々の利益を代弁している。同連合は1950年以来、世界の糖尿病コミュニティーをリードしてきた。www.idf.org

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ソース: International Diabetes Federation
キーワード: 教育 ヘルスケア/病院