チューリッヒ
2020年11月10日
/PRNewswire/ -- 血管インターベンション薬剤送達デバイス専門企業Concept Medical Inc.は、SirPAD(末梢動脈疾患におけるシロリムス)臨床試験の患者第1号の登録を発表した。
SirPAD は、鼠径靭帯下に病変があるPAD患者の主要有害四肢事象を研究する初の全集団・無作為化対照臨床試験(RCT)である。
SirPAD は、大腿膝窩動脈または膝下部の末梢動脈疾患患者に対するMagicTouch PTA シロリムスコーティング・バルーンカテーテルの使用が、主要な臨床転帰(計画外の大切断術、標的肢の血管再建術)に関して、非コーティング・バルーンカテーテルより劣っていないかどうかを調べる研究者主導の単一施設・無作為化・非劣性、非盲検臨床試験である。計1200人の患者が無作為に1対1に分けられる(各治療群の患者数は600人)。
主目的は、PAD患者の代表集団(「全集団」)に対して、重症肢虚血を受けた標的肢の計画外の大切断術および標的病変の血管再建術を含む1年間の主要有害四肢事象(MALE)予防のため鼠径部血管形成術に使用する際、シロリムスコーティング・バルーンカテーテル(MagicTouch PTA)が非コーティング・バルーンカテーテルより劣っていないかどうかを評価することである。非劣性の基準が確認された場合、同臨床試験は、事前に定めた階層分析基準に従い、シロリムスコーティング・カテーテル(MagicTouch PTA)が非コーティング・カテーテルより、重要な二次転帰や主要転帰自体で優れているかどうかの試験を実施する。
患者第1号は2020年11月3日、チューリッヒ大学病院で無事登録された。
同臨床試験は、スイスのチューリッヒ大学病院で脈管学診療を担当するNils Kucher医学博士(治験責任医師でもある)が主導している。
Nils Kucher医学博士は、臨床試験開始を大変喜び、次のように語った。
「過去10年間に、薬剤コーティング(主にパクリタキセル・コーティング)デバイスと非コーティング・デバイスの有効性と安全性を比較するいくつかのRCTが行われ、再狭窄率、晩期内腔損失、標的病変の血管再建術の発生率の有意な低下が示されてきた。しかし、これら臨床試験は規模が小さすぎ、主要臨床転帰に関して確固たる結論を導き出せないことが多かった。さらに、研究集団の不均一性が大きく、適格性基準が厳しすぎて、外的妥当性が制限され、メタ分析結果の解釈を困難にしていた。実際、これらの試験では、血管開存性や標的肢の血管再建術などの代替(あるいは、かなり主観的)転帰を主要転帰として採用したが、これらは大切断術や重症肢虚血を受けた緊急血管再建術といった「信頼できる」客観的な臨床評価項目ではないため、対照試験環境で客観的に判断するのは難しいかもしれない。SirPAD試験の目的は、臨床的関連性のある非主観的な「信頼できる」転帰(重症肢虚血を受けた大切断術および標的病変の血管再建術)によって定義されたシロリムスコーティング・バルーンと非コーティング・バルーンの末梢動脈疾患患者に対する有効性を比較することだ」
写真:https://mma.prnasia.com/media2/1329810/enrolment_of_the_first_patient_in_the_sirpad.jpg?p=medium600
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