【済州(韓国)2020年11月9日PR Newswire=共同通信JBN】済州平和研究院(Jeju Peace Institute)が主催する年次国際平和フォーラムが5日、南部リゾート島の済州島で開幕した。フォーラムは、コロナウイルスの世界的感染と地域の安全保障促進の取り組みで多国間協力を強化する方法に重点を置く。
3日間の「Jeju Forum for Peace and Prosperity(平和と繁栄のための済州フォーラム)」は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)危機が国内にもたらした国際協力の差し迫った必要性の中で開催された。世界の幾つかの地域では、保護主義、ナショナリズムや一国主義の出現に加えて米中対立の激化によって国際協力が損なわれている。
「Reinventing Multilateral Cooperation: Pandemic and Humane Security(多国間協力の改革:パンデミックと人間の安全保障)」を主テーマにしたフォーラムは、アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)国連事務総長、その前任者、潘基文(Ban Ki-moon)氏、ビル・クリントン(Bill Clinton)元米大統領、ゴー・チョクトン(Goh Chok Tong)元シンガポール首相ら重要人物が一堂に会して行われた。
6日の開会式で文在寅(Moon Jae-in)韓国大統領はビデオで基調演説を行い、南北朝鮮の平和プロセスの再活性化の必要性を強調しながら、韓国は朝鮮半島の非核化、地域の恒久平和の構築のための取り組みを決して諦めないと述べた。
フォーラムには、進行中の世界的な健康危機、気候変動、サイバーセキュリティーなど国境を越えた課題に加えて、コロナ禍終結後の時代の地域及び国際的な協力を促進する取り組みを議論することを目的とした多様な会議が含まれる。
会議の中には、6日の2つの全体会議があり、その1つはパンデミック渦中での多国間主義の立て直し、もう1つは現在の健康、その他の危機を、世界の連帯を促進する好機へと転換する方法についてだ。
フォーラムにはまた、ソウル駐在の外国大使らを含めた一連の円卓会議が含まれる。それは北東アジアの変化する地政学的なダイナミズムやコロナウイルスの蔓延からの経験と教訓の討議が含まれる。
7日には、専門家会議が、今週の米大統領選の後の米中関係と朝鮮半島を議論する。分化会では専門家もまた北朝鮮の核の難問にどう取り組むかを議論する。
主催者によると、海外の講演者はコロナウイルスによる制約のためビデオリンクを通して参加する。全ての重要な会議は指定された公共オンライン・プラットフォームを通じてライブストリーミングされるよう設定されている。
2001年の設立以降、このフォーラムは、朝鮮半島とそれを超えた地に持続可能な平和と繁栄を促進するための地域の多国間対話プラットフォームへと成長した。