【シンガポール2020年9月2日PR Newswire=共同通信JBN】
*報告書は、環境中のプラスチック廃棄物を除去し循環型経済に貢献する主要な世界的取り組み、投資、コミットメントを概説
Alliance to End Plastic Waste(プラスチック廃棄物を除去するためのアライアンス)は2日、組織が重点を置くビジョンとミッションへの取り組みを詳述する2020 Progress Report(進捗報告書)を発表した。報告書は、アライアンスの4つの戦略的柱である廃棄物の管理とリサイクル・インフラストラクチャー、イノベーション、教育と関与、清掃の全般についてプロジェクト加速へのコミットメントを概説する。アライアンスは東南アジア、インド、アフリカの6カ国・14都市で14のプロジェクトを立ち上げ、その全てがプラスチック廃棄物の課題の最前線にある。報告書はメンバー主導の55件のプロジェクトも取り上げ、これらは環境中のプラスチック廃棄物を除去するソリューションを構築するための4億米ドル規模のプロジェクトである。
Alliance to End Plastic WasteのJacob Duer社長兼最高経営責任者(CEO)は「われわれは早急に行動しなければならない。今日何もしなければ、行動の欠如は、何百万トンものプラスチック廃棄物が海洋に流出し続けることにつながるからだ。アライアンスがわずか18カ月間に遂げた進捗は、今後の長い道の始まりである。しかし、業界、政府、市民社会、開発機関が共に行動すれば、われわれはその道のりを大幅に短縮することができる。問題は解決可能であり、われわれの戦略は、プラスチックのバリューチェーン全体の深い技術知識と資源に裏付けられた包括的なアプローチを適用することだ」と述べた。
Duer氏は「われわれの大望は、5年間で、世界中で危険にさらされた100都市で数百万トンのプラスチック廃棄物の行き先を変え、数百万の人々の生活を改善し、循環型経済に貢献することだ。アライアンスは、プラスチック廃棄物管理ソリューションがスケール化のための資本を解放しペースを加速することにいかに成功し得るかを実証する」と付け加えた。
4つの戦略的柱に関して2020 Progress Reportで概説されたアライアンスとメンバーのプロジェクト・マイルストーンの事例:
*インドネシア・バリ州北西部ジュンブラナ県のProject STOP(海洋プラスチックの防止)は同県で最初の固形廃棄物管理サービスを創設し、これは完全なリサイクルシステムを備え、新規の永続的雇用を創出する。アライアンスとProject STOPは年間2万トンの廃棄物の回収を目標とするシステムを作り出す。これには市民、政府、コミュニティーといったあらゆる社会的レベルでの根本的な変革が含まれる。
*Zero Waste Plastic Cities(プラスチック廃棄物ゼロ都市)-アライアンスとノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス(Mohammed Yunus)教授が共同創設したGrameen Creative Labsとの合同ビジョンで、プラスチック廃棄物の環境への流出に取り組むだけでなく、インドのポンディシェリ、ベトナムのタンアンの両都市の多くの人々の生活を改善する持続可能な社会事業を開発する。
*過去1年間にわたり、End Plastic Waste Innovation Platform with Plug and Play(プラグアンドプレーのプラスチック廃棄物除去イノベーション・プラットフォーム)は、プラスチック・バリューチェーンに影響を与え得るスタートアップを育成してきた。プログラムにはシリコンバレーとパリの1000社を超すスタートアップから応募があり、第3の拠点であるシンガポールでは、今夏にアクセレレータープログラムが開始されると幅広い関心が寄せられた。
*スマートかつ持続可能な資源管理の世界的リーダーでアライアンスの創設メンバーでもあるSuezは、プラスチック廃棄物流出に対処するための同社の技術ノウハウをタイにもたらし、欧州外で同社初となるプラスチックリサイクル工場が現在建設中である。この工場は現地で回収された3万トンのポリエチレンフィルム廃棄物をリサイクル資源に転換する。
*クロスバリューチェーンのコラボレーションの例は以下を含む:
-Milliken、LlyondellbasellおよびBerry Globalは2次的選別システムの研究で協力し、これは紙やさまざまなカテゴリーのプラスチックなど貴重な資源の回収を増加できるよう、資源回収で2次的経路を導入するためのイノベーションである。
-ペプシコ(PepsiCo)、プロクター・アンド・ギャンブル(The Procter & Gamble Company)、CP ChemicalおよびDowはCirculate CapitalのOcean Fundに投資し、中国、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムなどアジアの国々でのプラスチック廃棄物回収のための資金ギャップを埋める。
Alliance to End Plastic Waste会長でプロクター・アンド・ギャンブルの取締役会会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)であるDavid Taylor氏は報告書の中で次のように強調した。「プラスチック廃棄物は迅速な行動と強いリーダーシップが要求される深刻な課題であり、目的を達成する唯一の方法は、集団的行動、イノベーション、パートナーシップによるものだと確信している。アライアンスはユニークなポジションにある。われわれは、バリューチェーンに沿ってさまざまな革新的措置を支援し、個人と公共および民間部門を関与させることにより、消費者による使用済みのプラスチックの循環性と経済的価値を解き放つことができる」
2020 Progress Reportは、アライアンスの2025 Ambitionも発表した。インフラストラクチャー開発、イノベーション、清掃および教育と関与に戦略的重点を置くアライアンスとメンバーは、5年以内に投資可能なモデルとパートナーシップを構築し、以下を実現する。
*複数の都市でプラスチック廃棄物ゼロを実証し、100以上の危険にさらされた都市で、アライアンスのプロジェクトを通じて数百万トンを優に上回るプラスチック廃棄物の行き先を変える。
*廃棄物管理の地元による所有を実現することで、1億人を超す人々の健康な生活を支援する。
*少なくとも5倍またはそれ以上の投資を解き放ち、プラスチック廃棄物を除去し持続可能な都市を構築するための行動とソリューションを加速する。
The Alliance to End Plastic Wasteの2020 Progress Reportは以下からダウンロード可能:http://bit.ly/Alliance_ProgressReportPRN
▽Alliance to End Plastic Wasteについて
Alliance to End Plastic Waste(プラスチック廃棄物を除去するためのアライアンス)は世界中の政府、環境・経済開発NGO、地域社会と提携して、環境のプラスチック廃棄物除去の課題に取り組む国際非営利組織である。プログラムとパートナーシップによって、4つの戦略的エリア-インフラストラクチャー、イノベーション、教育、清掃-のソリューションに集中している。アライアンスの会員は2020年8月現在、プラスチック・バリューチェーンのグローバル企業・組織を代表する約50の企業およびサポーターである。詳細はwww.endplasticwaste.org を参照。
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