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LF Energyがデジタル変電所イニシアチブを開始し、電力グリッドインフラストラクチャーを最新化

LF Energy
2020-06-24 20:15 2540

*Linux Foundationの組織LF EnergyはGE Renewable Energy、シュナイダーエレクトリック、RTEとともにCoMPASを開始し、このイニシアチブの一環として相互運用可能な変電所システムも構築

【サンフランシスコ2020年6月24日PR Newswire=共同通信JBN】

オープンソースプロジェクトを通じて電力グリッドインフラストラクチャーを大幅に向上させることを目指すLinux Foundationの非営利団体LF Energy(LF Energy, )は24日、Digital Substation Automation Systems(DSAS)イニシアチブを開始し、電力グリッドのモジュラー方式、相互運用性、スケーラビリティーを強化して2050年までにカーボンニュートラルになることを目指す世界の取り組みを加速する。

LF Energyは同日、GE Renewable Energy(GE Renewable Energy )、シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric )、RTE、Alliander(Alliander )、さらにエネルギーセクターの有力組織と提携し、DSASの下で最初のプロジェクトCoMPAS(Configuration Modules for Power industry Automation Systems)(CoMPAS )も開始した。

LF Energyのエグゼクティブディレクターであるシュリ・グッドマン博士(Dr. Shuli Goodman )は「グローバル社会として、われわれは歴史の転換点に差し掛かっている。われわれは現在の軌道をそのまま進むのか、現行のプロセスとインフラストラクチャーをくまなく調査し、気候危機期に真正面から対処する現実的で有意義な変更を加えるかの二者択一を迫られている。現行の電力グリッドは、気候危機を終わらせるための最も大きな課題の1つであることはよく知られている。われわれのCoMPASプロジェクトをはじめ将来のDSASプロジェクトによって、LF Energyとメンバーは電力グリッドインフラストラクチャーを変革して、100%の脱炭素化を実現する役割をけん引するできることを誇りに思う。」と語った。

▽Digital Substation(デジタル変電所)

化石ベースの燃料からクリーンエネルギー源への転換によって、再生可能エネルギーや電動車両など、電力供給・需要の変動を引き起こす可変条件が生じた。これによって、電力グリッドオペレーターは現在、グリッドが安定し、電力供給・需要を最適化することを保証するという、より大きな課題に直面している。

LF EnergyのDSASイニシアチブは、オープンソーステクノロジーを通じて変電所を最適化することによって、これらの課題を緩和することを目指す。これらの変電所はグリッドの交差路を形成し、グリッドユーザーとグリッド電圧レベルを接続する。最新のオープンソーステクノロジーを展開することで、デジタル変電所は、拡大されたダイナミックな保護設定、より良いデータ管理能力、さらに高い適応オートメーション機能を通じて電力供給・需要の変化に、より効果的に適応することができる。

さらに、より効率的な将来の電力グリッドは、分散方式の物理インフラストラクチャーアセット、ネットワークないしはコントロール、アプリケーション、アナリティクスなど、電力グリッドのエッジでより多くのソリューションをますます統合する。現行の電力グリッドを変革することは、気候危機を緩和する大きな機会の1つを示すものである。

GE Renewable Energyのソリューション製品マネージャーであるフィリッペ・ブルン氏は「Digital Substationは成長しており、エネルギー分野の多数のリーダーが協力してこのようなテクノロジーを加速するソフトウエアを開発するのは今回が初めてである。その他の業界は、従来および新規の主要関係者とコラボレーションして業界全体の問題向けのオープンソースソリューションを開発することで、イノベーション、相互運用性、導入、成功を加速することを示してきた。LF Energyのサポートによって、GEのGrid AutomationはDSASイニシアチブやCoMPASなどのオープンソースプロジェクトでコラボレーションして、未来の電力グリッドの構築を加速することにコミットしている」と語った。

▽CoMPAS

CoMPASは、LF EnergyのDSASイニシアチブにおける多数のレバレッジドコラボレーション・プロジェクトの最初である。大半のオープンソースプロジェクトは既存のテクノロジーを使用して計画されているが、組織が協力してエネルギーシステム向けのオープンソースソリューションを最初から最後まで構築するのは、電力業界では今回が初めてである。CoMPASは特に、標準化された広範囲に適用可能なソフトウエアコンポーネントを構築し、保護・オートメーション・制御(PAC)システムを最適化することを目指す。なぜならば、最新のPACテクノロジーの展開は変電所を最新化する極めて重要な第1歩であるからだ。

フランスの送電系統運用企業RTEの研究開発プログラムディレクター兼オープンソース・プログラム・オフィサーであるルシアン・バレア氏(Lucian Balea )は「LF Energy傘下のさまざまなベンダーおよびさまざまなエンドユーザーのコラボレーションによって、われわれはCoMPASプロジェクトの戦略的ロードマップを素早く策定することができた。CoMPASコミュニティーとのコラボレーションでオープンソースコードの開発に着手し、当社のグリッドインフラストラクチャーの最新化を加速する高品質のソフトウエアを提供できることを大変うれしく思う」と語った。

業界全体にわたる変電所最新化を達成するための障害は、多様なベンダーのPACコンポーネント間の相互運用性の欠如である。標準化を確保し、幅広い導入を奨励するため、CoMPASのソフトウエアコンポーネントは、ベンダーないしはエンドユーザーに関係なく変電所のPAC機能統合のフレームワークを提供するオープンで国際的な規格のIEC 61850に従って開発される。IEC 61850は準拠するには複雑であり、独立系企業がIEC 61850を順守してテクノロジーを開発することを踏みとどまらせる可能性がある。CoMPASは、PACコンポーネント・ベンダー向けに標準化されたオープンソースソフトウエア・ビルディングブロックを提供し、相互運用可能なデジタル変電所ソリューションを開発することを目指す。

シュナイダーエレクトリックのIEC 61850システムインターフェース専門家であるカミール・ブロッホ氏(Camille Bloch )は「IEC 61850は世界中で広く使用されているが、この規格実装の新しい課題は、こんどはユーザーの仕様とインジニアリングツール間の相互運用性と再利用性の欠如を含むものになる。LF Energyとそのメンバーと協力し、企業がより安全でより信頼ができ、かつ革新的なPACを実装するとともに変電所を最適化できるオープンソースで、ベンダーを限定しないソフトウエアコンポーネントを確立できることを大変うれしく思う」と語った。

2020年7月8日に開催されるLF Energyの無料Technical Architecture Workshopに参加し、CoMPASをはじめとするLF Energyのプロジェクトの詳細を理解していただきたい。また、より詳しい情報および登録はウェブサイトhttps://events.linuxfoundation.org/lf-energy-tech-architecture-workshop/ を参照。

さらに、LF Energyメンバーになるための情報はウェブサイトhttps://www.lfenergy.org/about/membership/ を参照。

▽LF Energyについて

初のイニシアチブとして、LF Energyは無料プロジェクトのオープンフレームワーク、レファレンスアーキテクチャー、サポートエコシステムを通して気候変動を解決する21世紀の行動計画を提供する。メンバーには、RTEに加え、Alliander、Energinet、TenneT、Elering、IBM、NREL、Recurve、スタンフォード大学、OSISoft、Unicorn、ウインドリバー、Cloud Bees、アラン・チューリング研究所(Alan Turing Institute)、Pecan Streetなどが含まれる。詳細はウェブサイトhttps://www.lfenergy.org を参照。

▽メディア問い合わせ先
Katy Hoeper, PR Manager
Walker Sands for LF Energy 
lfenergypr@walkersands.com

Logo - https://mma.prnasia.com/media2/1195332/LF_Energy_Logo.jpg?p=medium600

ソース: LF Energy
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