【上海、蘇州(中国)2019年4月24日PR Newswire=共同通信JBN】
*細胞遺伝子治療薬の効果的、低コスト、高速の製造法を実現
免疫細胞遺伝子治療薬のGracell Biotechnologies, Co., Ltd.(「Gracell」)はキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)治療薬の製造時間を2週間から1日に短縮する革命的なプラットフォームFasT CAR-Tを開発したと発表した。従来のCAR-T治療薬に比べ、FasT CAR-Tは製造費用を数分の1に引き下げ、生体外と生体内の両方でB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)と非ホジキンリンパ腫(NHL)により高い効果を示した。
CD19-F-CAR-Tの初のヒト臨床試験は続行中で、初期的な臨床結果では、この治療薬は安全で、B-ALL治療で従来の製造法によるCAR-T薬(C-CAR-T)より著しく高い効果(20-40倍)を示したとGracellは述べた。Gracellは2019年4月16、17日に開催されたGlobal CAR-T Cell Therapy Development Shanghai Forum(国際CAR-T細胞療法開発上海フォーラム)での発表で、CD19-F-CAR-Tのデータを公表した。
FasT CAR-Tは製造に1日しかかからない(規制要件による放出試験にさらに7日かかる)が、C-CAR-Tは製造に約2週間(プラス放出試験の7日)かかる。このため、FasT CAR-Tはvein-to-vein timeを平均12日短縮し、このことは病状が急速に進行する患者にとって極めて重要である。同社によると、さらに重要なのは、CD19-F-CAR-Tがより若く、消耗度が低い個体ですぐれた増殖力を示したことである。
Gracellの創業者兼会長兼最高経営責任者(CEO)のウィリアム・ウェイ・カオ博士は「CAR-T製品の製造時間、高コスト、再発性、固形腫瘍への効果のなさは、CAR-T業界が直面する大きな課題だ。Gracellの使命は必要性の大きい効果が高く低コストのCAR-Tがん治療薬の開発である。患者、その家族、臨床科学者の支援がなければ、われわれは非常に有望なFasT CAR-T技術を前進させられないだろう」と語った。
Gracellは固形腫瘍治療用のDual-CAR-T、Off-the-shelf CAR-T、Enhanced-CAR-Tの各製品を含む効果の高い低コストの一連のCAR-T製品を開発しており、そのうち2種は年末までに臨床試験用医薬品(IND)申請の段階になるだろう。来年にはさらに3製品のIND申請を計画している。
GracellはかつてNasdaq上場細胞療法企業の共同創業者兼CEOだったカオ博士が率いて2017年に創業した。今日までに同社は、Temasekを中心にLilly Asia Ventures、Kington Capital、King Star Capital、Chengdu Miaojiも参加したシリーズBと6 Dimensionsが率いるシリーズAを合わせて1億米ドル近くの資金を調達した。
▽Gracellについて
2017年創業のGracelll Biotechnologies Co., Ltd.(「Gracell」)は中国の蘇州に本社があり、上海と香港にも拠点がある。Gracellは高い製造コスト、長時間の製造過程、在庫品の不足、短期間の治療効果持続など、細胞遺伝子療法業界の大きな課題の解決に取り組んでいる。Gracellの使命は最高クラスで手ごろな価格の細胞医薬品をがん患者に届けることである。
ソース: Gracell Biotechnologies, Co., Ltd