omniture

SKイノベーション、FCW量産前倒し

SK Innovation
2019-03-01 10:31 2535

【ソウル(韓国)2019年3月1日PR Newswire】

  • 透明PIフィルムと差別化されたハードコーティング、機能性コーティングまで開発完了、トータルソリューション提供
  • 2019年3月末、実証プラントの試運転完了…2019年下半期、商用稼働開始
  • CES2019で初公開…MWC2019で折り畳みスマートフォンの先陣争い

SKイノベーションがフレキシブルディスプレイの中核素材であるFCW(Flexible Cover Window)の量産を2019年下半期に前倒しする。FCWはSKイノベーションのフレキシブルディスプレイ向けフレキシブル基板のブランド名だ。SKイノベーションは量産を前倒しするため、3月末まで実証プラント(Demo Plant)の試運転を終え、本格的な量産体制に入る。

FCWは従来の透明ポリイミドフィルム(PI;Polyimide film)に特殊ハードコーティング(Hard-coating)技術と汚れ防止のための機能性コーティング技術を加えた素材だ。曲げやすく(Bending)、強度、耐スクラッチ性(Anti-scratch)に優れたことから従来の製品と差別化される。

SKイノベーションは最近世界中でスマートフォン、ノートパソコン、タブレットなどに搭載されているフレキシブルディプレイの市場に参入するため、2006年からPI技術をもとにFCWの開発を始めた。現在フレキシブルディスプレイ向けの製品の開発を完了、商用生産を目前に控えている。

世界最大の携帯関連見本市「MWC2019」で世界各国のスマートフォンメーカーが相次いで折り畳みスマートフォンの量産計画を発表したことで市場の拡大が見通され、フレキシブルディスプレイの素材への関心も高まっている。米国の市場調査会社ストラテジー・アナリティクス(Strategy Analytics)によると、世界の折り畳みスマートフォンの販売台数は2019年320万台から2022年5010万台に伸び、年平均成長率250%で推移すると予測される。

透明PIフィルム市場もともに成長する見通しだ。現在透明PIフィルムはSKイノベーションをはじめ韓国、日本を中心とした少数のメーカーが製品の量産を目指し市場に参入している。

SKイノベーションの関係者は「透明PIフィルムの製造だけではなく、ハードコーティングや機能性コーティングまでトータルソリューション(Total Solution)で提供できることがSKイノベーションの特長」とし、「世界シェア第2位を誇るリチウムイオン電池のセパレーター(LiBS;Lithium-ion Battery Separator)などで長年間蓄積してきた素材開発のノウハウをもとに差別化された競争力を確保した」と説明した。

SKイノベーションは3月中実証プラントを完工し、FCW製品の実証を行うことでディスプレイメーカーによる折り畳みディスプレイの開発に参加する計画だ。昨年第2四半期(4~6月)には約400億ウォン(約40億円)を投じ、韓国の忠清北道曽坪群にあるLiBS工場の敷地に2019年下半期の商用稼働を目標にFCW工場の建設を始めた。市場拡大の見通しを踏まえ第2工場の建設も検討している。

SKイノベーションは1月に開かれた世界最大の家電見本市「CES2019」でFCWを初公開し、出展者や来場者から注目を浴びた。今後、様々な展示会に出展し製品の実物を披露する計画だ。

26日、SKイノベーションのノ・ヂェソク素材事業代表はMWCの会場を訪れ、サムスン、華為(ファーウェイ)などの折り畳みスマートフォンを見て回った後「ハードコーティングなどFCW分野で確保した競争力をもって業界に先駆けて折り畳みスマートフォンの市場拡大に対応する」と述べた。

一方、SKイノベーションは素材事業を子会社 物的新設分割を行い、専門性を高めるとともに国際競争力を確保していく方針だ。3月開催される株主総会で素材事業の分割を決議し、4月1日を分割期日に分割の手続きを進める予定だ。

(日本語リリース:クライアント提供)

ソース: SK Innovation