再生スマホ市場は2017年にもっとも成長したセグメントとなった。
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【ソウル(韓国)、東京2018年3月20日PR Newswire】グローバルリサーチ企業、Counterpoint 社の再生(訳注: refurbished、メーカーが回収・修理し新品同様にして出荷すること)スマホ市場に関する最新の調査によれば、全世界の再生スマホ市場は前年比13%成長し、ほぼ1.4億台に達した。世界の新品スマホ市場がわずか3%しか成長しなかったのとは対照的である。再生され「第二の人生」を歩むスマホの方が足取りが速い。
再生スマホとは、中古のスマホを回収し、改装あるいは修理して、再び市場に送り出すスマホである。一度購入されたスマホが、中古スマホとして再販されるのは、全体の25%にすぎない。再生スマホとなるのはその一部である。この結果、再生の手間の度合いが異なるさまざまなグレードのスマホが存在しており、供給できる数量、機種の人気、オプション(色・メモリ容量など)に応じて様々な値付けがなされている。
リサーチ・ディレクターのTom Kang氏はこの重要なトレンドについて、以下のように述べた。
「13%成長によって、いまや再生スマホは世界のスマホ市場全体の1割に迫ろうとしている。新品スマホ市場が2017年に伸びなかったのには、この再生スマホの成長が影響しているだろう。端末の技術革新スピードが落ちてきたので、かつてのフラグシップ機種に、最新の中級機種が二年ほどで追いつき、デザインや機能が同等になる。そのため、ローエンドからミドルの新品スマホ市場は、再生されたハイエンド機種と、市場を奪い合う結果になっている。そうした再生機としてはアップルのiPhoneが多く、一部サムソンのGalaxyも出回っている。」
アップルとサムソンの存在感は、再生機市場においては、新品市場以上に顕著である。この2ブランド合わせて再生機市場のほぼ3/4を占めており、特にアップルの比率が高い。売り上げベースで比較すると存在感はさらに増し、このスマホの巨人2社合わせて再生機市場の売り上げ比率で80%を超える。
リサーチ・ディレクターのPeter Richardson氏はこの事実について「2017年に最も速く成長した市場は、インドでもほかの新興国でもなく、再生機市場であったというのは、驚きである。再生機の影響で、2018年の新品市場はさらに減速すると思われる。」と述べた。
Richardson氏は以下のようにコメントを加えた。
「再生機台数が最大を記録した地域には、米国や欧州も含まれる。しかし、再生機市場が最も速く成長しているのはアフリカ・東南アジア・インドである。いずれの地域においても、主要なキャリア(VerizonやVodafoneなど)、OEMベンダー(Appleなど)、それに製品のライフサイクル全体でのサービスを提供する大手量販店(Brightstarなど)が再生機を扱っている。この業界では将来の再販価格をデータ分析によって予測しているので、消費者は持っているスマホが何時の時点でいくらで売れるかの保証を得ているに等しい。これによって、消費者は最新のフラグシップ機種のスマホが高額でも買うことができたり、少なくともスマホの買い替え時に下取りによって機種変更のコストを減らしたりすることができる。」
Richardson氏はさらに以下のように述べた。
「この市場は、いろいろなステークホルダーにとって、携帯機器の寿命までの価値を最大化させることができる、急成長市場である。多くの産業分野で中古の利益率は新品を上回る。また、貴重な資源を最大限活用するという点でも再生は有効であり、多くのプレイヤーは再生機を『グリーンな』製品とみている。もちろんこれ自体も正しいし、さらに昨今は多くの商品カテゴリで消費者がグリーン指向であることにもマッチする。こうした状況を考えれば、この流れはさらに加速すると予想される。」
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Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んでいる。
(日本語リリース:クライアント提供)