【上海(中国)2017年2月3日PR Newswire=共同通信JBN】中欧国際工商学院(China Europe International Business School、CEIBS)は中国と中東欧(CEE)諸国の継続的なコラボレーションが重要性を高めつつあることを反映し、CEE地域のビジネススクール5校との間で合意書にこのほど調印した。今回のプロジェクトを監督するのは新たに発足したEconomic Research Institute of Central and Eastern Europe(ERICER、中東欧経済研究所)である。ERICERはCEIBSとSino-CEE Fundの合同イニシアチブとして、シンクタンクとして評価の高い CEIBS Lujiazui Institute of International Finance(CLIIF)の傘下に入ることになった。ERICERは国家レベルのイニシアチブと連動しており、同イニシアチブの元では2016年、China-Central Eastern Europe Fundが創建され、Sino-CEE Financial Holdings Ltdによって運営されている。
CEIBSと5校の間のコラボレーションでは研究および教育活動に注力されることになっている。今回の合意の結果、CEIBSは以下のビジネススクールとコラボレーションを行う。
*ブダペスト・コルビヌス大学コルビヌス・ビジネス・スクール(CBS)(ハンガリー)
*BMI Baltic Management Institute(リトアニア)
*コズミンスキー大学(ポーランド)
*リュブリャナ大学経済学部(FELU)(スロベニア)
*プラハ経済大学経営学部(FBA)(チェコ)
1月末、CBSとFELUのゾルタイン・パプリカ・ジータ、メトカ・テカバク学長が上海を訪れ、合意書に調印するとともに、相互理解を深める基礎を固めるために開かれた半日のセミナーに出席した。セミナーではCLIIFエグゼクティブ・デピュティ・ディレクターで中国人民銀行のカウンセラーを務めるシェン・ソンチェン博士が中国の経済情勢の現状および展望についてのブリーフィングを行い、その中で、中国の改革・開放、新常態、最新経済データ、2017年のホットなテーマなどを広く展望した。
同じく同セミナーにおいて、CEIBS 副理事長で共同学長でもあるジャン・ウェイジョン教授が西欧に比べ、中東欧と中国との間の過去15年の情報交換は限定的なものだったことに注意を喚起した。同氏は今こそそれを変える時期だとして「今こそわれわれは情報の共有、協力、深い相互理解を通じて経済、大学、政府、投資家、および起業家の協力を図るべきだ。今回のコラボレーションは今後、関係を構築していく上での非常に良い枠組みになると思う」と述べた。
ジータ学長はCBSが中国のパートナーと研究を中心としてコラボレーションを行うのは初めてであり、CEIBSとの合意は「非常に重要」だと述べた。CEIBSは上海市政府によって中国の角度から見た経営に焦点を当てた「Shanghai MBA Case Development and Sharing Platform」の開発をリードする委託を受けているが、CBSも研究活動をその強みにしている。ジータ学長は両校が海外直接投資(FDI)、観光事業、経営慣行の東西比較、意思決定、その他広い分野でのコラボレーションを行うことを期待しているとした。同学長はまた、CEIBSとCBSの間のコラボレーションはハンガリーの国家戦略にも沿っているとして「これは完全にハンガリー政府のイニシアチブと連動するものだ。現首相は東洋に門戸を開放する計画を持っている。ハンガリー外交は東洋とハンガリーという東国家の間で文化、経済、ビジネスの非常に良好な関係を築くことを目指している」と述べた。
それに続けて、テカバクFELU学長は同校とCEIBS との間のコラボレーションは中国の重要政策である「一帯一路(OBOR)」プロジェクトの強化につながると述べた。中東欧地域は今や中国と主要中東欧諸国が「16プラス1」と称されるように「一帯一路」の重要な一部になっている。テカバク学長は「ビジネススクールの役割は思考パターン、スキル、経営ノウハウを鍛え、学究的な厳密さだけでなくビジネス面での妥当性も考えて研究を行い、政策当局に対するサポートを提供することも必要である」と述べている。さらに同学長は「中国とCEEの間のビジネスは中国とEUの10%にしかならない。したがって、われわれの間にはまだ多くのコラボレーションの余地がある。経済すべての分野で、成長の可能性がある。文化的に、われわれはステレオタイプを排除する上で、違いを埋める努力をすべきだ。中国の本当の姿をわが国の人々に伝える必要がある」と述べた。同僚のCBS学長同様、テカバク学長もCEIBSと協力して海外直接投資や観光事業の分野におけるコラボレーションを期待している。同学長はコラボレーション可能な研究分野として物流・輸送、健康旅行、イベント管理、プロジェクト管理、グローバル・バリューチェーンその他を挙げた。
CEIBSのビジネススクール5校とのコラボレーションはERICERが監督する主要プロジェクトとして最初のものになる。ERICERはCEIBSのファイナンス、国際経済、貿易に関する専門知識やリソースを利用し、中東欧の経済、政治、歴史、文化を継続的に研究し、それをもって中国と中東欧との協力およびコミュニケーションのための知的サポートや政策提言を得ることを狙いとしている。ERICERは1月23日、シンクタンクCLIIFで創設され、その時に開かれた式典には70人を越す中国内外の政治、外交、大学、およびビジネス分野の代表が列席した。参列者の中には以前、中国大使としてルーマニアおよびチェコ共和国に駐在し、現在は中国外交部の中国・中東欧協力部門で特別代表を務めるファー・ユージェン氏、中国商務部のEU担当部門の長であるユー・ユアンタン氏、CEFC China Energy Company Limited会長のチェン・チューツー氏などがいた。
前中国工商銀行(ICBC)会長で現在、CLIIF ディレクターで、China-Central Eastern Europe Financial Holdings Ltd(Sino-CEE fund)会長を務めるジアン・ジアンチン氏がERICERの取締役会会長に選任され、CEIBSの学長教授であるリ・ミンジュン氏が副会長に選任された。取締役会は以下の各氏を含む。上海市人民政府のカウンセラーで上海国際問題研究院の名誉学長を兼任するヤン・ジエミエン氏、CEFC China Energy Company Limited会長チェン・チューツー氏、Tang West Market Group会長Lv・ジャンジョン氏、CLIIFエグゼクティブ・デピュティ・ディレクター兼中国人民銀行カウンセラー、シェン・ソンチェン氏、Sino-CEE fund欧州担当社長チェン・ジン氏。
▽CEIBSについて
中欧国際工商学院(CEIBS、www.ceibs.edu )は「中国深度、全球広度(China Depth, Global Breadth)」というユニークなモットーの元、責任ある人材を育成するアジアにおける指導的ビジネススクールとしての立場を誇る。CEIBSのビジョンは東と西の教育、研究、商習慣をつなぎ、ハイ・インパクトの知識創造と普及を通して中国の社会および経済発展を促進することによって世界で最も尊敬されるビジネススクールになることである。同校は欧州委員会と中国政府の合弁事業としての起源を持ち、評価の高い中国に関する専門性を併せ持つ真に世界クラスのビジネス経営教育を提供するというユニークな位置を占めるようになった。22年間の驚異的な成長を遂げたCEIBSは1万9000人を超える卒業生のネットワークを持ち、しかもその多くはトップレベルの意思決定者になっている。
CEIBSは上海、北京、チューリッヒにキャンパスを持ち、深センとガーナ・アクラでも活動を行っている。
ソース:CEIBS