ウランバートル, モンゴル, 2024年3月8日 /PRNewswire/ -- モンゴルは7日、初の人工衛星打ち上げにより、グローバルな宇宙産業に参入する最も新しい国となり、急成長中の同国ハイテク部門にイノベーションと投資の新時代を切り開きました。
SpaceXのファルコン9ロケットに搭載された2基の低軌道超小型衛星は2024年3月4日、カリフォルニア州にあるバンデンバーグ宇宙軍基地の同社発射場から宇宙への打ち上げに成功しました。
「Ondosat-Owl-1」「Ondosat-Owl-2」と名付けられたキューブサット衛星は、モンゴル企業Ondo Spaceによって製造され、日本の九州工業大学で行われた厳しい宇宙環境試験を成功裏に終了していました。
モンゴル政府は、国内宇宙部門の継続的成長を支援するため、「宇宙サンドボックス」を設立することも発表しました。この新たな包括的枠組みは、新たに強化されたモンゴルの接続性と競争力のある人材プールを利用しつつ、モンゴルで試験や研究開発を行う企業に規制及び政策上の支援を提供します。
2基の衛星ネットワークと宇宙サンドボックスは、宇宙・技術分野のグローバル企業にとって、モンゴルを価値の高い投資・研究先として位置づけることになります。
モンゴルのL・オユーンエルデネ(L. Oyun-Erdene)首相は、次のようにコメントしました。
「モンゴルは1981年に宇宙に人を送り出すという歴史的偉業を成し遂げ、今日の記念すべき日の基礎を築き、国内宇宙開発の急速な進歩を見せつけました。今回の節目は、活気ある国内宇宙産業の育成に向けた私たちの旅の始まりに過ぎません」
「入念に策定された政策枠組みにより、モンゴルは世界をリードする宇宙技術のイノベーション・研究センターとなることを目指しています」
モンゴルのニャムオソル・オチラル(Nyam-Osor Uchral)デジタル開発・通信相は、次のようにコメントしました。
「モンゴルは、このダイナミックで急速に拡大している分野の企業にとって計り知れない可能性を秘めています。最先端技術のビジネス環境の円滑化を目的とした包括的な法的枠組みの中に規制の「サンドボックス」を導入することで、政府は宇宙経済、人工知能、iOT、その他の新興技術などの主要領域で、継続的な成長とイノベーションを積極的に促せるようになります」
「モンゴルは、宇宙経済の主要な利害関係者との友好的関係を生かし、人材プールを育成してグローバル環境での地位の強化も目指しています」
Ondo SpaceのAnar Chinbaatar創業者兼社長は、次のようにコメントしました。
「モンゴル初の人工衛星を軌道に打ち上げ、わが国にとって歴史的瞬間の一翼を担えたことをうれしく思います。今回の成果は、わがチームの努力と献身、そして当社の宇宙技術能力向上に際してのモンゴル政府の支援の賜物です」
モンゴル政府は現在、フランス企業Thales Alenia Spaceが製造中のモンゴル初の高軌道国家衛星打ち上げの選択肢を検討するため、SpaceXとの協議も行っており、これは国内宇宙経済開発に向けたモンゴル政府の野心的かつ広範な計画の最新の節目です。
モンゴル全土でのデジタルトランスフォーメーションの実現は、政府の「ビジョン2050」と「新復興政策」の主要な柱の1つです。政府は、平和目的の宇宙関連協力の機会を探るため、G7各国とのパートナーシップ強化も継続しています。