日本の働き手は福利厚生に不満
東京, 2023年11月13日 /PRNewswire/ -- グローバル人材紹介会社Morgan McKinleyの調査により、2023年の採用市場は競争が「激しい」「非常に激しい」と感じている企業が90%に上ることがわかりました。2024年の採用については、「適切なスキルを持った候補者の不足」が最大のボトルネックとなると懸念する企業が最も多く(42%)で、二位の「ヘッドカウントの承認」(15%)を大きく引き離しました。
この調査はMorgan McKinleyが2024年版の年収ガイドの編集にあたって日本で事業を展開する日系・外資系企業を対象に実施したもので、回答企業の67%が今後6か月以内に採用を予定していることも明らかになっています。
同時に行った働き手を対象とした調査では、日本の回答者の3人に一人(34%)が今後6か月以内に転職活動をしたいと答えています。現在の勤務先の福利厚生に「とても不満」「不満」「どちらともいえない」と感じている人が58%と、福利厚生に満足していない働き手が多いこともわかりました。働き手が求める福利厚生の上位5位は(1)年金(法定以上のもの)、(2)ボーナス、(3)従業員ストックオプション、(4)在宅勤務制度、(5)フレックスタイム制、でした。
転職において重視する項目は「給与」(44%)が最も高く、「仕事内容、やりがい」(25%)が続きました。また、回答者の46%が2024年に基本給が上がると見込んでいます。一方、2024年に一部職種の中途採用でオファーする給与を引き上げる予定だと回答した企業は55%でした。
Morgan McKinley Japan マネージングディレクター、カイダツィス・ライオネルのコメント:
「2023年の日本の人材市場は他国・地域ほどではないものの、厳しい状況が続きました。円安により輸出が増え、インバウンド観光が復活すると一部業界で採用が活発化し、市場のひっ迫感が一層が高まりました。
「ヘッドカウントを削減した企業は限られた採用枠を有効に使うために採用のハードルを上げており、こうした事情も人材獲得競争に拍車をかけています。優秀な人材にオファーが集中し、選考プロセスや承認にかかる時間が長い企業は欲しい人材を逃がしています。
「日本政府は様々な賃上げ支援を行っていますが、その効果は限定的です。インフレと円安により消費者の購買力が低下している今、給与水準の問題はかつてないほど深刻です。
2024年に優秀な人材の定着・採用を目指す企業は報酬体系を見直し、G7各国と同水準に引き上げる努力をすべきでしょう」
Morgan McKinleyでは中途採用や転職活動の参考情報として、幅広い職種について日本の最新の給与データを掲載した年収ガイド(2024年版)を公開しています。
編集にあたり、2024年の採用計画や転職意欲、給与の期待値などについて調査を行い、650社以上、3400人以上の働き手から回答を得ました。
Morgan McKinley Japanの2024年版年収ガイドはこちら:
https://www.morganmckinley.com/jp-ja/salary-guide
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Morgan McKinleyについて
Morgan McKinleyは企業や働き手のあらゆるニーズに応えるグローバル総合人材サービス会社です。世界10か国・地域に19拠点で約1000人の従業員が働いています。Morgan McKinley人材紹介・人材派遣部門は10の分野・領域における正社員・契約社員の人材紹介及び人材派遣を、Morgan McKinleyエグゼクティブ・サーチ部門は経営幹部などのヘッドハンティングを、そしてMorgan McKinleyタレント・ソリューション部門はRPO・採用代行、MSP(派遣管理)、大量採用などのアウトソーシングサービスを提供しています。
Morgan McKinleyは、より人間らしいプロフェッショナル・サービスを目指す Org という組織の一部です。Orgは今日の企業が抱える問題を解決し、専門的なリソースを提供し、優れた成果を出すことを目指しています。