【広州(中国)2023年11月8日PRNewswire=共同通信JBN】国際金融フォーラム(IFF)の世界金融開発報告は、金融政策の引き締め、ウクライナ戦争、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)大流行の長引く影響が引き続き世界の成長に影響を及ぼし、世界経済は2023年の成長率が3.1%に減速すると予測しました。
28日のIFF2023年年次総会中に公表された報告書によると、中国の国内総生産(GDP)成長率は2023年に5.2%で、同国は一連の景気刺激策を開始しましたが、2024年は5%に減速すると予想されています。
報告書は世界経済が2024年も低迷して世界のGDP成長率は3.1%、今年の世界の消費者物価上昇率は2022年の9.2%から7%に低下し、インフレ率は2024年にさらに5.8%に低下すると予想しています。
米国経済は2023年に2%成長し、欧州連合(EU)のGDPは今年0.8%、2023年は1.5%の成長率が予想されています。
今後を展望すると、世界経済は依然として強い逆風に直面します。ウクライナ戦争を含む地政学的問題が世界のエネルギー市場と食料市場をさらに揺るがしそうで、多くの国のコアインフレ率は依然として各中央銀行の目標を大幅に上回ります。インフレ抑制を目指す金融政策の引き締めは、需要をさらに落ち込ませる可能性があります。地政学的緊張はさらに経済の減速と悪性インフレを引き起こすかもしれません。今年の中国の経済成長の勢いの不確実性は、世界の成長にマイナスの影響を与えそうです。
報告書は、世界金融の安定を犠牲にすることなく金融政策を引き締め、脆弱な人々を保護しながら財政状況を強化し、構造改革を加速し、国際協力を深化させ、多国間主義を促進するよう提言しています。
報告書はまた、米国の地方銀行危機、米国の債務上限をめぐる対立、通貨パフォーマンスに対する政策金利の影響、中国の地方政府と企業の債務など、世界の金融市場についても考察を行いました。報告書によると、中国の金融システムの脆弱性は組織的なリスクにまでは拡大しそうにありません。
報告書は世界と中国のグリーンボンド市場、炭素市場、世界のグリーン金融政策についても分析をしています。IFFは国際社会に対し、気候危機と戦うために団結するよう呼び掛けています。
報告書は、国際的なデジタル金融、特にビッグデータ、ブロックチェーン、人工知能などの技術の応用に関する洞察も提供します。
IFF年次総会中に毎年公表されるIFF世界金融開発報告は、中国と世界の経済および金融市場の見通しを提供します。