ウィーン(オーストリア), 2023年6月22日 /PRNewswire/ -- ウィーンで開催された第2回石油輸出国機構(OPEC)国際開発基金(OPEC基金)の開発フォーラム(Development Forum)は、資金調達の可能性、食糧安全保障、気候変動といった世界的な課題に対応するため集まった開発パートナーによる着実な成果と資金調達へ向けたコミットメントを出して閉幕しました。
OPEC基金のAbdulhamid Alkhalifa事務局長は、次のように述べています。「2年目を迎えたOPEC基金の開発フォーラムは、パートナーとの協力関係を強化し、断固たる行動を起こすためのプラットフォームを再び提供しました。私たちは野心的であるだけでなく、効果も実証しています。引き続き、差し迫った地球規模の問題に取り組み、持続可能な開発の支援に資源を拡大することを誓います」。
開発フォーラムでの調印と発表は以下のように行われました。
· ボツワナの零細・中小企業への財政支援を拡大するため、OPEC基金はアクセス・バンク・ボツワナと2千万米ドルの資金調達契約に調印しました。少なくとも資金の3割は、特に女性が経営する中小企業に向けられ、7割は地元企業の資金調達を促進するための融資に活用されます。
· OPEC基金は、 国際再生可能エネルギー機関(IRENA) と、再生可能エネルギー投資への資金動員を目指す世界的な取り組みであるEnergy Transition Accelerator Financing(ETAF)プラットフォームに参加することで合意しました。同基金は、パートナー国のプロジェクト支援を目的として、2030年までに最大2億5千万米ドルのソブリンおよびノンソブリン融資で同プラットフォームの支援を行うとしています。
· OPEC基金および国連世界食糧計画(WFP)は、世界の食糧安全保障を強化し、気候レジリエンスの高い食糧体制構築に向けた共同の取り組みを強化する協力合意に署名しました。この協力は食料体制全体に対する気候リスクへの適応策を規模拡大し、気候にスマートかつ革新的な農業ソリューションの促進、および持続可能な開発、SDGsの目標2「飢餓をゼロに」に向けた進展の加速をねらいとしています。
· OPEC基金とアジア開発銀行は、SDGsに向けたタイの新たな経済モデルを支援する共同融資契約に調印しました。OPEC基金による50万米ドルの技術支援助成金は、投資機会の特定および主要部門の成長促進支援を通じて、同国のバイオ循環型グリーン経済の強化を支援します。
· OPEC基金は、同機構のプロジェクトの影響およびその取り組み結果についてのレビューとして、初となる開発効果報告書および48のプロジェクトに16億米ドルを新たに拠出した2022年実績を示す年次報告書を発表しました。
開発フォーラムは、グローバルな開発課題に取り組むために「レジリエンスと公平性の促進」という包括的なテーマを掲げ、OPEC基金加盟国およびパートナー国の政府首脳、閣僚、アラブ調整グループ機関の責任者、国際開発金融機関(MDBs)および国際機関の高官、民間セクターの代表者が一堂に会して行うものです。このイベントでは、「変革的な開発モデルに向けて」、「拡張性のある解決策に対する起爆剤としての地域協力」、「人間と地球重視の政策と協業の実施」といったテーマのパネルディスカッションなどが行われました。また、気候変動と食糧安全保障に関するスポットライトセッションも実施され、重点分野における課題と機会について理解を深め、革新的な解決策と協調的行動の必要性が強調されました。
OPEC基金について
OPEC国際開発基金(OPEC基金)は、加盟国から非加盟国への資金供給を専門とする世界的な唯一の開発機関です。同基金は、発展途上国パートナーや国際開発コミュニティと協力し、世界の低・中所得国の経済成長と社会的発展を促進しています。OPEC基金は1976年、開発を推進し、コミュニティを強化し、人々を支援するために設立されました。その業務は人間中心であり、食料、エネルギー、インフラストラクチャ、雇用(特に中小零細企業関連)、清潔な水と衛生、医療、教育などの不可欠なニーズに応えるプロジェクトへの資金提供に重点を置いています。現在までに125を超える国々の開発プロジェクトに240億米ドルを上回る融資を約束し、プロジェクトの総額は1900億米ドルと見積もられています。OPEC基金は、格付け機関のフィッチから「AA +/安定的見通し」、S&Pから「AA/ポジティブな見通し」と格付けされました。私たちのビジョンは、持続可能な開発がすべての人々にとって現実となる世界です。
お問い合わせ先:
Basak Pamir
電話番号 +43151564174
B.Pamir@opecfund.org