ロンドン, 2023年1月25日 /PRNewswire/ -- ロンドンを拠点とするシンクタンクAsia Houseの新たな調査によると、アジアはデジタルトランスフォーメーションの加速、地域協力の拡大、バランスの取れた金融政策により、2023年の世界的な景気後退に対抗することができる。
Asia House Annual Outlook 2023(2023年Asia House年間見通し)(https://asiahouse.org/wp-content/uploads/2023/01/asia_house_annual_outlook_2023.pdf )は、高インフレ、金融引き締め政策、地政学的緊張の高まりといった世界的な逆風に対抗し、財・サービスに対する内需拡大によってアジア経済がいかに繁栄し、力強い成長を実現できるかを検証している。
年間見通しの主要な提言は、イノベーションの優先順位付けに関するもので、カーボンプライシングを促進し、ゼロカーボン・オールターナティブのグリーンプレミアムを引き下げ、資金不足で影響力の大きいプロジェクトをブレンデッドファイナンスで後押しすることである。
年間見通しは「アジアは、投資と資金の流れが持続可能な成長と投資を支えるためにデジタル・グリーンイノベーションに向けられれば、回復力を発揮する可能性が高い」と述べている。
しかし、世界的な見通しを反映して、アジアはリスクの影響を受けやすく、エネルギー価格の変動、地政学的紛争、借入コストの上昇など、多数の多面的な衝撃に直面している。
Asia Houseは、これらの課題に対応するための指標について、アジアの主要8カ国の経済状況を評価した。本日発表された2つの指標で、同シンクタンクは、グリーンファイナンスとデジタル化対応という重要分野における中国、インド、インドネシア、日本、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの実績を分析している。これらの分野は、将来の生産性を引き出し、大陸全体の持続可能な成長を可能にする。
Asia HouseのEconomic Readiness Indices(経済対応指標)は、気候変動とデジタル化の両方に取り組むための経済対応と、この2つを結び付ける政策を優先させることがより高い成長を生み出すことを示唆している。
Asia House Economic Readiness IndiceはExecutive Summary(https://asiahouse.org/wp-content/uploads/2023/01/asia_house_annual_outlook_2023_exec_summary.pdf )を参照。この指数は、同シンクタンクがアジア全域の主要な経済トレンドを追跡するために発行したAnnual Outlookの一部を構成している。
▽Asia Houseのコメント
Asia HouseのMichael Lawrence最高責任者:「2023年の弱い世界経済見通しを背景に、アジア経済は、高インフレ、金利上昇、燃料価格の変動、地政学的緊張といった課題にもかかわらず、トレンドに逆らい、力強い成長を遂げる可能性がある」
「Asia House年間見通しは、ますます予測不可能な激動の世界の中で、アジア地域の経済に関する重要なインサイトを提供し、アジアにおける機会と障害に関する理解を深めるために発行されている」
Asia HouseのPhyllis Papadavid調査・アドバイザリー部長:「われわれの見通しは、アジアの成長見通しは、引き続きデジタルトランスフォーメーションの加速、地域協力の拡大、地域全体の広範な金融政策の適正なバランス調整に左右されることを示唆している」
「さらに、Asia House Economic Readiness Indiceは、気候変動とデジタル化の両方に対する経済対応と、この2つを結び付ける政策を優先させることが、アジアの高成長軌道に不可欠であることを示唆している」
▽政策提言
これらの指標を活用するAsia House Annual Outlook 2023リポートには、アジアの政策立案者に向けた幾つかの提言が含まれている。
Asia House Annual Outlookリポートの全文は以下を参照。
(https://asiahouse.org/wp-content/uploads/2023/01/asia_house_annual_outlook_2023.pdf )