【北京2022年11月21日PR Newswire=共同通信JBN】「Open, Connect, Balance(オープン、コネクト、バランス)」をテーマに、第29回アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が18日、バンコクで始まった。2018年以来の対面会議である。
中国のAPEC 加盟が自身の発展を後押ししただけでなく、地域経済と世界経済に大きな貢献をしてきただけに、中国の声が脚光を浴びている。
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は18日の会議で演説、アジア太平洋地域は「世界経済成長の強力な地域であるだけでなく、われわれの本拠地である」と強調し、未来を共有するアジア太平洋共同体の構築を強く主張した。
▽未来を共有するアジア太平洋共同体
習主席は「今日、世界は新たな歴史的岐路に立っている。このことはアジア太平洋地域を、その地位と役割においてさらに重要かつ際立ったものにさせている」と語った。
習主席は、未来を共有するアジア太平洋共同体を構築するための共同努力を呼びかけ、平和と安定、すべての人のための繁栄、清潔さと美しさ、そして共有する未来といういくつかの側面を強調した。
習主席はまた、国際的な公正と正義を支持し、開放性と包括性を忠実に守り、グリーンで低炭素の開発を追求し、目標を達成するために協力することを約束すると強調した。
この地域の立場は世界で非常に重要である。21のAPEC加盟国は、計29億の人口とともに、世界の総国内総生産(GDP)の60%以上、世界貿易の約半分を占めている。
APEC は、貿易や投資の自由化、ビジネスの促進、経済・技術協力などの分野に取り組んでおり、アジア太平洋地域の持続可能な成長と繁栄達成を目指している。
最新のアジア太平洋地域経済見通しで、国際通貨基金(IMF)は、アジア太平洋地域の成長予測を今年は4%、来年は4.3%に引き下げた。4月の予想からそれぞれ0.9ポイント、0.8ポイントの低下である。
成長率の引き下げにもかかわらず、IMFのアジア太平洋局長クリシュナ・スリニバーサン(Krishna Srinivasan)氏は、世界経済がますます不透明になる中で、アジアは引き続き比較的明るい地域であると語った。
▽中国は地域連携にコミット
31年前にAPECに加盟して以来、中国は地域の連携と自由貿易、投資にしっかりとコミットし、多国間貿易システムと開かれた世界経済に多大な貢献をしてきた。
習主席はAPECの会議で「中国は他の締約国と協力して、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の完全かつ質の高い実施に取り組む」と述べた。
習主席は、中国は環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)とデジタル経済パートナーシップ協定(DEPA)加盟に向けて引き続き努力する、と付け加えた。
RCEPは世界最大の自由貿易協定であり、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国と、5つのASEAN自由貿易協定パートナー(中国、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド)が参加している。中国は、昨年RCEP協定を最初に批准した国の1つだ。
RCEPとCPTPPはいずれも、APEC 21カ国が目指す、より幅広いアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の確立へ向けた実行可能な道筋であると考えられている。
習主席によると、中国はアジア太平洋と世界の発展・繁栄を加速するため、第3回一帯一路フォーラムの開催を検討している。
2022年APECのテーマに呼応して、今月上海で開催され素晴らしい成果を生み出した第5回中国国際輸入博覧会(China International Import Expo)で、中国は高水準の開放を約束した。
輸入をテーマにしたイベントでは総額735億ドルの暫定取引が成立し、これは中国の巨大な市場と数多くのビジネスチャンスの証しである。
中国共産党第20回大会が先月、現在および将来の国の発展の青写真を設定したように、習主席もまた中国政府がより多くの地域で開放をより深化させるという広範な課題を推し進めると強調した。
習主席は、近代化への道を受け、中国が「より高水準の開かれた経済」のための新しいシステムを構築し、世界、特にアジア太平洋地域と発展の機会を共有すると強調した。