【北京2022年11月7日PR Newswire=共同通信JBN】世界で10億人以上の人々が生計を湿地に依存しており、これは、地球上の約8人のうち1人に相当する。しかし、これらの湿地は地球で最も脅かされている生態系である。
国連によると、1970年以降、世界の湿地の35%が消失した。
「Wetlands Action for People and Nature(人と自然のための湿地行動)」をテーマに、14th Meeting of the Conference of the Contracting Parties(COP14)to the Ramsar Convention on Wetlands(湿地に関するラムサール条約第14回締約国会議(COP14))が、11月5日から13日まで、中国・武漢をメイン会場に、並行セッションがスイスのジュネーブで、いずれも対面形式とオンライン形式の両方で開催されている。
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は5日、イベントの開会式でビデオを介して演説を行った際に、この会議はわれわれに、認識を高め、協力を強化し、全世界で湿地行動を拡大する機会を与えると称えた。
習氏は、中国が人類と自然との調和の現代化を追求し、湿地保全のために質の高い開発を促進し、国際交流と協力を促進すると約束した。
▽中国は何をしたのか?
世界の湿地の4%を占める中国は、世界人口の5分の1の湿地の生産、生活、生態、文化など多様なニーズを満たしてきた。
習氏は演説の中で、中国の湿地保全において歴史的な成果が達成されたと言及した。習氏によると、中国は湿地面積を5635万ヘクタールに増やし、保護システムを導入し、Wetlands Conservation Law(湿地保護法)を制定した。
1992年にラムサール条約に加盟して以来、中国は湿地保護の法的枠組みと、保護管理、プロジェクト策定、調査と監視のシステムを確立し、改善してきた。また、同条約の下での義務を果たし、この点で国際協力を拡大し続けている。
中央政府は、2003年以来、全国の湿地の保護と回復を進めるために、4100 以上のプロジェクトに198億元(約27億3000万ドル)を費やしてきた。
中国には現在、64の国際的重要湿地と29の国内重要湿地、および901の国家湿地公園がある。
中国は先月、2022年から2030年までの期間の湿地保護計画を発表し、国際的重要湿地と国内重要湿地の数をそれぞれ20と50増やすとともに、2025年までに湿地保護率を55%に引き上げることを目指している。
習国家主席はまた、1100万ヘクタールの湿地を国の国立公園システムに組み込むという中国のさらなる計画を紹介し、国家湿地保全計画と主要な保全プロジェクトが今後実施されると付言した。
▽地球生態系保全への道
習国家主席は5日、湿地を重視することについて世界的なコンセンサスを築き、湿地保全の世界的なプロセスを前進させ、湿地の役割を活用することで人々の幸福を世界的に高める取り組みを促した。
習氏は、中国は深センに国際マングローブセンターを建設し、World Coastal Forum(世界沿岸フォーラム)の会議開催を支持すると発表した。
生物多様性保全に関する中国の白書によると、中国は南南協力の枠組みの下で生物多様性保全に関して80以上の発展途上国を支援してきた。
中国はまた、生態協力を「一帯一路」協力の重要な部分とした。2021年、中国は31のパートナー国と「Belt and Road」Green Development Partnership Initiative(「一帯一路」グリーン開発パートナーシップ構想)を開始し、環境に配慮した持続可能な経済回復を達成し、低炭素かつ回復力があり包摂的な、COVID流行後の経済成長を促進するための国際協力を呼び掛けた。
さらに、中国は国連生物多様性サミット(United Nations Summit on Biodiversity)や気候サミット(Leaders' Summit on Climate)などの国際会議や活動に積極的な役割を果たし、生物多様性の保全と持続可能な開発に弾みをつけている。
これらの事例は、地球上のすべての生命が共有する未来を構築するという考えを土台として、地球生態学的協力を促進するための中国の具体的なステップの縮図である。